第4話 入学試験(1)
いよいよ試験当日。
「えっと、剣よし!筆記用具よし!食べ物よし!」
最後の持ち物確認。何かと不安だったから早くに起きて少し復習をしていた。
ノベルト第一学園の受験内容は三つ。筆記試験、武具技術試験、魔力試験。それぞれの配点がどうなっているのかは分からないけれど、筆記と剣術なら何とかなりそうかな?
「よし、行こう!!」
そう言って宿舎を出る。脱無力者になるため、絶対に受かってみせるぞ!!
───ノベルト第一学園 中庭 藤島視点───
「ひ〜、お待たせぇ!」
「あ、渚ちゃん!こっちこっち!」
「いや〜、うっかり寝坊しちゃってさぁ」
「寝坊って...よく寝れたなお前さん」
「そういう俊もぐっすりだったじゃん?」
「バレてましたか」
あの後俺たち二人は無事到着し、数日後に森を突っきらないルートで渚も到着した。着いてから宇佐見も渚も鍛錬ばかりだったけど、そんなに心配するほど弱くない。ちなみに俺は筆記の勉強ばかりしていた。徹夜したし大丈夫だろう。
「え...と、ここで待機しておけばいいのかな...」
ふと、一人の少年が目に入った。...というより、気づいたら目で追っていた。何だ?魔力が感じられない...。随分魔力制御が得意なんだな、綺麗すぎる。
「?どうしたの?」
「...いや、何にもない。」
多分だけど、とても優秀なのだろう。合格したらそのうち会えるか。
───ノベルト第一学園 中庭 小林視点───
「え...と、ここで待機しておけばいいのかな...」
中庭で待機するように...と書いてあるけど...。ここが中庭?周りにいるのは皆受験希望者かな?多すぎる...こんな中で合格なんてできるのかな...?
「えー、ここに来てくれた受験生諸君らに告ぐ!!」
突如大きな声が響いた。周りにいる皆の視線の先に一人の大男がいる。
「私がこの学園の副学園長だ!!今日はよく入学試験に来てくれた!!今までの努力、経験、全てを活かして合格を目指してくれ!!」
いよいよ始まるのか...やっぱり緊張するなぁ。でも筆記と剣術なら...。なんか強そうな剣士もようけいるけど。
「では只今より、ノベルト第一学園入学試験を開始する!!まずは筆記試験だ!!試験会場へ向かえ!!」
筆記からか...とりあえず勉強はしたんだ。何とかなると願おう。
「よう、また会ったな」
「あ、平次君!」
道中一緒に来てくれた公蔵平次君。まさかこんなすぐに会えるとは!
「道中はありがとうございました!」
「いいよいいよ。それより、ちゃんと眠れたか?」
「いや...少し不安で筆記の勉強してました」
「まぁ仕方ないか。俺もそこまで眠れなかったしな」
「平次君でも緊張しますよねぇ」
「いや、前に言ってた仲間の一人の勉強に付き合ってた」
「えぇ...」
もしかしてもう余裕なのかなこの人。凄いなぁ
「と、とりあえず、お互い頑張りましょうね!僕は会場あっちですから」
「おう、頑張ろうな」
平次君は心配しなくても合格すると思う。問題は僕だ、絶対に合格してみせるぞ!
─── 一時間後 ───
「...はい、筆記試験終了!!」
「...あれ?」
何だろう、思ったよりできたぞ?
ノベルト第一学園の試験ってかなり難しいはずだよな?配点は50点、ここ数年での平均点は20点足らずだ。だけどこの試験、配点の内の約10点程度しか応用問題は出なかった。基礎魔法の魔法陣だって、いくら無力者の僕でも描けるぞ。
「じゃあ答案を後ろから集めてこい」
そういって皆の回答が集められる。自分の答案が集められた時、何やら回収班が驚いた顔を浮かべてた。何だろ、相当間違いがあったのかな...?まぁ過ぎたことだし、次は武具技術試験だ。魔力試験では恐らく0点になるだろう。それまでになるべく高得点を取らなくては...!