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3(王国)-1 闘技場

3章始めま~す!

どうなってんだ。


何でこんなやつを連れてきてしまったのか。


金髪ロング、黒っぽい服。


しゃべることは基本ない。


クレットさん曰く、

動力源は糖分です。

水をつけないで下さい。

雷が鳴り始めたら屋内に入ってください。(落雷の危険があります)

分解、改造は止めてください。

と、言う事だ。


それで、その砂糖は誰が買うんだ?


結構高かったぞ。


この前の昼飯、青1本取られたぞ。


ヴァンパイアの時もらった金の20分の1だぞ。


一日3食で7日で終わる。


クレットさん救出の時は、セラの「ジョーカー君もがんばってたよ」のおかげで紫5本の収入を得たが、すぐに尽きそうだ。


さらに、「お礼は今度でいいよ」って、お礼しなきゃいけないのか?


あの日は、少なくとも10回は死に掛けたぞ。


あと、ウィーディーがついて来た理由が、借りを返してないからと言われても、俺の役に立つのか、一体?


っと、ネガティブになり過ぎてるな。


とりあえず、俺は今砂漠を越えて、森を歩いています。


3歩に一匹ぐらい現れる黒いリスは無視してます。

引っかいてくるけど、そんなに痛くないんで、はい。


俺の気分がここまで落ち込んでいるのは、そこじゃなく、ウィーディーの方に、リスが行かないことです。


何で、こいつら俺の方ばっかり突っ込んでくるんだ。


最初見たときはかわいく見えたが今となっては、憎らしい顔だ。

森ごと焼き払ってやろうか。


服が服と言って良いのかきわどくなって来た辺りで目の前に川が現れた。


流れは穏やかだが川幅が異常だ。100m以上だ。


黒いリスを蹴っていると声がかかった。


「川渡しです。赤1本ですけど、乗りますか?」

おじいさんの後ろにはカヌー的な船が杭に縛られていた。










「いやぁ、今日は暇でねぇ。なんてったって、神誕祭が終わるまで誰も王国から出てこないからね。まあ、いつもの事さ。100日に一日はこう」


ええっと、整理すると、神誕祭が明日まであって、明日まで、みんな祭りを楽しむので、王国から出てくる人が居ないから、暇だったという事で、はい。


「それより、その服どうしたんですか」


「あ、これね、いや、黒いリスに集団リンチされて」


「ああ、ポラムね。

あんまり攻撃的じゃなくて、飼われたりもするんだけどねぇ。

あっ、お兄さんそのバンダナ何で出来てる?」


「えっと、ポラムの毛だっけ・・・・こんにゃろ」


俺はバンダナを船に叩き付けた。


俺の服これしかないんだぞ。制服焼いたし。

昔の記憶が嫌になって。


・・・あれ、おじいさんなんでそんなにこっち見てるの?

俺そんなに暴力的だった?


「く、黒髪」


「え、ああ、うん」


「もしや、勇者様?」


「はぁ?」


俺が勇者?

いや違う違う。


「違います。光の力とかありません。

魔王倒したりしません。

伝説の剣とか装備していません。

ギガスラッシュどころかドラゴン切りすら出来ません」


「ギガスラッシュ!やはりあなたは勇者」


こいつ、まさかやっていたとは。


「だから違います。俺は悪戯の王ジョーカーで、青葉高校2年c組、出席番号16ばん、子供の頃の夢は億万長者!」


「これまでのご無礼をお許しください」


「違う~~~~!漕ぐの止めるな。川に流され始めてる」


「す、すいません。どうか命だけは」


「とりません。命はとりません。

新聞も取りません。

牛乳も取りません。

成績アップのための教材が、やかましい」


『主人、大丈夫か?』


いや、たまっていたストレスが爆発して。


何だかんだ、船は対岸についた。


「渡し代なんか要りませんから、命だけは」


「はらいます。渡し代払います。

水道代?はらいます。

ガス代?はらいます。

教材は一冊1000円・・・払うか!」












王国はやはり門から違う。


石でできた枠に頑丈そうな木の扉。

侵入者を阻む高い石の塀。


そして、門に兵士が居ないというこの自信。


いや、大丈夫か?


まあ、この国の城の安全性に不安を感じた事はあったが。


中に入ると、かなりガラッとしていた。

見える人はローブを着たおじいさん一人。


遠くに真っ白な城が見える。


「あんたはとうぎかいに行かないのかい?」


話しかけてきたのはローブのおっさん。


「党議会?政治的な何かですか?」


「闘技会ってのは、神誕祭のしめにあるもんで、簡単に言えば、力自慢たちが戦うのさ。優勝者は王に願いを聞いてもれえる」


「はい、でます!どこっすか」


「ああ、城の前にある闘技場だよ」


「ありがとうございました~。ソラフ!」


俺は城に向かって、石がしかれた道を走った。

とりあえず、王に会うために来た訳だしね。


「はぁ、あんたはバンダナの連れじゃないのかい」


「はい、一応」


「行かなくて良いのかい」


「始まるのはいつですか?」


「2時間ぐらいかな?歩いていってもたぶん出れるよ」


「はい」


ウィーディーは城に向かって歩いた。


「はぁー。門の近くに人を寄せ付けないってのも大変だな。

まあ、カルフさんの命令だからしかたないな」











闘技場の前では人が二つの入り口から中に入っていっていた。


まさに闘技場といった、すり鉢型の建物だった。


ソウ何て書いてあるんだ。


「ん、右側が、闘技者。

左側が観覧者と書いてある」


俺は闘技場の中に入った。


入り口で紙が渡された。


紙にはよく分からない記号が書かれていた。

どうやら俺の番号らしい。


「この通路を真っ直ぐ行ったら係りのやつがあんたを部屋に案内してくれるよ。

がんばりなよ、おしゃれなお兄ちゃん」


どうやら破けた布はカッコいいらしい。


バンダナかな?

これはずして勇者とか言われても、ねえ。


暗い道を進むと女の人が立っていた。


「番号をお見せください」


俺は紙を差し出した。


「では1番の部屋へお入りください」


その女の人が笑顔で言った。


ソウ、一番ってどれ。


『はぁ~その年で数字もよめんとは、片腹痛いわ』


なんか、意味ちがくない?

馬鹿にしてる?俺の事。


『1は、縦棒に横棒を重ねた形じゃ』


あ、もう通り過ぎたわ。


通路を戻ると入り口の方から1人の男が歩いてきた。

上半身裸だが、マッチョというわけでもなく、ヒョロいという言葉が似合いそうだ。


「やあ、坊や、逃げるとは、的確な判断だね。

何せこの大会には僕が出るんだからね。

まあ、君は観覧席から、僕の優勝する姿を見ておくがいいよ」


なんだと。

俺は番号が読めなかったから、精霊に読んで貰って、自分の部屋に向かっているんだ。


なんて言っては、なお恥ずかしいので。


「弱い犬ほど良く吠えるんだぜ」


よし、決まった。


そのまま俺は部屋に入った。

みなさんカルフ覚えていますか~。

忘れちゃった人は1-2を読んだら居るよ。

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