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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
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ご近所

お越しいただきありがとうございます。

今回も星奈主観です。

ブックマーク・評価等いただけると励みになります。

お楽しみください。


主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生の先輩。ユキヤの幼馴染。

唯   3年生。モデル並みの美貌の持ち主。

五日市先生 かおりのお姉さん。

自宅で、唯と着替えを始める。さっき、ユキ君から怖い思いをさせたと話をしていたから理由を話しておかないと。


「夏祭り会場で、変な男の人に絡まれた。」


「えっ!大丈夫だったの?」


「ユキ君が直ぐ気づいてくれて。でもその時のユキ君が見たことないくらい怒ってて、怖かった……。」


「ユキヤ君が怒ってるなんて珍しい。どうしてそんなに怒ってたの?」


「私、怖くて泣いてたから……。」


「ユキヤ君らしいね。やさしいな。」


「ところで唯。なんで下着がそんなに派手なの?」


「いえ。普通です。」


「なんか真新しいし。」


「卸したてなんです。そんな星奈もなんだか可愛い下着ではないですか?」


「そんなことないです。いつも可愛いです。」


「あとで、かおりちゃんのも確かめないと。」


今日の私は部屋着もショートパンツなので、ユキ君の視線をいただきます。たぶん唯はジャージにTシャツだ。これは勝てる。

着替え終わったころにユキ君からラインが入った。


「お母さん、行ってくるね。」


「いってらっしゃい。たまにはユキヤ君でも連れてきなさい。あと、自分の顔を少し鏡で見てから行きなさいね。」


「はーい!」


と言って、鏡を見てみるとお化粧をしてから涙を流してしまったので、ひどい。簡単に手直ししてからエントランスに下りると、ユキ君がまっていた。


「えー最初に言っておきます。千春さんは飲む気満々です。唯さん節度を持ってください。」


「あっ、はい……。」


唯が自信なさげだ。唯は、急に大胆になったり、積極的になったりするので目が離せなくなる。これは注意せねば。


「今のうちに千春さんとかおりはお風呂に入ってしまうそうなので、ゆっくり行きましょう。」


かおりのお家に向け歩き出す。そう言えば、かおりの家に行くのは初めて。家から近いって聞いてるけど、どのくらい離れてるんだろう。


「そう言えば、星奈の今の家って仮住まい?」


「そうだよ。建て替え中。」


「建て替えてるのは、前の所だよね?」


「うん。」


「かおりの家と数分しか離れてなかったよ。」


「そうなの!?知らなかった。」


長年近所に住んでいたのに、全然気づかなかったなんて。もしかしたら見かけたりしていたのかな?


「もう着きますよ。」


「ホントに近所!」


かおりの家は、私の家からほど近い閑静な住宅街の一角にあった。きっと、ご両親と一緒に暮らしていたであろう、その家は、外観から姉妹2人で住むには少し大きい感じがした。ユキ君がカギを取り出して、玄関を開ける。


「えっ?ユキ君、合鍵もってるの?」


「いやいや、お風呂入ってるから鍵を借りたんだよ。流石にそこまでの間柄じゃないよ。」


「私は、別に渡してもいいけど。」


玄関の中から先生の声がした。


「千春さん、もう飲んでるの?」


「まーだ。」


ユキ君が先生に鍵を返す。


「2人ともお風呂入っちゃって、シャワーだけど。」


「はーい。ユキ君、覗いても良いよ。」


「星奈やめれ。」


先生のお言葉に甘え、唯と2人、ユキ君より先にシャワーを浴びさせてもらった。ユキ君は太ももが好きそうなのと、マニュアルにショートパンツでと書いてあったので、部屋着のチョイスもバッチリな筈。と思っていたら、いつもジャージな唯もショートパンツだった。これはもしかして……。


「唯。もしかして、マニュアルに書いてあった?」


「バレたか。それに太もも好きそうだし。ユキヤ君、かおりちゃんがミニスカ履いてると、視線が釘付けになってることもあるし。」


確かに唯の言う通り、太ももが好きなのはかおりへの視線で分かっている。となると、かおりも……。


「やっぱり……。」


かおりの方から先に声が出た。3人とも一致していたらしい。私にとっては2人とも強敵だ。あとは唯にお酒を飲ませないように気を付けよう。

ユキ君がシャワーを浴びている間に、食事の用意をする。出店のジャンクフードだけでは味気ないので、かおりがサラダを作っている。手際が良い。


「いつも食事はかおりが作ってるの?」


「簡単なものは私です。時間のかかるものは大体作り置きですね。」


私もお弁当程度のお料理はするけれど、お夕食までのものは滅多につくらないから少し練習しておかないと、ユキ君の家に行った時にアワアワしてしまいそうだ。


「明後日、ユッキーの家でお食事ですね!明日相談しましょ。」


「そうだね。唯は蚊帳の外かもしれないけど。」


唯は、お華やお茶は出来るけど、お料理は微妙なのが欠点です。練習すればすぐできるようになると思うけど。


テーブルにはジャンクな食べ物から、彩の良い野菜まで並べ終えた。あとはユキ君を待つばかりとなった。

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よろしくお願いします。

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