膝枕
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主要登場人物
ユキヤ 主人公。隙があって鈍感。
かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)
星奈 2年生の先輩。ユキヤの幼馴染。
唯 3年生。モデル並みの美貌の持ち主。
五日市先生(千春) かおりのお姉さん。
ユキ君の様子が変だ。完全に目が座ってる。
「かおりの太もも大好きですけど……。 」
「うちの妹の太ももが好きだけどなんです?」
「ショーパンよりミニスカです!」
ユキ君の性癖が……。
「よしかおり、ミニスカだ!」
「お姉ちゃん!酔っ払い!」
「かおり、冷静に考えてみな。今ここでミニスカと言って着替えられるのかおりだけだよ。他は着替え持ってないよ。」
「……。お姉ちゃんそう思ってるのはお姉ちゃんだけだよ。」
「えっ?なんで?」
「マニュアルに書いてあったもん。ショートパンツとミニスカって。」
そう。私も、もちろん持ってきてる。唯も持ってると思う。
「じゃ3人とも着替え行ってこーい!」
「えー!!」
「えー!!」
唯と声を上げてしまった。それは持ってますけど、ユキ君の前でユキ君の要望に応えるようにミニスカートを着るのは、さすがに抵抗があります……。
「じゃかおり!独占だ!」
「行きます!」
そう言って結局3人で着替える羽目に……。
ミニスカート……。実は持ってなくて、このために買いに行ったなんて言えない。着替えにかおりの部屋に3人で入った。箪笥の上に写真が飾ってあった。
「これ、ユキ君との写真?」
「そうです。1枚だけしかもってないですけどね。」
「そうだ!かおりちゃんユキヤ君との卒業アルバム見たい!!」
「ユキ君の中学時代、私も見たい!」
「じゃ着替えたらもって行きましょう。」
3人でミニスカートに着替えるという、よくわからない状況になりながら、そんな話をしていた。でも、これで座ったら下着が見えそうな気がする……。
「ねえ、冷静になってみたんだけど、これチラッと見せてショーパンに戻らない?」
「確かに。マニュアルは見せるだけだし……。」
「ですね。私もちょっと恥ずかしい。」
「勢いで見せて、この部屋に戻りましょう。それでいい?かおりちゃん、星奈。」
「OK!」
全員で同時に見せに行くことに。
「はいりまーす!」
「カモーン!」
先生がノリノリだ。
部屋に入り、直ぐに撤退。
「えーそんだけー?」
先生の声が響く。これ先生が見たかっただけでは?
すぐにショーパンに着替え、部屋に戻った。
「で、手塚はどれがよかった?」
「千春さん。答えにくいです。」
「太もも的好みは?」
「……触らないとわかりません……」
ユキ君も絶対酔ってる!!!そんなこと言わないもん。
「で、手塚、触ったことある太ももは?」
先生、すごい質問。
「かおり以外は触ったことあります。」
たしかに。私も触られたし、唯なんて、布団にまで入ってるし。
「かおり、触らせてあげないの?」
「お姉ちゃん。それはだめ。」
「来栖さんはどうやって触らせたの?」
触らせたって人聞きの悪い。
「いえ。膝枕です。」
「膝枕なら出来る!!」
かおりが俄然乗り気だ。もう正座してるし。
「じゃ遠慮なく。」
ユキ君から横たわって、かおりの太ももに頭を置く。なんだか見ていて気持ちよくない!!胸のあたりがもやもやする。
「ユッキー、どう?」
「うん。膝枕。」
ユキ君。やっぱり酔っ払いだ。もう意味不明に近いです。
「はい!もう終わり。」
「次は、私ね!」
「唯。ふざけるな。」
「星奈、怖い。」
そんなやり取りをしながら、膝枕は無事終了した。でも、私もちょっとスキンシップしたいな。
「ユキ君。私の太もも嫌い?」
なんて質問をしてしまったんだ……。私、お酒飲んでないのについ衝動的に言ってしまった。
「星奈の太ももも好き。でも、星奈は結構くっ付いてくることが多いから全般的に好きかも。」
ユキ君。やっぱり酔っ払いだ。普段ならそんな事言わないし。
「かおり、来栖さんに負けてるよ。」
と言いながら、先生がユキ君の隣に陣取っているので、誰も隣に行けない。
「お姉ちゃん。どいて。」
「いいじゃないか、私だってたまには、男子の臭いを感じたいのだよ。」
先生が酔っぱらって、収集が付きそうにないような気がする。
酔ってないのは私とかおりだけ。これはどうすれば良いのだろう。まだ8時前だ。
酔っ払いにユキ君をおもちゃにされないように対策を考えないと。
そう思って飲んだジュースがお酒だと気づいたのは、翌朝のことだった……。
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