夢から覚めたら
ようやく中学校を卒業した。来月からは待望の高校生!鏡を見ながら
「黒瀬柊高校生になります!」
と鏡の前で自慢げに自己紹介をしているが実際の所、高校の入学式まですることがない。運動もしたくないし、勉強なんてもってのほか。
「いつも通りお昼寝でもしますかな。おやすみなさーい」
すぐさまベットに潜り込んだ。
すると突然耳元に怒鳴り声が
「あんた、俺の店の前で何してるの?邪魔だからさっさとどいてくれ」
いきなり怒鳴られて何が何だかわからない。
「あ、すみませんでした」
お店の人の怒っている顔に驚いてすぐさま謝罪をした。しかし、何が何だかわからない。とりあえず一つ質問してみた。
「一つ聞きたいんですけど、いつから俺ここにいましたか?」
お店の人は不思議そうな顔をしながら
「5分くらい前から俺の店の前でボーとしていてお客が入れなくて困ってたんだよ。それよりあんた大丈夫かい?」
無理もない。5分間もボーとしていたらただの変人だ。
「あ、全然大丈夫ですよ。」
お店の人も怒ってはいたが心配そうな顔をしていた。
すぐさまお店の前から立ち去り近くのベンチに腰掛けた。辺りを見渡しても全く知らない風景。それにさっきまで寝ていたはずなのに・・・
「ここはもしかしたら異世界!?」
とはいえども現実世界と全く違う建物というわけどもない。周りの人も日本語を話しているし、書いてある文字も日本語。
でも一つ現実世界と違うところがある。異世界物語でよくあるステータスプレートが俺の前にも見えてしまっているということだ。
しかし、じっくりステータス画面をのぞいてみると画面右下に小さく
「ショップ゛・・・?」