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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
145/191

スッキリ

お越しいただきありがとうございます。

学園祭・・・。たのしみ。

ブックマーク・評価等いただけると励みになります。

お楽しみください。


主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。

「ところで唯さん、学年主任が退職するって言ってたんですけど、何か知ってますか?」


「それなんだけど……。」


 唯さんは、何か知っていそうだ。でも、退職っていうと人1人の人生が掛かってるわけだから、ちょっと尋常じゃないよね。


「実は、お父さんから聞いたんだけど、パワハラで訴えられたらしいの。」


「そうなんですか?訴えられるって、学校に訴えがあったとかですか?」


「私も、詳しい名前は、分からないのだけれど、国の機関に訴えられて、その影響で、夏休み中に、学校の労務というの?それがちゃんとしているかどうか、立ち入り検査が入ったんだって。」


「そうなんですか。それでなぜ退職に?」


「その時、調査に入った切っ掛けが、学年主任が行った、陰湿なパワハラだったそうなの。ちゃんと録音したものや、他にも証拠品が有って、退職というよりも解雇?クビになったそうなの。」


「そんなに色々やってたんですか?」


「うん。中にはお金にかかわることも有ったりして、相当悪いことをしていたみたい。だから、私がお父さんに相談する頃には、ものすごい大ごとだったよ。」


 正直居なくなって良かった人材だったんだ。千春さんが俺に言ってきた時には、もうその兆候があったんだね。千春さんの悩みが解消されそうで良かった。


「ユキ君。ホッとしてるね。」


「うん。これに関しては、気になってたし、千春さんの顔を思い出すと胸が痛くてね。」


「てっちゃん、やさしいね。」


「ホントに。ユッキー、お姉ちゃんのために、色々ありがとう。」


「俺、何にもしてないけどね。」


「女の子は、話を聞いてもらえるだけで、スッキリするものだよ。」


「そうなんだね。」


 俺は男だから良くわからないけど、女子は話を聞いてもらったり、背中を押してもらったり、泣いたりするとストレスが軽減するって聞いたことがある。俺も、それを許容できるくらいの男にならないとね。


「ねぇユッキー、学園祭の後に連休あるの知ってた?」


「えっ?知らない。なんで?」


「学園祭が金、土でしょ?で、月曜日から水曜日まで学校が続けてあるんだって。それで、創立記念日とくっ付いて、木曜日から日曜日まで休み。」


「知らなかった。」


「それでね。星奈さんと話してたんだけど、また旅行行きたいなって。」


「行く!」


「ユキヤ君。即答!」


 唯さんが微笑みながら、俺を見つめる。この笑顔に弱いんだよな。


「星奈、次は何処に行くの?」


「最初に行った旅館がいいかな。少し涼しくなったから星空がもっときれいだよ。」


「たのしみにしてるよ。玲奈も行くでしょ?」


「私も行って良いの?」


「えっ?逆にだめなの?」


 思わず聞いてしまった。もうサークルメンバーだと思ってたんだけど、玲奈はそう思ってなかったのかな?


「行く……。うれしい……。」


 玲奈は涙をボロボロ流しながら喜んでいた。そこまで喜ぶことなのかな?


「私は、あまり旅行って行ったことが無くて、いつも星奈と唯のことうらやましかったの。お父さん日本語だめだしね。」


「そうだったんだ。じゃ玲奈もたのしまないとね。」


「うん。てっちゃんと組手する。」


「嫌です。」


「断るんだ。ひどいね。女子の頼みなのに。」


「うん。無理です。」


「ケチ。」


「そこのケチは、どうなのですか星奈さん。」


「玲奈、寝る場所はじゃんけんで決めるんだよ。」


「絶対、負けない!」


 これは、俺と寝たくないのか、それとも寝たいのか、当日までの楽しみにしておこう。


「もちろん千春さんも来るよね?」


「うん。昨日聞いたら行くって。なんだかスッキリした顔だったから、私もちょっと安心した。」


「俺も安心したよ。心配だったからね。いつもお世話になってるし。」


「てっちゃんの話を聞いてると、先生のクラスになって楽しみが増えたよ。私、綺麗な先生好きだし、色々教えてもらいたいしね。」


「良い先生だよ。俺が保証する。」


 学園祭のたのしみと、その後の旅行。二つの楽しみが増えて、これからの学園生活も楽しみで仕方ない。唯さんにとっては、最後の高校生活だし、玲奈にとっては復学して、まだ慣れない中で、楽しみを模索している最中だろうから、俺も気合を入れないとね。


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