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奪う

「さて、着いたわ。ここが祭壇場よ」

 おれに向かって凜が言う。教会に似ている建物の中に入ると、そこは中央に小さな祭壇がある殺風景な部屋だった。

 益田女史がいた。

「はいこれ」

 益田女史から受け取った上質の紙を祭壇の上に広げる。契約書で、こそには約定が細かく書かれていた。

 要約すると、凜の胸を元の大きさに戻すまでおれは凜に従属しなければいけない、といった趣旨のことが小難しい言い回しで長々書かれている。

 コロコロした字で書かれている。凜が書いたのだろう。

「あのさ、もしも元に戻らない時は、どうなるんだ?」

「ここを見て」

凜が指さした箇所を見る。

「……ごめん、責任取るって意味分からないから」

 いつのまにか死神の大鎌の刃が俺の首筋に当てられている。

 あれ? ちょっと血が出てる。

「たしか死神の大鎌はおれのこと傷付けられないようにしたはずだけど」

「そんな制約とっくに解除したわ」

 益田女史がそう言った。

 そうですか。

 んじゃもしかして、凜のこと元にもどせなかったら責任取って殺されてしまうのか? とういうか今ここで殺されそうだ。

 無理だけど。

「責任とってよね」

「わかりました」

「ならばよし」


 結局、おれがふたりと時間を潰していたからタマが益田女史の持っていた封神の指輪を奪う事を誰も止める事ができなかった。

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