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異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第1章:望んでいないクラス転移で

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第5話 死ぬか生きるか

 突然の出来事に俺は一瞬動けなかった。


 燃え上がるソウジ。

 人の肉が焼ける悪臭。

 突然の人体発火に、クラスの連中が次々と恐怖の悲鳴を上げる。


 そこでようやく俺は


「ソウジ!」


 動けた。

 ワンテンポ遅れた。

 俺は火を消そうと思い


 咄嗟に抱き着こうとした。

 水も消火器も無かったから、混乱してたんだ。


 だけど


 ソウジがそんな俺の腹に思い切り前蹴りを入れたんだ。


 ……俺のそんなわけわからん行動で、俺が巻き添えになることを恐れてくれたのか。


 ソウジの前蹴りで悶絶し、俺は動けなくなった。


 そしてその間に。


 ソウジは倒れて


 悲鳴が……


 止まった。


(あっ)


 さすがにそれが何を意味するのかは俺にも分かり。

 悲鳴が止まると同時に、火が消えて。

 後には黒焦げの死体が残される。


 俺は膝の力が抜けて崩れ落ちた。


 死んだ……


 ソウジが死んだ。


 何でだ……?

 嘘だ……


 思考が停止する。

 目の前の現実が受け入れられなくて。


 そこに


 手を叩く音が鳴り響き


 続いてレフィカルの声が響き渡る。


「我々の国の騎士になれば、多額の俸給と名誉が手に入り、望めば異性の世話すら致しますよ。賢い皆さまなら、どちらが得かお分かりですよね?」


 その声に恫喝するような響きは無い。


 だけど、この状況は言っている。


 従わないなら殺す、と。


 それが伝わったのか。

 レフィカルの言葉に反発する人間は1人もいなかった。


「ざけんな……!」


 ……俺を除いて。


 俺は立ち上がっていた。

 そしてそのままレフィカルに殴りかかろうと……


 したが。


 その前に


「落ち着けマサヤ!」


 ……いつの間にか近づいていたトオルの奴が、俺に後ろから近づいて羽交い絞めにしてきたんだ。


 俺はトオルより体格がデカイから、トオルだけでは止めきれないんだけど。


 即座にトオルの彼女の岩戸さんも組み付いて来て。


 2人がかりで俺を止めて来る。

 そして


「こいつには言って聞かせるんで、見逃してやってください!」


 トオルがレフィカルにそう伝える。

 焦った声で。


 レフィカルは


「ええ。良いですよ。人的損失は少ない方が良いですからね」


 笑顔でその言葉に頷き。


 そのまま説明を開始した。



 こいつらが何故、俺たちを召喚したのか。


 それは……



 召喚騎士を増やすためだと。

 召喚騎士とは、異世界召喚した人間を騎士の位につけた存在を指す言葉で。


 どうも、異世界召喚された人間はこの世界に来ると特別な力を持つらしい。

 そしてそれは、既存の魔法では真似できない特別なものが多くなるらしく。


 こいつらはそれが欲しいのだ。


 彼らはそれを「スキル」と呼んでいた。


 だから呼ばれた俺たちは言わば宝の山で。

 誰一人として、要らない人間はいないんだとのこと。



 ……だったら何でソウジを殺した……!?



 怒りと憎悪が抑えられなくなりそうで。

 俺はグッと唇を噛み締める。


 レフィカルの説明を受けて。


 皆は静まり返っていたけど。


 手を上げる者がいた。


 それは


「俺は召喚騎士になるぜ! 金と権力が手に入るんだろ!?」


「アタシも! アタシもよ!」


 不良グループの奴らだった。


 最初にリーダーの小原コバル湯治トウジが手を上げて。

 続けて小原コバルの彼女の五分ゴワケ倫子リンコが手を上げた。


 小原は体格が俺と同じくらい大きく。

 筋肉質の男だ。

 部活には入っていないが、体育関係の成績は常に優秀で。

 不良でさえなければ、体育会系でそれなりに活躍できただろうという人間。


 札付きのワルで、何でこんな奴がウチの高校に入れたのか本当に分からない。


 そしてその彼女の五分ゴワケは、見た目は金髪に染めた長髪の女で。

 顔つきは小悪魔系と言えなくもない。

 性格さえクソでなければ、可愛いって素直に言えるくらいには。

 胸もデカいし、顔と身体だけは最高だと言ってる奴は実際に居る。


 その2人が手を上げ。

 続いて舎弟の2人が手を上げた。


 ……4人。


 レフィカルは満足そうに頷いて


「どうぞこちらへ」


 4人を迎え入れるように、この召喚の間の唯一の扉を開く。


 意気揚々とそこから出ていく4人。


 その姿に俺は……


 再び殴り掛かりそうになった。


 小原コバル五分ゴワケが、倒れ伏したソウジの亡骸をついでとばかりに踏みつけて行ったからだ。


 瞬間的に殺意を覚え、立ち上がろうとする俺を


「落ち着け! やられるだけだ!」


 トオルと岩戸さんが、必死で制止して来た。

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