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一話

どうも白銀紳士と申します。

はくぎんではありません、しろがねしんしです、そこをお間違い為さらぬようお願いします。

文章力に欠け、お見苦しい部分があると思いますが、読んでいただけたら幸いです。

「はっ」


パッと周りを見ると病院の精神科みたいな場所、いや行った事無いけどさ。

綺麗な白のカーテンに包まれ、俺は椅子に座っていた。


「今日はローテーション早いなぁ・・・」


頭をかきながらため息をつく白いローブを着た女性、ローテーションって何のことでっか

むすーっとした顔をこちらに向けながら、またため息を付き、女性は口を開いた。


「えーとですねー、貴方は死にましたのでー、別の世界に転生とかいう超絶めんどくさい事をいたしますー、嫌でしたら申し上げて下さい」


やる気の無い声でだらーっと一息で要件を言う女性。

つか俺死んだの?んな、死んだってどういうこっちゃ、俺って一体何して・・・


「それはですねー、上から鉄骨が降って来て見事頭と体が分離した、という最期でしたね」


「こ、こえぇぇぇ!え?マジで俺そんな死に方したの!?」


めんどくせぇわコイツ・・・という顔で女性は俺を一睨みしながら頬杖をつく。


「そうですねーあまりに酷く醜い最期でしたねー、で、どうしますかー」


「ど・・・どうするって?」


マジでめんどくせぇわ そんな顔でもう一睨みされる俺

いや、俺何も悪い事してないよな・・・


「先程も言いましたがー、転生というー 超 絶 面倒臭い物があるんですけどー、嫌なら 正 直 に申して下さって構いませんよ?」


作った笑みを顔面に張り付けたような顔で聞いてくる女性。

聞く限りは転生なんてしないで成仏してくれってことだろう、めんどいから。

だがしかぁし!転生なんていうテンプレなものを逃すわけがなぁい!


「是非!転せ」


「あぁん?」


こ・・・こえぇぇぇぇッ!そこらへんのチンピラとかヤンキーなんて足元にも及ばないほどこえぇぇッ!

冷静に・・・落ち着け、普段の俺はこんなのじゃないはずだ・・・。


「是非、転生を頼みましゅ」


か・・・噛んでしまったぁぁぁぁぁッ!

これは痛い、失敗は許されないと思った矢先にこれだ!


「へぇ?なんだってぇ?もっかい言ってみ?」


ニヤニヤと凄くいやらしい笑みを浮かべながらもう一回と言ってくる女性、このヤロウ・・・。


「是非、転生をお願いします」


よし、今回は噛まずに言えたな、噛むなんて久しぶりかもしれん。


「はい!では、こちらの書類に目を通してください!」


サッと一枚の紙を差し出す女性、何だ、何かが違うぞ。


「目を通して頂いたらこのペンでサインを!後ほど転生準備のため特典を付けさせていただきます!」


さっきとは打って変わってニッコリと良い笑顔で説明してくる、なんだ何が起きたんだ。

そんな疑問は一応置いといて、えーと、なになに?

転生する世界はすべてランダムで行われます。

人によっては特典というものが付けられその世界で役立つものだったり逆だったり、ぶっちゃけると有能になれます。

転生は基本的に0歳からスタート。

記憶などは引き継ぎ可能、無くすことも可能。


・・・これだけ?

迷わず俺はペンを手に取りサインした。ちゃんと名前で。


「はい、お名前ありがとうございます。ですがすぐこの名に意味は無くなりますので」


「え?無くなるっていうのは・・・」


「では、特典の方に移りますね。貴方は・・・四人目になりそうですね、基本特典としてはこの通りです」


ペラリともう一枚書類が渡される

異世界で役立ちそうな特典が書かれた紙だ、一つ目は何かな・・・


戦闘


いやだぁぁぁぁぁッ

なんで戦う事前提なんだよッ!

何があるかというと

例えるなら剣術、数えきれない程ある。


他には魔術、呪術とか、戦闘という区切りの中だけでこんなにあるのだ、実にめんどう、めんどう。

でっかい区切りで言うと料理とか、そういう感じ


「これって選べるの何個くらいなんです?」


「貴方様は大して前の人生で功績を残していらっしゃいませんので少ないと思いますね・・・今調べています、少々お待ち下さい。」


功績って・・・悪かったな、普通の生活してて。

善行とかした覚えもないし・・・もしかして選べるの極端に少ない可能性がッ!?


「お待たせして申し訳ありません、貴方様の取得できる特典の数は二十個です」


「多いですね!」


「そうでもありませんよ、この前の方なんかは選べる数が100個いってましたし、ちなみに計算としては貴方様が生きた年数+善行-悪行=取得数となります」


「100個・・・!?マジか・・・。まぁ俺は十七歳だから・・・」


「17+38-35=20 という計算となっております」


「38?そんなに良い事したか?」


「命をかけて他人の命を救ったというのが大きいですね」


え?俺命救ったの?

そんな覚えは無いんだけども。


「貴方様はトラックに轢かれて死にました、他人を庇ってお亡くなりに、という形です」


「なぁるほどぉぅ?ってちょっと待って下さい、さっき鉄骨振って死んだって・・・」


「あれは冗談です。ではお早く選択を、次がつっかえておりますので」


「え?ああ、はい」


さらっと嘘つくんだなこの人・・・


☆★☆★☆


戦闘に関しては剣術と体術、あと弓術?を使えるように、加えて魔法と超回復と超反応と身体能力UPと命中率UP。

剣術などは言った通り剣を持つだけで上手く立ち回りができるという事だ。

体術も然り。

何故剣術かっていうと、ほら、剣振ってみたいじゃん・・・うんそれだけの為だよ。

スキルに瞬時加速と観察眼というのがあったのでこれもいただき。

ちなみにスキルといのは言った通りの物である、意識して発動させるといものだ。

専用武器、防具もあったのでこれも、レイピアと弓を選択。

何故レイピアと弓かって?趣味だよ!あと服装一式(マントなど込み)で7消費

わざわざここで服などを貰う理由は、説明文的には加護がついていて基本的には壊れないらしいからだ。


「えーと、これで1,2,3,4・・・19か、あと一つねぇ・・・」


「特例で0歳からでなく、その年齢のまま転生する、という選択肢もありますが?」


「ああ、はいそれでお願いします」


え?しまった、何も考えず答えてしまった。


「はい!では完了ですね!最後にこのプリントにペンでどちらかに丸をお願いします!」


ササッとだされたプリントには・・・


無駄に文が長いので簡潔にすると

俺の相手をしたこの女性はよかったですか?っていう事。

最初は怖かったけど一応YESの方に丸を書く


「ありがとうございます!では今すぐ転生させますね!今お送りする世界には生まれもった才能が必ず付いてきます、良き才能に恵まれる事を祈っております!」


「は・・・はぁ」


なんとなく気押されてしまって軽く引き気味な俺の返事

一息で女性は重要事項を喋りきってしまった、やべ、あんまり頭に入ってないや。

そういや娯楽ってあるのかな今から行く世界は、聞いてみるか。


「聞きたいんですけど、あっちの世界にトランプとかあります?」


「はい、あります。貴方の世界となんら変わりはありませんね、なんでしたらこれ持っていきます?」


女性が差しだしたのはどう見ても新品で結構良質なトランプ

つかいつ出したこれ、用意早すぎるだろ。


「貰っていいんです?」


「構いませんよ、では後がつっかえているので!行ってらっしゃいませ!」


フッと椅子が無くなり下に落ちて行く俺、最後に見た女性の顔はニヤリとYESに丸を付けたプリントを眺めていた。


「(まさか、あのプリントの為に口調を変えたのか・・・!?)」


時すでにお寿司、落下していては何もできないでござる









☆★☆★☆



「くぅ・・・!」


頭がすっげぇ痛い、・・・?なんださっきの声、近くに女の子でもいんのか?

でもやっぱ頭いてぇ・・・!

なんとなーく当たったと思われる場所を触ってみる・・・と


「いってぇぇぇぇッ!」


やっぱり!思いっきり頭打ったみたいだ・・・!

今度はもうちょっと優しく触れてみると


「ああ、ちょっと腫れてるな・・・あ!?」


おかしい、何がおかしいって声がおかしい

俺こんな声高くねぇぞ・・・?

ペタペタと顔を触ってみると綺麗な肌をしている事が分かった。

いやいやいや、そうじゃなくてだな・・・


「水場でも探すか・・・」


周りは森、水の確保と自分の状態を確かめるために水場を探す事にした。



☆★☆★☆



「おいおいおいおいおい・・・」


無事に水場、湖を見つける事ができた俺は早速その水面を覗き込んだ、そこには・・・。


「な、なんという整った顔・・・こ、こ、これが本物の美少女というものなのか・・・!!!」


そう、そうなのだ俺はどうやら女になってしまったのである。

今思えば下半身が寂しい気がしていた、いやそれ以上は言うまい、つまり寂しかった。

しかもだ、妙に上半身が、その・・・アレだ、下半身の変わりに特典が付いてきたとでも言っておく。

髪は黒で肩にかかるくらいだ、目の色は変わらず黒、ここらへんは元の俺と変わらないんだな、いや目の色の話しな?

と、ここで専用の武器、服の話をしよう。

正直武器に関しては良し悪しが分からんので割愛する。

せめて何かを言うとしたら、レイピアはすっごく銀色でした、弓は凄くごつかったです、黒かったです。

服の方はヘソの部分だけボタンをはずしたようなさわり心地の良いの生地の上衣(袖は無い)と、まさかのスカート、服まで女の子仕様という状態、花に似せた髪留めにマントまである。

しかも手袋まで用意されている、かなり薄い生地のくせして丈夫らしい。

加えて靴もだ、最高にフィットしている。


「いやー、こっちから願ったとしても良いもの貰っちゃったなぁ」


何故かはわからないけどニヤニヤが止まらない、まさか異世界に来てブサメンだった俺が美少女になってそれで、武器まで持ってるなんて、いっつふぁんたじー!これぞ至高!

俺はテンションが最高潮になって立ち上がって、言った。


「楽しくなってきたぁぁぁぁぁーッ!!!!」


そう叫んだ後、異常に強い風が吹き、森の木は葉を揺らし、俺は妙な悪寒を覚えた、けどそれは遅かった。

確実に自分の影じゃない大きな影が俺の周りに広がっていたのだ。


「え・・・?」


上を見上げるとそこにはなんと・・・!


「ド、ドラゴン・・・だと・・・!?」


赤い甲殻を纏った自分よりも数十倍大きく、リオレ〇スを余裕で越える程のでかさを誇った飛竜が降り立とうとしている。


「こ、これマズくね?押しつぶされるッ!」


なんとかそれだけは免れようと走ったが、異常な程飛竜は大きく、影は俺を飲み込んだままだった。


「やべぇって、このままだと!・・・そういや瞬時加速ってあったな・・・使えるか?

えぇい!どうにでもなれや![瞬時加速]!!!」


ビュウッと風を切る音がする、なッ周りの景色がどんどん変わる!どうなってるか分からん!

そういや観察眼ってのもあったな、これを使えば見れるはず。


[観察眼]


瞬きした後、意味分からなかった周りの景色は一気にクリアになりどんな状況下におかれているのか即判断する事ができた。

飛竜からはどうやらかなりの距離をとった模様、見たところは安全圏に入ったと思ってもいいんじゃなかろうか。


コツッ


「うぇっ!?」


ビターン、森の中を駆け抜けたせいで木の大きく出た根っこ部分にひっかかり、両腕とも前に突っ伏し豪快にこけた。

瞬時加速が切れたせいで突然の速度変化にに反応できず、見事に前からいった。


「いっつつつ・・・」


ズキズキと小さい頃によくやんちゃして味わった痛み

こりゃあ、かなり擦り剥いたな・・・と思い両腕を見てみると・・・


「な、治ってるし・・・もしかしてこれが超回復ってヤツか、でもそうだとしたら何で超反応は働かなかったんだ?発動かなんかしたらこけずに立つ事出来たような気がするんだけど・・・

でも簡単にスキル発動する事できたし、結構俺って才能あったりするのかな?」


そんな慢心をしつつ腕を組み、うんうんうと納得させるように俺は頷いていた。

いや、ね?やっぱこういうのが使えるっていうのはテンションが高くなる。


「まぁ?まぁね?俺にかかればスキルの一つや二つ使いこなせるって事っていうか?才能に恵まれるといいですねとか言われたけど?俺の事だからきっと良い才能に決まってるって言うか?テンションが最高にハイってヤツだ、とでも叫びたくなるような?・・・うん、俺何言ってんだろ」


「おねーちゃん何してるの?」


「うぇッ!?」


意外ッ!それは幼き子供!

・・・別に意外じゃあないかもしれないけど

いや、待てよ?俺の後ろにいるってことはさっきまでの戯言をすべて聞かれ・・・


「おねーちゃん?」


「なっななななな、何・・・かな!?」


ま、まずい・・・テンパりすぎだ俺、落ち着け、素数を数えるんだ・・・!

1,2,3,5,7,11,13,17,19・・・えーと、えーと。


「おねーちゃんの才能って何なの?」


「お、俺の才能?」


唐突に何を言うんだこの少年は、でも今思えば才能って何なんだ?調べる方法とか聞いておけば良かったかな。

俺がうーん、うーんと唸っていると幼い子供・・・少年はこう言った。


「僕の村には才能を調べてくれる人がいるから、その人に言えばきっと教えてくれるんじゃないかな?

こっちだよ!付いてきて!」


少年は颯爽と走り出す、とりあえず調べてくれるっていうんでその少年について行く事にした。



☆★☆★☆



「こっちだよ!」


少年は村の中に走って入る、ちょっと待てい、君がいなかったら俺ただの不審者になっちまうじゃないか

しかも村の入り口には槍持った人いるし?これは入れないかもしれんぞ。

という事で一応村の前まで行くと・・・


「貴様何者だ!?」


案の定である。


「いえ、あのですね・・・実は少年に才能を調べてくれる方がこの村にいるって聞いて来たんですけど」


「おねーちゃん、こっちこっち!」


村の中から無邪気に手を振ってくる少年、少しくらい話付けておいて欲しいなー、なんて思ってたり。


「というワケなんですけど・・・」


門番さんっぽい方に苦笑いをしつつ聞いてみる。

彼はうーんと悩んでいる、そりゃまぁ見た事無い奴がいきなり村に入れてなんて言ってきたらねぇ。


「何しとるんじゃ?」


村の中から老人がこっちに向かって言ってくる。

それを見た門番さんはその老人に駆け寄り何やら小さな声で喋っていた。


「・・・これは待ってればいいのかな」


腕を組み二人を眺めていたら老人は俺を見てこう言った。


「才能を調べたいんじゃったな?こっちじゃ付いてこい」


老人はさっさと歩いて行く、え?いや、いいの入って?

俺が呆けていると門番さんがこっち来て、早く行って下さいと言われた、すみません今行きますよ。



☆★☆★☆



「それじゃ、始めるぞ」


老人と俺は向かい合って座り、水晶を見つめる。

どうやら老人は村長であり才能を調べれる方だそうだ、自己紹介の時に色々聞いたが、割愛する。

ちなみに今いる部屋は木造建築の家だ、どこぞの占い師みたいに不気味な布がかけてあったりするので台無しかもしれんが。


「むむむむ・・・」


老人は水晶に手を当て目を瞑っている、水晶は多少の光を放ち2cm程宙に浮く。

部屋は静寂に包まれなんだがむず痒く、俺は軽く身震いしてしまった。

いきなり老人はカッと目を開ける。


「!?」


少しだけ俺はその見開かれた目にびびった、いやだっていきなりカッってね?ペルソナじゃないんだから


「お主の才能が分かったぞ!」


老人は大きな声で言う、もうちょっと声量下げてください。


「お主の才能は・・・トランプ使いじゃ!!!」


水晶の光はパッと消え、コツンと軽い音を立てて落ちた。


「ト、トランプ使い・・・?」


ポケットに入れておいたトランプの存在が初めて大きく感じた時だった。

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