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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
155/191

繁盛

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主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。

学園祭が始まると、怒涛の勢いでたこ焼きが売れ始める……。これは、おそらくメイド効果であろう。だって、たこ焼き屋は数あれど、メイドさんが手売りしているのはここだけ。しかもみんながうらやむような可愛い衣装、これはもう。大人気間違いなしだったのだから。


「想像以上にお客さんが来ているね!」


 唯さんの言葉にうなづくのが精一杯の一同。


「セナちゃん、そろそろ食材が心もとないかも。」


「うん。ちょっと作ってくるね。それまでここお願い。かおり一緒に行こう。」


「売るのは私1人で頑張るから。」


 唯さんお願いします。焼きは玲奈と俺、結構大変だけど、手を動かしながら口も動かせるので売るよりはゆとりがある。


「ねえ、てっちゃん。言っておきたいことが有るんだけど。」


「なに?なんかやらかした?」


「なぜ、私が言うとやらかしに?」


「ついうっかり。で、どうしたの?」


「私、誰よりも早くマニュアルを始めているよ。」


「えっ?」


 全く想像していなかった言葉だった。玲奈からマニュアルという単語を聞くとも思っていなかったし、誰よりも早く始めている?どうして?疑問しかうかばない。


「玲奈は昔からマニュアルのことを知っていたの?」


「そう。小学校の頃から。」


 そうか、玲奈は小学校の頃から好きだった人がいたのか。同じマニュアルを進めている人ではあるけれど、そういうこともあるよな。


「結構、進んでるの?」


「どうかな。私は何年も掛かっているからね。やっとキスのところ。」


 玲奈とキス……。なんだかものすごくエロい想像をしてしまった。なんというかこう舌を絡ませてるような大人のキス……。これ以上、聞くのはやめよう。


「ところで玲奈、この天かすって、たくさん入れた方が美味しい気がするんだけどどう?」


「そうね。食感にアクセントが出来るからおいしいよね。でも入れすぎるとくどい。」


「たしかに。やっぱり程々が良いね。」


「星奈がネギと一緒に少しキャベツも混ぜてるから味は美味しいはず。家でも色々研究してて、しばらくたこ焼き食べまくったからね。」


 しばらくするとセナちゃんとかおりが戻ってきた。結構な量を作ってきたみたい。これでしばらくいけそうだ。


「ユキ君。少し変わるから休憩して。」


「ありがとうセナちゃん。」


「交代で休憩とらないとバテちゃうもんね。」


 セナちゃんとかおりの言葉に甘え、クラスに一度戻り、俺の出番があるのか確認に行く。どうも、たこ焼き店の繁盛状態が伝わっていたため、そちらに集中してよいということだった。これはさっき覗きに来ていた葵のおかげだと思う。あとでお礼を言っておかないと。

 たこ焼き店に戻ると、少し人が引けたような感じだ。唯さんが休憩しているけど、俺も早く変わってあげないと。


「かおり、セナちゃん、俺が入るから休憩して。」


 2人とも返事をすると、俺と唯さんが焼く係、玲奈が売る掛かりとなった。


「ユキヤ君、かなり繁盛しているんだけど、あとで1時間くらい休憩とらない?」


「そうですね。これ続けると明日まで持ちそうにないです。それに売り上げの金額が少し怖い金額になってきたので千春さんに預けたいっていうのもありますね。」


「そうね。みんな、今の聞いてた?」


「聞こえましたー!休みたいです!」


 かおりの言葉が響く。俺はスーツにエプロンみたいな感じだけど、みんなは着慣れないメイド服だから疲れるだろう。少し気を使ってあげないと。


「交代で、この場所に居なければいけないだろうから、俺しばらくここに居ますよ。」


「ありがとうユキヤ君。お願いするね。」


 休憩する時間になると全員部室の方に向かっていった。さすがにメイド服じゃ目立ちすぎるもんね。

 ジュースを飲みながら休んでいると、人影が俺の前で止まった。


「手塚くん。今、休憩中?もし良かったら少しお話しましょ。」


 聞き覚えのあるその声に顔を上げた。

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