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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
129/191

迷走

お越しいただきありがとうございます。

ファッションショー!

今回から愛奈の主観になります。レギュラーになれるか!?

ブックマーク・評価等いただけると励みになります。

お楽しみください。


主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生の先輩。ユキヤの幼馴染。

唯   3年生。モデル並みの美貌の持ち主。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。


「星奈!どうしよう!着ていく服がわからない!」


「お姉ちゃん。とりあえず落ち着く。」


デートなんて初めてだし、ユキ君とは話せると言っても2人では話したことなんてないし、ほとんどぶっつけ本番なのに、おしゃれな服がわからない。というか、デートでどう言う服を着ていいのかわからない!マニュアル本には、勝負服とか書いてあるけど、胸元が緩かったり、スカートが短かったり、身体のラインがはっきりしてたり……。もう大パニックです。


「そして、お姉ちゃんはなぜに下着を広げ、下着ファッションショーをしているのか説明していただきたいのですけど。」


「え、勝負下着が重要なんじゃないの?」


「あなたは、ユキ君に何をしようとしているのでしょうか?ユキ君の前で脱ぐのでしょうか?」


あ、星奈が私に向かって敬語で話してる……。怒っているようだ。


「脱がないけど、見えるかもしれないし……。」


「脱がなくてよろし。普通の下着で良い。」


星奈の言葉に我にもどる。確かに見せる訳ないし、見えるようにするものでもない。


「ごめん。何着て行けばいいか教えて。」


「ユキ君としかデートしたことのない私に聞くと。普通の服で良いの!ふ!つ!う!」


「それが分らないから聞いてるの!星奈はどんな服着て行ったの?むしろそれ貸して!」


「ユキ君なら私の服だとすぐわかるよ。それで良ければどうぞ。」


「えっ。それはちょっと困る。」


「ならば、適当に自分で着て、私見せて。それで判断する。」


じゃ、これとこれ、それでこれ。マニュアルに書いてあった通りのコーデだから大丈夫でしょ。


「お姉ちゃん。露出多すぎ。そのミニスカ。確かにユキ君はエッチだけど、目のやり場に困る。下着が見える。胸強調しすぎ!ちょっと下品。」


自分の妹ながら、なかなかの辛辣さだ。でも、確かにちょっと恥ずかしい。


「これは?」


「まあ、良いけど、ちょっと夏っぽさがない。暑くて汗かきそう。」


「星奈。ホントにもう選んで。」


「モンブラン。」


「え?なに?」


「モンブランを奢って。」


「承知しました……。」


星奈が私のクローゼットから膝丈のスカート、色の濃いキャミ、薄手のブラウスを出す。ちょっと透けた感じだけど、下品ではない。むしろ、ブラウスの上のボタンを少し外しても、嫌味の無い感じのコーデだった。


「星奈。これ、結構良い。どうしてこんなコーデ知ってるの?」


「先生に教わった。」


最近の初春は、男子が入学するどころか普段着のコーデも教えてくれるの!?私のころは、男の子との話し方すら教えてくれなかったのに!


「私、今の初春に行きたい……。」


「大人は入れませんよ。」


「私、まだ19だもん。」


「ふーん。私はまだ16歳。ユキ君と一緒。」


「もうすぐ17じゃない。似たようなもんよ。」


「その19歳大学生がもうすぐ17歳に助けを求めてくるとは、これ如何に?」


「すいません……。」


「まあ、良いとして、ユキ君は機転を利かせて話を合わせてくれるから、問題はお姉ちゃんがちゃんと合わせられるかだよ。」


「うん。でも彼氏、彼女っていうのがどんな話をするのか見当もつきません……。」


「お姉ちゃん。それは昨日言っていれば間に合ったかもしれないのに……。これは手遅れとしか言いようがない。私が言うのもなんだけど、がんばって。」


「うん。がんばるけど、ユキ君怒ったりしない?」


「どういうことに?」


「不甲斐ない私に……。」


「頑張ってる人には怒らない。頑張らない人には怒る。」


「そう……。がんばる。」


「あと、ユキ君は優しいから、それに甘えないこと!今回だってユキ君のやさしさでOKしてくれたようなものなのを忘れないように。」


「わかった。唯とかおりちゃんにも感謝しないと。あと星奈もね。」


「ショートケーキ、ミルフィーユ、モンブランそれとプリン・ア・ラ・モード。」


「え?」


「お礼はこれでよろしく。」


深くうなづき、これから私の戦いは始まる……。と思う。

ご感想・レビュー・ブックマーク・評価、いただけると幸いです。

よろしくお願いします。

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