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異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第1章:望んでいないクラス転移で

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第9話 俺のスキルは

 人攫いの荒くれ男たちの人数は10人に届きそうだ。

 いくら騎士みたいだとはいえ、女のリスリーがたった1人で勝てるのか?


 そんな俺の不安は


 結論から言うと要らぬ世話だった。


 リスリーは長剣1つで武器を持った男たちと互角に渡り合っていた。

 強い。


 男たちは思う通りにいかないせいか、喚き散らしながら襲い掛かって来るけど、リスリーは冷静にそれを捌き


「フレイア燃やせ!」


 日本語の叫びと共に、突き出した手のひらから火炎を巻き起こし、男たちに浴びせる。

 オレンジ色の炎に巻かれて


「ンマド! スティシガム!」


「グニスシガムスィグニタエック!」


 男たちは意味が分からないけど、リスリーを罵倒していた。

 多分だけど「聞いてないぞ!」とか「卑怯じゃねえか!」とか。

 そういう言葉だろうと思う。


 圧倒的だ……


「ンマドティ! インタットエサック、ルエゥエカトスィットナムエガッソ!」


 リスリーを実力で捕まえられないと判断したのか、俺の方に1人向かってくる。

 そいつ、手に短剣を持っていた。


 俺が手を出さないから、俺の方が楽なんじゃないのかと思ったのか。

 俺はこれまで刃物を持った相手と戦ったことなんて無い。


 だけど俺のやっていた拳法は、武器を持った相手と戦って無力化することを目的に編み出されたっていうものだったから


 俺は足が竦みそうになる気持ちを抑え込み、冷静に重ねた稽古を思い返しながら半身の構えを取る。

 刃物を持ってる相手に自分から手を出すのは危険。

 カウンター重視で戦うべし。


 ……ソウジと俺を指導してくれた師範がそう言っていた。


 突きで来る場合は殺すつもり。

 斬りつけは威嚇や牽制。


 多分、斬りつけだ。


 俺は丸腰だし、殺すのは避けるだろ。

 人攫いなんだし。


 だったら……


「グラアアアア!」


 掛け声とともに、予想通りの切りつけ。

 下からの斜めの切り上げだ。


 俺はどこを狙っているかを冷静に予想し、その斬撃の軌道から自分の身体を外す。

 そして短剣が振り上げられた瞬間を狙い


 カウンターの回し蹴りを男の側頭部に決めた。

 短剣を握る手の反対……左からだ。


「ぐおっ」


 まともに決まり、男が短剣を落とす。

 そしてそのままドゥと倒れる。


 動きに無駄が多いぜ、おっさん。


 余裕はないがなんとか。

 このままリスリーの足手まといにならないように持ちこたえれば……


 だけど


「マサヤ様!」


 リスリーが俺が狙われていることに気づき


 駆け寄って来たんだ。


 俺から離れて戦うことが危険であると思ったのか。

 そのとき俺は見てしまった。


 彼女の背後に、弓で狙っている男がいることに。

 彼女、俺のことで頭がいっぱいなのか気づいてないと俺は思った。


 俺はそのとき。


 思ったんだ。


 ソウジを目の前で殺されたあのときのことを。


 あのとき俺が強ければ……鋼鉄のような強さがあれば……


 守れたのに。


 アイツを一瞬でぶっ飛ばし

 ソウジを死なせなくても済んだのに。


 ……あんなのもう、御免だ!


 考える前に身体が動いて。


 彼女を背後に庇っていた。


「えっ」


 戸惑う彼女の声。

 それを後ろに聞きながら


 俺は男の矢を胸で受けた。


 だけど……


 男の放った矢は、俺の身体に食い込まず。

 弾かれ、下に落ちた。


 まるで……


 鉄の塊を射貫こうとしたように。

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