5-9 闇竜戦、終わり
短いです。
とりあえず。
神殿?
ほんとに神聖な場所なのか?
俺は全くそんな気はしない。
たぶん、そこらの人がノリで作った、完成度の高い幽霊屋敷だよ、これ。
割れた窓から、細々と入ってくる光(外の色と同じく濃い紫)が散らばってる色々に反射して不気味。
柱とかは何とかもってるけど、天井とかあちこち壊れてる。
その隙間からは真っ暗な空間が見えるだけ。
壁にかけられている絵とか布とかの破壊率100%
本棚が軒並み倒れる、というやりすぎなほどのボロボロ屋敷だ。
しかも入り組んでる。
怖い。
そろそろトイレ行きたい。
少し寒い。
あ~、もう嫌だ。
やっぱ帰ろうかな……でも、大分深くまで来たし。
進むしかないのか?
進まなきゃいけないのか?
進む以外の選択肢は無いのか!?
はぁ。
もう良いや。
進もう。
……なんで俺こんなことしてんだ?
城に帰ったら豪華な家と、一生遊べる金ぐらい貰おう。
……まだ?
もう、1分はたった。
アルを飛ばしてから。
真上に飛ばしたから、迷子は無いだろう。
道とかないし。
私目立ってるし。
竜二匹は、学習能力があったらしく、絶えず動き続けている。
それに、ちょくちょく攻撃してくるから困る。
横から来た尻尾を避けるために転移。
少し距離を取る。
しかし、とりすぎてもいけない。
私が戦っているのは、外に逃げないようにするため。
すでに、一匹が雲の外に出た。
外に戦える人がどれだけ残っているだろうか。
正式な兵士はみんなこの中だ。
もしかしたら、もう外は……。
黒い塊を吐こうとしたところで転移。
黒い塊は吐き出されず、こちらを振り向いた。
――危ない。
急いで転移した先にはもう一匹の闇竜。
転移したばかりの私に黒い爪が迫る。
転移の準備を始める。
……間に合うか。
焦りが転移の速度を落とす。
間に合わない!!
「キンッ!!」
本能的に閉じたまぶたを開くと、輪。
金色の輪が闇竜の爪を弾いていた。
その輪には鎖がつながり、その先にはアル。
「これでチャラじゃ。
余が来なければ血だらけだったぞ」
「遅すぎ!!」
アルの横に転移して言う。
「って、無駄に凄いもの作ったわね」
金色の6つの輪。
三つずつ金の鎖でつながれ、片手で握られている。
光が少ないここでも金色に眩しい。
「無駄じゃない、ちょっと遊んだだけじゃ」
「分かった分かった」
言いながら手を輪に。
転移。
フっと、金の輪たちは消え、闇竜を縛る。
「鈍りは取れたようじゃの」
「あなたも行ってらっしゃい」(ニコ)
アルも飛ばす。
後、これも。
ゆっくりと落下を始めたアルの剣を、アルを飛ばさなかったほうの闇竜の上に転移。
闇竜は輪の重さで落ちずとも、動けない。
「アルケー!!」
「ザッ!!」
二匹の竜はゆっくりと落ち始めた。
片方は体を金色に。
もう片方は赤く。
ふぅ。
疲れた。
「やっと片付いたの」
「ええ」
金の円盤に乗せてもらい(勝手に乗って)言う。
山の表面では、兵士が頂上を目指して走っていた。
「私たちも、行く?」
「そうじゃな。
ここで休んでは居られん。
終わるまでは」
最近上手にかけない。
いや、もともと上手くは無いけど、最近さらにひどいような。
頑張ります。
疲れのせいです。
俺は悪くありません。
……嘘です。
すいません。
質:おそいっす。
応:スイマセン。
最近色々大変でして。
模試とか、学校のテストもまた来るし。
早めに言っとくと、10月のラスト一週間は勉強します。