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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
149/191

タコパ予定

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主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。

 数日後、学校内での催し物予定から自分たちのたこ焼き屋以外、メイドというワードが消えていた。やはり、衣装代が相当かかることがネックになったようだ。そんなに高額なのかと、メイド長に聞いたら5万円~10万円という答えが返ってきたので納得した。

備品に関しては、父さんの力を借りて、近所からコンロや鉄板を借りることが出来た。ガスに関しては、知り合いのガスやさんにレクチャーしてもらい危険性をまとめた資料を作ってから、学校に許可をお願いしたら、すんなりと許可を貰えたし、模擬店用の小さいタープも貸してもらえることになった。

ただ、気がかりなこともある。そう、今の状態だと、完全にぶっつけ本番になってしまう。これは、どうしても避けたい事態だ。幸い、すでに自宅に器具が届いている。一度自分で焼いてみようかな。もうすぐお昼なので、みんなも誘ってみよう。


「おつかれみんな。」


 全員そろった部室で、席に着くと弁当を広げる。いつも通りの光景が広がる。


「今日も玲奈がお弁当作ったの?」


「今日は、私だよ。」


 星奈が答える。2人とも料理上手のようで、彩りがあざやかだから、どちらが作っても区別がつきそうもない。美味しそうだ。かおりも大体自分でお弁当を作ってきてるみたいだし、唯さんと俺だけ、親のお弁当だね。


「ところで、みんな土曜日暇?実は、相談があるんだけど。」


 全員、空いているとのことで本題に移る。


「もう、家に機材とか備品が届いているんだけど、さすがにぶっつけ本番は厳しいと思うんだ。それで、試しにたこ焼きを実際に焼いて食べてみない?」


「食べたい!」


 かおりが素早く反応した、でもそれだけが目的じゃないんだよね。


「メインは俺が焼くけれど、全員やってみて出来そうな人と交代でやりたいと思っているんだよね。でないとこのまま暑い日がつづくと、たぶん倒れます……。」


「ユッキー、実際焼いたことある?」


「普通のガスコンロでやるやつは、やったことあるよ。結構、火力が難しかったかな。」


「そうなんだ。私も挑戦してみたい。」


「私も!あのクルンって回すのがやりたい。」


 かおりに続き、玲奈もやってみたいらしい。でも、俺としては、星奈にやってもらいたい。あまり接客に向いてる気がしないし、まあ、星奈がどう思っているからだけど。今のところ反応がないから、そっとしておこう。


「何時くらいに行けば良い?お昼ご飯な感じ?」


唯さんの質問にあらかじめ用意しておいた答えを伝える。


「そうですね。庭があるのでそこでやろうかと思ってます。タープを広げてたこ焼きパーティーですね。」


「ご両親の迷惑にならない?」


 こういう事をちゃんと気遣ってくれるのは星奈らしいな。


「大丈夫。その日は夜まで帰って来ないよ。」


「てっちゃんの家に入るのは初めてかも。みんな入ったことあるの?」


「あるよ。かおりちゃんの回数が一番多いのかな?」


「違いますよ、唯さん。ダントツで星奈さんです。」


「ダントツで星奈だね。」


「私は小さい頃だから、あんまり覚えてないのだけれど……。」


「そうだよね、俺も星奈の家、あんまり覚えてないや。ところで誰か、土曜日の午前中に買い物付き合ってくれない?」


「この時が来たわね。」


 唯さんの言葉に全員が顔を見合わせる。これはまさか……。


「じゃーんけーん」


 やっぱりそうか。別に複数人でも良いのだけれど、今回は何人の予定なんだろう。結果は星奈の勝ち。俺としても食材を買う時は、星奈かかおりだと心強い。


「あの。星奈は俺と2人で良いの?」


「うん。ユキ君2人じゃ嫌?」


「そんなこと無いよ。荷物の問題。」


「たぶん大丈夫。粉ものだし、他は、タコと鰹節とネギとかだから。」


「そっか。じゃ星奈よろしくね!」


「うん!」


 若干、不機嫌そうな玲奈をなだめながら、星奈と一緒に買い物に行くことになった。星奈と2人はひさしぶりだから、ちょっと楽しみだ。土曜日までに準備をしておこう。


「あと、みんなおいしそうなレシピを持ち寄って少しづつ変えてみよう。目指せ完売!そして旅行を思いっきり楽しもう!」


唯さん最後の学園祭。思い出に残るものにしないとね。

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