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2ーおまけ あ、書き忘れてた。

「大丈夫ですか、クレットさん?」


「ええ、もうすっかり良くなりました」


クレットさんは、あの後ティーちゃんの家に身を潜めた。


ティーちゃんの母が、ケイスさんの弟子だったことと、居場所がばれたらまた連れて行かれるんじゃないかとケイスさんとセラが考えたからだ。


「ほんとに良かったんですか?ウィーディーちゃんのこと」


「はい、あの体にも、奥底にはちゃんと意思があるんです。


彼女が行きたいと言ったんですから良いんです。


それに、ジョーカー君は強いですから」


「そうですか」


その時、誰かがドアをノックした。


ティーちゃんの母はすぐに出て行った。


「はい。あ、隊長さん」


「やあ、ごめんね、町でいきなり話しを聞かせてもらったり、けが人を預かったりしてもらって。

今日は、町長さんが用事で」


後ろにいた男がセラの前に出てきた。


「すいません。クレットさんに謝りにきました。上がらせていただいて良いですか?」


「はい、どうぞ」


ティーちゃんの母はすぐに中に通してティーちゃんを呼んだ。


「ティーちょっとお散歩しよっか」


ティーちゃんが居なくなった部屋で新町長は頭を下げた。


「すいませんでした。

私があの日、屋敷を攻撃する事になっていた元防衛隊ダイザナ支部隊長です。

私の警戒が不十分だったせいであなたに大怪我をさせてしまって」


彼は何度も謝った。


クレットさんはもう少しで死んでいたのだ。


さらにドアの鍵、街灯、自転車、などが爆発してこの町は火の海だっただろう。


しかし、彼はすぐに許した。


「いえ、今生きてるのですから私は大丈夫です。

わざわざ来ていただいてありがとうございます」


新しい町長は何度も頭を下げた。


いつまでも謝り続ける町長にあきれてセラが引きずっていったぐらいだ。


「次は、防衛隊の遺族の家に行かなきゃいけないんじゃない。そうでしょ?違う?」


「はい。すいません、特隊長まで付きあってもらっちゃって」


「いや、僕も反省してるよ。最初から一緒に行けばよかったって」


「・・・・あの、俺なんかが町長でいいんですか?

俺のせいで30人も死んだんですよ」


「別に君のせいじゃないよ。

それは、銃を作った人のせい」


「でも、それってクレットさんじゃ」


「いや、それが違うみたいだよ。飛鳥ビオッチャのやつらみたい。

たぶんオクティスの国の勇者の家にあった武器と同じ」


「魔王を封印した、あの勇者ですか」


「うん」


(それって、勇者様が悪いって言ってるような)











「これで、解散だ。次の町長は町と人のことをちゃんと考えている。

もう、これからは町長に立ち向かうなんて考えなくて良い」


「・・・・・はあ、入り込む前に、町長が捕まるなんて、なにも計画しなくて良かったんじゃないか」


「まあいいじゃないか。それより、なんか食べに行かないか」


「行く行く。久しぶりだな。この前までは、税金高くてそんな事する余裕がなかったから」


「あいつにはちょっと悪いけどな」


「ん、ああ、あいつ?あいつ、やっぱりあの雷神の電気で死んじゃったかな」


「魔物と一緒に炭にされるなんてかわいそうなやつだ」







「ねえ、クレットさんは研究が嫌いなの?」


「ん、何でだい?」


「だってタレットさん、研究所に連れてこられたのが嫌だったんでしょ」


「ああ、それでか。

昔は好きだったよ。

でも、やらない事にしたんだ」


「なんで?」


「知りたいかい?ティーちゃん」


「うん」


「ティーちゃんフォースって知ってる。

それは、数少ない人が生まれつき持ってる力なんだよ。

私はそれについて研究していたんだ。

生まれつきフォースを持っているのは1000人に1人ぐらいだけど、それを30人に1人ぐらいの人にフォースを持たせる事が出来た。

でも、全ての人にフォースを持たせる事は出来なかった。

私は色々調べた。

呪いや神話とか、迷信といわれている物も調べた。

だけど、フォースを持てる人と、持てない人の違いは分からなかった。

それに、こんな話を見つけたんだ。

ステリウス教の女神サナイは4人の女の子を産んだ。

4人は最初、何の力も持っていなかった。

そのときは4人とも仲が良かった。

ある日、1人の力が目覚めた。

そのとき、残りの3人は力にあこがれ、その1人は喜んだ。

またある日、また1人、力を目覚めさせた。

そのとき残りの2人は焦りを感じ、後の2人は優越感を感じた。

そして、また1人力が目覚めた。

残りの1人は力を嫉妬し、3人は自分たちが特別なままで在りたいために、その1人を遠ざけた。

その一人は悲しみで魔獣の姿になってしまい、3人から離れてしまった。

こんな、よく分からない話なんだけど、気が付いたんだ。

フォースを持っている人が増えると、持っていない人はどうなるかと」


顔を下げると、動かなくされた足の上で緑の頭が寝ていた。


「はぁ、ちょっと夢中になりすぎたみたいだ」


クレットは動く事もできないので、そのまま寝る事にした。

あ、反町長グループ出してなかった。

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