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第30話;終章

第30話;終章


俺は撤退の後始末を付けたのち、ベルゲンに移動した。

ベルゲンは相変わらず繫栄していた。俺はごったがえす人波をかき分けるようにしてマリーベルの元に向かった。


マリーベルはベルゲン復興の英雄だった。彷徨う湖事件で健康を害し、ここに養生に来たと知ったベルゲンの人々は大歓迎し、最上級の宿を用意し最高の看護を行っていた。


いつの間にできたのか知らなかったが、もの凄く豪華で壮麗ななホテルが出来ていた。マリーベルはその最上階のスイートルームで養生しているようだ。


俺はホテルに着くと、支配人に対し自分の身分を示したうえで、マリーベルとの面会を要求した。

支配人は、マリーベルに使いを出し、面会の許可を求めた。マリーベルが許可を出すと、俺はマリーベルの部屋に案内された。


俺の護衛とのことで、俺の前に二人、後ろに二人、ホテルマンが配された。その四人は一見すると普通の人にみえたが、その歩き方、姿勢、目の配り方をみるに相当の武芸の達人に見えた。剣を持っていてもこの四人に対抗できるとは思えなかった。ましてや今の丸腰では、無理だろうと思われた。が、この人たちはマリーベルを守るためにいるわけで、いわば味方だった。味方と思えばこれほど頼もしい人たちはなかなかいなかった。

俺達は最上階に達し、マリーベルの部屋に達した。その部屋の前には二人の護衛がいた。この二人も並みの人には見えなかった。

「ご苦労」

そういうと、護衛の二人が左右に分かれ、扉が開かれた。俺を守っていた二人がまず部屋に入り、何があってもマリーベルを守る態勢を取った。

俺は感心した、これほどの護衛をされていたのかと。

そして、俺が部屋に入ると、ベットに寝ていたマリーベルが起き上がり嬉しそうにいった。

「ハインツ、来てくれたのね」


まだ本調子ではないようだが、顔色はだいぶ良くなっていた。

「勿論だ、あのスライムは俺が倒したよ。これで彷徨う湖事件は終わった」

俺達の会話を聞いて、問題がないと判断したホテルマンは、一礼して皆部屋から出ていった。


俺はマリーベルを抱きしめた。マリーベルもそれに応じてくれた。

「私はどんなに困難で、大変で、絶対やりたく無い事でも必要なら実行するマリーのことは尊敬しているんだ」

その時、マリーベルは抱擁を解き、俺をキッとした目で睨みつけて言った。

「尊敬だけなの」


ああ、俺は思った。

憎からず思っている女性から

こんな目で

こんな声で

こんな事を言われたら

男として言うことは一つだろう。


俺はひざまずき、マリーベルの手を取って言った。


「いいえ、私はマリーを愛しています。どうか私と結婚していただけませんか」

マリーベルの目が潤んだのが分かった。


「喜んで承諾いたします。私はあなたと結婚します。私もあなたを愛しています」

「私もマリーを愛しています」


俺はマリーベルを抱いた。マリーベルも抱き返してきた。

二人は唇を合わせた。


                              終


本日で完結となります。

読んでくださった方には、感謝の言葉をささげたいと思います。


次も何かっ来たいと思いますのでよろしくお願いします。

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