大きな手
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こんな感じのことを見たことが有ります。
うらやましかったです!
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主要登場人物
ユキヤ 主人公。隙があって鈍感。
かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)
星奈 2年生の先輩。ユキヤの幼馴染。
唯 3年生。モデル並みの美貌の持ち主。
五日市先生(千春) かおりのお姉さん。
なんだか重い……。唯の腕でも私にのしかかってるの?
目を開くと、唯の脚のようなものが私の胸に乗っている。本当に重いからやめて。
どかそうと思って持ってみると、大きな手。
お お き な 手 ?
目を開くと、そこには居ないはずのユキ君が私の横で寝息を立てている。
え?もしかして、酔っ払い過ぎて、こっちに来ちゃった?
でも、この手は思いっきり私の胸を覆ってます……。
触ってほしくないわけではないけれど、これはちょっと眠れないです。
ゆっくりと手を持って、ユキ君の方に寄せる。
たぶん、起こしても無駄だろうから、そのまま寝てしまおう……。そう思っていたら、また手が私の胸に乗ってきた。これは本当に無意識ですか!?あまりにもピンポイントなんですけど!
「ユキ君、起きてる?」
返事はない。でも胸に手が乗ってる。これで手に力が入ったら完全に揉んでますよ……。
どうしよう。もういっそこのままでいいかな。ユキ君だし。
そう思って目を閉じた。
そのままぐっすり寝てしまった。明るくなったことを感じ目を覚ますと、まだ、ユキ君が隣で寝息を立てていた。これは今のうちに起こして、元に戻ってもらった方が良さそう。肩を揺らし、声を掛ける。
「ユキ君。起きて。」
「ん?星奈?」
「うん。ユキ君寝ぼけて、こっちで寝ちゃったの。」
「え?ホントだ。」
「今のうちに戻った方が良いよ。」
「うん。手遅れ。」
ユキ君の見る方向に、唯が目を開けて微笑んでいた。
「ユキヤ君のエッチ。」
「まだ、何もしてません。たぶん。」
「寝てるとき星奈の胸触ってたよ。」
唯。起きてたのか。
「うそ。記憶にない。ごめん。でも残念だ。」
「じゃユキヤ君。戻る戻る。」
「はい。おじゃましました。」
ユキ君はそっと起きて、部屋に戻って行った。
「夜中に目が覚めたときびっくりしたよ。星奈の胸に手が乗ってるんだもん。」
「私も気づいていたけど、何度も乗ってくるからほっておいた。」
「さすが星奈。私なら眠れないわ。」
「うん。ぐっすり。」
「先に朝の支度しちゃいましょ。」
「うん。」
よそのお宅だから、長く占有するのもご迷惑だもんね。その辺り唯の気配りは見習わないと。
「おはよう。早いね!」
「先生おはようございます。」
もう先生は、起きて朝の食事の支度をしていた。仕事をしながら家事もこなしているなんて、私もそんなことできるかな?
「普段はやってません。今日は特別です。」
かおりの言葉にクスっとしてしまった。こんな姉妹っていいな。私も居るけれども……。
「おはようございます……。」
「ユキヤ君おはよー!今日は、お早いことで。」
唯がニヤニヤしている。唯。あなたは忘れている。ユキ君の方が唯の弱みをたくさん握っていることを。
「唯さん、あんまりいじらないで。でないと……。」
「でないと?」
「昨日の寝相がすごかったことを。」
「すいません。調子に乗りました。ごめんなさい。」
やはりこうなる。
「俺、星奈に謝らなきゃ。」
「えっ?私に?」
「あれから改めて思い出してみたんだけど、俺、夜中に勢いで胸を揉んでしまいました。ごめんなさい。」
「む、むねをもむ!?」
手は乘っかっていたけど、揉まれた覚えは……。寝ている間か!
「ユキ君。私は寛大です。でも酔っぱらった勢いで女の子の胸を揉むとは何事でしょう。」
「ごめんなさい……。」
「モンブラン。」
「仰せのままに。」
「ひとつ聞いていいですか?なぜ唯でなく私?」
「えい、その、あの。」
「はっきり答える。」
「唯さんおっぱいは触ったことがあったのでつい。」
「ユキ君。そして唯!」
「はいっ!」
「はいっ」
「お酒は20歳から。」
「了解しました!」
「承知しました!」
「これでよし。」
これで、しばらくお酒を飲んだりはしないでしょう。でないと、私の胸が無駄になる。
「どうかしたんですか?」
かおりの問いかけに一同。
「なんでもないです。」
そんなドタバタの夏祭りは、誤解は解け、お酒誘惑を絶ち、平和のうちに過ぎて行った。
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