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王子様に呪われ幼女になった公爵令嬢は、魔法使いに溺愛される  作者: もも


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15 解呪成功

 アンジェリカの体調が良いと見たクルークは最後の解呪をすることにした。

一番精巧な組織の頭だけに慎重になった。じっくり時間をかけて呪いを解くと全身が大人に戻っていた。全身に魔法の残滓が残っていないか確認した後静かに告げた。幻影で見たときよりも何倍も美しかった。


「解呪成功だ。良かった…。失敗したらどうしようかと凄く不安だった。リビングに大きな鏡を立てかけてあるから見てみるといい。元通りになっているだろうか?」


恐る恐る鏡の前に立ったアンジェリカは目を見開いた。


「……戻ってます…。ありがとうございます!これ呪われた時に着ていたドレスですね。アクセサリーも」


「うん、嫌なことを思い出して嫌かもしれないと思ったけど、大人の服がそれしか無かったから。良ければ新しいデイドレスを贈らせて欲しい」


「これは売りたいです」


「見るのも嫌だったか、ごめん無神経だった。新しいドレスを用意すれば良かった。こうすれば違って見えるよね」


クルークの魔法で青いドレスは淡いクリーム色に変わった。


「わぁ~凄いです。色が変わると感じが違いますね。すみません。決してクルーク様を責めているのではないのです。確かに見ると辛くなりますが。あ、あの、現金が手に入ればと思っただけです。少しでもお返し出来ればと……」


「そんなこと気にしなくていいんだよ。欲しい物があるなら買ってあげる。でも自由になるお金も欲しいよね。いちいち買ってと言うのも面倒だものね。自分でも人の気持ちに疎いところがあると思っているんだけど反省しないといけないね」


「そんな…文句などありません」


「そうやって我慢すると良くないよ。泣いたり笑ったり怒ったりもすると良い。思うようにすればいいんだ」


「思うようにですか。ここでは自由にさせていただいていました」


「ううん、きっと遠慮していたと思う。ごめんね、至らなくて。手が届かなくなるかもしれないから今のうちに言うけど、結婚を前提にお付き合いをしていただけませんか?」


「えっ!お付き合いですか?」


展開の速さにアンジェリカは付いていけなかった。どこがどうしたらお付き合いに繋がるのだろう。そんな素振りは微塵も感じられなかったというのに。


気がつけばクルークはいつの間にか真っ白な正装で片膝を折って真っ赤な薔薇の花束を差し出していた。


「うん、大人の君と付き合いたい。勿論結婚を前提に。僕は浮気はしない。一筋に愛すると誓うよ。家ももっと大きな屋敷を建てるし、侍女やシェフを雇ってもいい。山が嫌なら貴族街の()に建てる。お金なら沢山あるから世界中を旅行して回っても良い。考えてみてくれると嬉しい」


そう言ってクルークはアンジェリカの手の甲に口づけをした。これって本気のやつだ。経験から知っていたアンジェリカは令嬢の仮面を着けた。


「公爵家に帰ったら、今までのお礼を山ほど贈らせていただいて、領地の外れの小さな別荘で目立たないように独身を貫いて暮らそうと思っていました。

私は公的に死んでいますし。クルーク様のことは恋愛的に考えたことはありませんでした。恩人で、師匠ですから」


「そうだよね…。最初から恋人じゃなくていい。付き合うことから始めて僕を知ってもらえれば充分だ。言っておくけどロリコンではないよ。君の幽霊を作った時に大人のアンジェリカに一目惚れしたんだ。性格は一緒に暮らしているから知っているし、好きにならないわけがなかった」


「時間をいただけますか?ゆっくり考えたいです。まだ直ぐに帰れるわけでもなさそうですし」


「遠縁のよく似た令嬢として迎える気だろうか。きっと大騒ぎになるね」


「そうなのですよね…」


憂いを含んだ瞳が何とも色っぽい。明日からこんな美女と暮らせるのか?魔法で家を広くしてしまおうか、いや狭い空間で暮らすのも悪くない。あれやこれを考えて胸の鼓動が止まらないクルークだった。







 次の日朝目が覚めると子供用の普段着が大人用に魔法で変えられてハンガーに掛けられていた。朝食が終わったら買い物に行こうと言われていたけど、もうこれで良いのでは?と思ったアンジェリカは大分庶民の感覚に近付いていた。(本人は自覚がない)




 今朝のメニューは大好きなふわふわオムレツとカリカリベーコンにコンソメスープ、柔らかな白いパンに葡萄だ。相変わらず料理上手だ。もしや餌付けするつもりだろうか。

ここに来てから不味いものは食べていないから成功しているのかもしれないけどと今更のように思った。



「食べ終わったらオートクチュールにドレスの注文をしに行こうね」


「行っても大丈夫なのでしょうか?普段着は魔法で変えていただいた物がありますので大丈夫です」


「そこは変身して貰うから大丈夫だよ。公爵家に帰る時に変なドレスを着せられないじゃないか」


「では一着だけ注文をさせてください。帰れば沢山クローゼットにあるので」


「色々着てもらいたかったのに残念だなあ。サイズとか変わってなければ良いね」


「社交界に出なければドレスは必要がないので、デイドレスで充分だと思っています」


「えっ社交界には出ないの?期待しても良いのかな」


「えーと、そうではないくて…遠縁の娘には社交界は必要がないということです」


「焦ってごめん。待つから。いくらでも待つよ。伊達に年上ではないんだから。余裕がなくてごめんね。

そうだ、公爵家に帰るときは僕も一緒にお伺いしても良い?

似ているな〜くらいに変身魔法を掛けると良いかなと思うんだ。ご両親の前では解いてあげるから。それに子供の姿にも変えてあげられるよ。こんなふうに変えられてましたって。怖いだろうから幻影でね」


「そうしていただけるとクルーク様に呪いを解いていただいた証明になりますので助かります」


こうして計画は着々と進められた。

勿論クルークは公爵に結婚の許可を貰うつもりだった。




読んでいただきありがとうございます!

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