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魔力が集まって魔乳になった

 両手で片方の胸を触る。

 うん、両手でも余るとは。

 ところでいきなり巨乳化したからサイズの合うブラがないから部屋着の下には何も着けていないようだ。

「どうだ、キミなら何か感じるのではないか」

「そりゃ、おれも男だから」

 ん?

 タプタプする。

「なるほど」

 そこに魔力が集まっている。天使の輪っかが益田女史の体から魔力を浄化しようとしたが悪魔から魔力を消すことができず胸に集まった結果、巨乳化したようだ。

 まさに魔乳。

 偶然とは言え珍しいモノを作ってしまったようだ。おれは更に調べようと益田女史の上着を脱がせようとしたら、凜に後から首を絞められた。

「何をしようとしているのかな」

「く、苦しい」

「あなたはなぜわたしの胸をもとに戻さないで他の人の胸を大きくするかな」

 耳元で囁く声には殺気がこもっている。

 魂を分け与えていたからオレに似ているのだ。だからこんな態度をとっているのだ。ちょっと前の自分を見ている気がする。そう思うと自分が別人になったような感じだ。

 天使にあんな事をしたのに何をいっているんだって?

 それはそれということで。おれは天使が嫌いだから仕方がない。まだ人間や悪魔の方が欲望に正直だから理解できる。天使は何を考えているのかおれには理解出来ない。

 一番嫌いなのは自分自身だけどね。

 凜と益田女史とじゃれている間だけはイヤな事を忘れることができた。だからこんな関係がずっと続けばいいと、おれは心から願った。

 それが無理なことは重々知っているにも関わらず……。


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