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第27話:討伐部隊編成

第27話:討伐部隊編成


俺達は騎士団総長に事態を報告した。


「巨大なスライムだと。聞いたことがないな」

「私もありません。しかし商人十数名、騎士二名が犠牲になっております。早急な討伐が必要と考えます」

「カミーラ様も同意見なのか」

「勿論じゃ、あれは脅威じゃぞ。儂も300年生きているが、あんなのもは初めてじゃ。町に行かれるととんでない被害が出るぞ、今のうちに退治すべきじゃな」

「わかった。騎士団に出動を命じる」

「それだけでは足りないな。あれは騎士団でどうこう出来るものじゃないと思うんじゃ。王宮魔導士団の出動を求める」

「それほどの事態なのか」

「それほどの事態じゃよ。逆に聞くが、直径30メートルのスライムに騎士団はどんな攻撃ができるんじゃな」

「火矢くらいかな」

「それでどうかなると思うのかな。無理じゃろ。王宮魔導士団の火炎攻撃以外効果ないじゃろう。違うか」

「確かに。王宮魔導士の出動も要請します」

「それでよい。あのスライムには魔道マーカーをつけたので、どこにいるかは良く分かっておる。周辺には騎士団を配置し、これ以上の被害が出ないようにはしてある。しかし早急に対処すべきじゃろう」



第1,2,3騎士団のそれぞれ四分の一が召集された。どれほど効果があるかは分からないが大人数による大量の火矢攻撃を行う計画である。

また宮廷魔導士団全員が召集された。

勿論カミーラ、マリーベルは無条件で召集された。

そしてその全軍の指揮を俺がとるよう命令された。


俺達が現地に到着すると、元々スライムを監視していた第三騎士団の隊長が報告した。

「スライムはあまり動いていません。元々いた窪みに落ち着いています。そして騎士団の損害はありません」

「良くやった。君の部隊は引き続きスライムの監視にあたってくれ、移動するようならすぐ報告してくれ」

「本日はもう遅い、明日早朝より、騎士団全軍で火矢による火力攻撃を行う。地形的に攻撃しやすい東部より全軍による一斉攻撃を行う。同時に魔導士団による火炎攻撃を行う。飛べるものは上空から、飛べないものは騎士団後方より攻撃を行う。全軍による同時攻撃で、スライムを仕留める。こいつを街には絶対に侵入させない。我々は、街を、国を、民を守る」

俺の檄に、全員が歓声をあげた。


翌朝、全軍がスライムの東側に陣を敷いた。数百人の騎士と、数十人の魔導士が今や遅しと攻撃の合図を待っていた。そのうち十数人の魔導士は空中に浮かんでいた。

カミーラが興奮していった。

「儂もこれほどの攻撃陣を見たことがないぞ。ギースラー、お前指揮能力も高いんじゃな」

「やれることをやっただけです」

「マリー、これならスライムを倒せると思うか」

おれはマリーベルに尋ねた。

「私もこれほどの攻撃陣は見たことはないわ。かなり効果があるとは思いますが、あのスライムの防御力が全く分かりません。やってみないことには分からないと思います。でもやる価値はあると思います」

「仕方ない、できることをするか」

俺は本陣の旗を大きく振った。それが攻撃の合図だった。

それをみて、攻撃陣の前に居た複数の旗振り役が、全員合図の小さい旗を振った。

総攻撃が始まった。

数百本の火矢と、数十個の火炎弾が、スライムの東側に集中して着弾した。


ブオオーとスライムが叫び、苦しいように身もだえした。

スライムって叫ぶんだ。


火炎攻撃の効果はあるようで、スライム東側の四分の一程度が吹き飛んだ。


「やっとぞ、効果ありだ。攻撃を繰りかえすぞ」

しかし、第二弾の攻撃は、火矢は触手により大部分がはじき落され、火炎弾も触手が溶けることによりにより、効果が減衰された。

さらに、スライムが近くにあった沼に体を浸すと、水と他の栄養素を吸い上げ、みるみる元通りの大きさに戻ってしまった。

「何だあれはいったい。攻撃は無駄だったのか」

「あれほどの攻撃から再生するとは、とんでもない奴じゃ」

「他に手段はないのか」

俺は、血がにじむほど右手を握りしめて言った。


「いいえ、今の攻撃で、良く分かったわ。あいつは再生力が高い。でも、それには水がいる」

「マリー、なにか策があるのか」

「あるわ」

「それはいったい」

マリーベルの目が暗く光った。あまりやりたい作戦ではないようだ。

「ええ、焦土作戦よ」



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