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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
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2日目

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主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。

 昨日は、疲れもあってあっという間に寝てしまった。きっとみんなもそうだろう。あと、やっぱり鉄板焼きだけあって、結構臭いが着く。返す前にクリーニング必須だな。何はともあれ最終日、がんばろう。

 朝、玲奈と共に教室に入るとクラスの催しはあまり人が入らなかったようで、今日もサークルに集中していいということだった。俺と玲奈にとっては好都合だし、特に玲奈は着替えないといけないから助かった。


「てっちゃん、今日もがんばろう!」


「うん。玲奈もね。」


 部室に着くと、3人の衣装が昨日と違い、ローテーションしていた。


「今日は、ローテーションしたんですね。」


「そう。玲奈も誘ったんだけど、玲奈は今のが良いって。」


「そうなんだ。みんな良く似合ってますよ。」


 みんな、もじもじしてて、かわいいが、そんな余裕はない。すぐに気持ちを切り替え支度を開始する。昨日、部室に退避したものをすべて出す。特にガスボンベは、地味に重いので俺の仕事だ。


「ユッキー、重そうだね。」


「これ、結構重いんだよね。太いし。持ちにくいし。」


「がんばって!」


 かおり、片手を貸してもらえると少し助かるんだけど。そう思っていたら少しだけ軽くなった。


「かおりちゃんは、荷物があるから私が手伝ってあげよう。感謝したまえ。」


「ありがとうございます。玲奈さま。」


 さすがに二日目になると慣れたもので、みんなテキパキと働く。なんだかバイトしてる気分だ。昨日と同量の食材を用意したけど、結構な量で、ちょっと不安になる。


「セナちゃん、これホントに昨日と同量?」


「そうだよ。結構売れたよね。作るのも大変だったから、終わったら労ってね!」


「うん。肩でもお揉みしますよ。」


「なんかエッチに聞こえるよ、ユッキー……。」


「かおりさん偏見です。偏見。」


「あっごめんごめん。つい。」


 いつもより、ちょっとテンション高めな会話をしながら無事準備が終了した。今日は、一般の人も来るので、ちょっと気合を入れないと。それに男子が多く来そうなので、ちょっと目を光らせておかないといけないかも。


「ユキ君。私たちの事、守ってね。」


「うん。目の届く範囲に居てね。」


「うん。」


「そうそうユキヤ君。今日、夕方から打ち上げ会あるんだけど出る?」


「一応出るつもりですけど、みんなは?」


「ユキヤ君が出るなら全員出る予定だよ。」


「ちなみにどんな感じなんです?」


「生徒会主催で、飲み物と食事が立食で提供される感じかな。あと、成功したクラスとかサークルが表彰されます。実はうちのサークルが有力候補で。」


「ということは、表彰される可能性?」


「そうなの。でもあんまり目立ちたくないかも。」


「確かに。」


「たぶん、15時には売り切れると思うから片付けて16時半、帰っちゃうのも有りだと思う。」


 セナちゃんの言葉に全員、あまり参加したくないような雰囲気が伺える。確かにみんな目立つこと好きじゃないし、俺も目立ちたくない、これは決定だな。


「参加するのやめましょう。目立つのはあまり。」


「そうね。ユキヤ君の言う通りね。やめときましょう。」


「その代わり、ルポに行って食事とかどうです?」


「いいね。かおりちゃん、その話乗った。」


 すぐに玲奈が反応する。


「そうだね。玲奈はルポに行ったことないし、丁度良いね。終わったらマスターに連絡入れておきますね。」


「ありがとうユキヤ君。それを楽しみに今日も頑張るわ!」


 準備が終了し、開始のベルがなると同時に焼き始める。さすがに2日目、随分なれたものだ。そして、見慣れない男子達が大挙してやってくる。これは、本当に気が抜けない。


「いらっしゃいませー。たこ焼きいかがですかー。」


 玲奈の言葉にどんどんオーダーが入る。玲奈の隣のかおりもさすがにアルバイトをやっているだけあって、適当にあしらっている。唯さんは……、寡黙だ。黙々とアシスタントを務めるが、男子達の注目は唯さんに集中している。やはり視線は正直だ。


「セナちゃん、やっぱり唯さんは人気だね。」


「すごいね。視線を独占してる。でも、唯は男子はユキ君しかだめだからね。」


「そう言われると、くすぐったいな。」


「たぶん、かおり以外は3人共ユキ君以外はダメだと思うよ。」


「えっ?玲奈は?」


「玲奈もダメ。たぶん今、すごく頑張ってるよ。あとで労ってあげて。」


「OK!後で組手でもしてあげるよ。」


 星奈の笑いが止まらないところで、唯さんとチェンジした。かおりは今日は、男子が来るので接客をかって出てくれたのが良かったのか、さばきがうまく、どんどん売れて行った。この調子だと、14時前に無くなりそうだ。さっさと終われば帰れるので都合が良い。


「唯さん、このまま早く終わっちゃいましょう。」


「そうだね。早く終わってゆっくり休もう。」


 その言葉に全員うなづき、ドンドンたこ焼きを売っていった。

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