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第20話:襲撃

第20話:襲撃


覆面の集団が15人ほどで襲い掛かって来た。

そのうちの10人は第一騎士団が防いだが、残りの5人が襲ってきた。

どうもその動きから、目当てはマリーベルのようだった。

「カミーラ様、マリーベルを頼めますか」

「おう、襲ってくる奴がいたら消し炭にしてやろう」

「有難く」


「今回の事件はお前らがおこしたんだな。さて5人いれば俺に勝てると思ったか」

みれば、ある程度は剣の修練はしているようだが、実戦経験はないようだった。もちろん人を殺したこともないだろう。俺が何人もの凶悪な盗賊を倒したか全く分かってないだろうな。そして、そのうち何人を殺したかも。

人を殺したことがないものは、人を切るときに一瞬の躊躇がある。命のやり取りをしているときには、その一瞬が生死を分ける。


さらに人間には弱点がいくつかある、浅い所に大きい動脈があるところがいくつかあるのだ。一つは頸部、頸動脈だ。もう一つは腋の下、腋窩動脈が走っている。最後は足の付け根、ここは大腿動脈がある。どれも切れば人間は出血死する。そして俺はそれをよく知っている。


すれ違いざま二人の頸動脈を切った。その直後俺は腰を屈めて下半身に隙のある一人の大腿動脈を切った。さらに大きく剣を振りかぶった一人は腋の下を突き刺し腋窩動脈を切った。4人があっという間に血しぶきをあげて昏倒した。

最後の一人は、剣の柄で殴り倒した。こいつは頭目みたいだから証人になってもらわないといけない。

「ギースラー、流石じゃな。儂の援護など必要ないな。こやつらはマリーベルを狙ったようじゃ。この事件を解決できるのは彼女しかいないと思ったんじゃろう。しかし、ギースラーがここまで強いとは思わなかったんじゃろうな」

「おかげで安心して戦えました」


「マリーベル、人殺しは嫌いかな」

「いいえ、あなたは善良な市民を守る正義の騎士です。人殺しではありません。人殺しとは、自らの邪な欲望により何の罪もない人を殺めること言うと思います。悪人に襲われている市民を守るために仕方なく行う事とは違います。あなたは騎士が騎士としての本分を示しているだけです」

マリーベルは両手を合わせ、目に涙を滲ませてながらそういった。それはまさに襲い来る悪漢から、颯爽と自分を守ってくれた白馬の騎士を見る目だった。


「ようしギースラー。一人生かしておったのはお手柄じゃ。そいつをこっちに運んで来い。思考を全て読んでやろう」


第一騎士団が、やっと全員を討ち果たしたようだ。一対一なら負けないようだな。

その騎士が二人で一人生き残った襲撃者を運んできた。


カミーラがそいつの頭に手をおき、思考を探った。

「ほほう、こいつら、犯罪組織スコルピオというようだ。今回は古代遺跡から発掘された古代植物を王都中に繁茂させ、その混乱を利用し、王都を占領としようとしたようだ。一番の問題が博物学者のマリーベルと考え、襲撃したようだの」

「逆に計画の全貌が発覚するとは思わなかったじゃろな。まあ儂の手柄じゃがな。スコルピオの全てのアジト、構成員の情報が分かった。おい騎士団の奴らここに来い。なるべく多くの人間が儂に触れろ、情報を伝達する」


「スコルピオはいいとして、この植物はどうするんだ」

「そこは、私の領分です。俄然やる気が起きてきました。こいつは私が退治します」

マリーベルが鼻息も荒くしていった。命を狙われて、逆に発奮したんだろう。


「ハインツは、植物に対する一番の毒は何だと思いますか」

「考えたこともないな。ヒ素とか水銀かな」

マリーベルの瞳が光った。


「いいえ、ヒ素でも水銀でもありません。植物に対する一番の毒は、塩です」


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