追憶⑩前に進んだ2人
僕達はアスファルトの上に座っていた。「高橋君大丈夫?」「うん、ありがとう。ごめんね、フッたのに僕が落ち着くまで居させちゃって...」「ううん気にしないで」
彼女に告白された時あの記憶が脳裏をよぎった。思い出したくもない忌々しい記憶が。つい僕は取り乱してしまった。
「さあ帰ろっか。もう夜になりそうだし。あ、もちろん高橋君と一緒だよ。家向かいでしょ?」「あ...うん...」僕のことを知っていたのかという驚きとなんか気を使わせてしまっているのではないかという申し訳ない思いを抱えて僕らは歩き出した。
彼女との会話は思いの外弾み、気がつけば会話を楽しんでいる自分がいた。人と関わることを拒絶しようと決めていた自分の考えはいとも簡単に崩れていった。これが人と関わるということなのか。しばらく忘れていた感覚を取り戻した。もう一度やり直せるのか、そう僕に思わせた。「あのさ...」「うん?なーに?」「その...気にしてるよね...僕が大矢さんの告白を断ったこと。理由とか言ったほうが...」「ううん全然気にしてないよ。私は言いたいことを言ってフラれてむしろスッキリしてるよー」「あーそう...」そうか。彼女はこういう人間なのか。ほんの少しだけ彼女のことを知った気がした。僕はついに決断した。彼女と関係を持つことを。
「あのさ...」「今度は何かなぁ?」「フッといてあれなんだけど、お互いのことまだあまり分からないし僕は大矢さんのことをもっと知りたい。その...僕と友達になってください。」「うん!!よろしくお願いします!!やったー!!友達増えたーー!!」嬉しそうな彼女を見てなんだかホッとした。「そうだ、尚治君だから尚君って呼んでもいい?」ぼくはうなづいた。「やったー!よろしく尚君!」「よろしくね、大矢さ...」「もーーー未来でいいよ〜」「あ...うん...よろしく、未来。」「うん!!」次の瞬間なんと未来が抱きついてきた!「な、ちょ未来!?」僕達付き合ってないんですがーーー!!あと電柱の下だから周りに見えるーーー!!「ふふふ、これは親愛の証だよ!」分かったけどマジでヤバイってこれ!!あ、なんか柔らかい。とか思ってるとあー人がきましたよ...「おやおやおやお熱いことですなぁ〜〜〜」なんて言って去っていった。途端に僕達は顔を真っ赤にした。そのまま家の前まで無言だったけど家の前に着いたら、「じゃあまた明日ね尚君!」「また明日。未来」
僕らはそれぞれの家に入っていった。




