第3.5話 青の切り札
草木生い茂る森の中...土の匂いがほのかに香る森の中...俺達は歩いて行く。
「ねぇ俊〜、この道本当にあってるの〜?」
「地図を見た感じこの森突っきるのが最短ルートだからね。なんか迷ってる感じあるけど」
「いや、迷っちゃ駄目でしょ迷っちゃ」
俺、藤島俊と宇佐見美香の二人は若干迷子になっている。
「んー、木に登って確認してみるかな」
「頼むよ〜」
そう言って木に登る。ちなみに本来なら三人で行く予定だったのだが、一人出発前に体調を崩し、後から来ることになったのだ。
「え〜っと、うん、方向は合ってるみたい、もうじき森は抜けるよ」
「本当?ならいいんだけど」
「森を抜けた先の魔物も強くはなさそうやねぇ、これなら無事に王都に着くね」
そう、俺らが向かっているのはノベルト王都。ノベルト第一学園の受験をするためだ。
「しっかし、俊なら合格できると思うけどさ、私なんかが受かるのかな?」
「大丈夫でしょ、宇佐見も渚も優秀な方だったじゃん」
「それはあそこだけの話じゃん?俊みたいなのがわんさか集まってたら私受かる自信ないよ?」
「宇佐見ならできるってぇそんな心配せんでも」
「本当かなぁ...?」
「ま、とりあえず向かおうや。鍛錬とかなら着いてからでもできるだろうし」
「そうだねぇ。先に王都まで向かおうかぁ...」
木を降りてまたゆっくりと歩き進める。予定よりも早くに到着できそうだな...。
藤島俊
かつて公蔵平次、堀井田涼星と共に世界を救った三英雄の一人である。