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美少女男子高校生の日常  作者: くろめる
第一章 春
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これから

俺はしばらく姿見の前で固まっていた。


これは、夢だろうか。夢の中で「これは夢だ」と確信できたのはこれが初めてだなぁ。。

早く目が覚めないかなぁ。。

などと思考放棄していたら、肌寒くてくしゃみがでた。へくちっ。


うーん。。どうも夢ではなさそうだ、、リアリティがありすぎる。

とりあえず服着よ。


先ほど脱ぎ捨てた服をとりあえず着ていく。

なんとなく先にシャツを羽織ってその姿を鏡で確認してしまって、自分で「うわぁ」ってなってる。


やばい、裸ワイシャツとかほんとにやばいな。。って自分の姿に何を興奮してるんだ俺は!!

変態か!!!


今の俺の顔はゆでダコのように赤い。


でも生まれて初めて年頃の女子の裸を見てしまったのだ(自分のとはいえ)少しくらいドキドキしてしまってもしょうがないのではないか。いやしょうがない。


うん。しょうがない。と俺は一人で納得しつつ、服を着た。

これからどうしたらいんだろう。どうやったら元に戻れるのだろう。


そういえば、どことなく声も高くなって、若干だが髪も長くなっている気がする。

顔とかほぼ元のままなんだけどな。


一番の違いは、、この胸の2つの大きなブツだろうか、、あと股間のモノがなくなったことか。


いくら俺が女顔だったからといって、それに合わせて体まで女の子にならなくても良かったのに。。

これまでずっと男だったのに、これから女としてどうやって生きていったらいいのか。。


いやいや、なんとか戻る方法を探すことが先決だ。

諦めるのはまだ早すぎる。


少なくとも、昨日の時点では俺は男だったはずだから、女になる原因があるとしたら、昨日から今日の朝にかけての時間帯にあるはずだ。


そうだな、、アキツグあたりに連絡を取ってみるか。何かわかるかもしれない。


そう考えてたらトイレに行きたかったのを思い出した。行ったけど用は済ませずに出てきてしまったのだ。

俺はトイレに入り、便器の蓋を開け、思案した。


「・・・どうやって、するの」



座るのは、わかる。で、そのあとは?


ひとしきりウンウン唸ったが、なんとかなった。。

なんとなかったが、自分の中の大切な何かが失われたことを感じて、打ちひしがれていた。



今すぐアキツグに連絡を取りたいが、昨日から風呂に入っていないのでベタベタしていて体が気持ち悪い。

この姿で風呂に入るというのは若干抵抗があるが、、しかたない。

手早く済ませてしまおう。


さっき着た服を再び脱ぎつつ、あまり自分の体を見ないようにしてシャワーを浴びる。

シャワワー


あー、気持ちいい。。

程よい温度の温水が体にあたって流れていく。

こわばっていた体が弛緩していくのがわかる。

この現状も一緒に洗い流されればいいのに。。


よーく泡立てたスポンジを手足に滑らせていく。

手、足、お腹、背中、と洗ってきたが、む、胸を洗わないわけにはいかない。。


決心して胸にもスポンジを当てる。

スポンジの表面が、丘の頂点を掠めた。


「っあひゃん!」


ううう。またしても変な声が出てしまった。。

男のとき違って、なんだか敏感になっている気がする。


じっと胸を見ていると、やっぱり顔が赤くなってくる。

それはやはり年頃の男の子。異性の体には興味深々なのである。


それにしても、、大きいよな。。香織姉ほどじゃないにしても、かなりの巨乳なのではないだろうか。

赤くなりつつも、両腕で胸を寄せてみたりする。うわ谷間すごい。


さらにちょっと 揉んでみたりする。

なにもやましいことなんてない。なんせ自分の体なのだ。自分で触ってなにが悪いというのか。

そうだ。気にすることはない。


なのでちょっとだけ。。


ふにっ。

当てた指先が深く沈んで行く。


「・・・っぅ・・・」


うわ、柔らかい。。こんななんだ、、女の子の胸って、こんな柔らかいんだ。。。


あー。いかん。頭がぼーっとしてきた。。


だめだめ、こんなことしてる場合じゃないんだ。早く洗って出よう。

これ以上は人としてダメになる気がする。


秘密の花園も優しく洗い流して、さっさと風呂を出ることにする。

ん?外に誰かいるのか?・・ぶつぶつ聞こえるんだけど・・・


ガラッ


浴室の扉に手をかけて、勢い良く開けたら

そこには顔を真っ赤にして前屈みになって、ぶつぶつ言っている弟の姿があった。



「・・・ユウ?なにやってんだ、そんなところで。。そんな格好で。。」


「あ、いや、あ、あアニキが大丈夫かなって、、様子を見に来たんだ!」


なんだそういうことか。まったくアニキ思いの良い弟である。

大丈夫、ものすごーく驚いたけど、ひとまず落ち着いたから。


「そっか、ならいいけど」


何かを誤魔化すように笑う弟。なんとなく弟の顔をじっと見る。


じぃ〜〜〜


そうしたら声をあげて、慌てて出て行ってしまった。

どうしたんだろう。


まあいいか、そんなことより今後の対策を考えねば。

ユウにも相談してみるか。

この現状を把握してるのはとりあえずあいつだけだしな。

きっとなにか力になってくれるだろう。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



だめだ、アニキはわかってない。


何が解ってないって自分の可愛さだ。


ただでさえ男の時から可愛かったのに、それが正真正銘の美少女になってしまったのだから

それはもう半端ない。


自分の現状を知って、慌ててるんじゃないかと思って、1階に行ったら、アニキはシャワーを浴びていた。

呑気なもんだなーと思いつつ、気がついたら何故か俺は浴室の扉の前で聞き耳を立てていた。


別にやましい気持ちなんてないぞ!アニキが心配だったからだ!


・・・


・・・嘘です。ちょっとはそういう気持ちもありました。


しばらく佇んでいたら、中から「あん」とか「ひゃん」とか可愛い声が聞こえてくるじゃないですか。

アニキは声もめちゃくちゃ可愛い。

鈴を震わせたような綺麗な音でずっと聞いていたくなる。

CDに録音したら物凄い売れ方をしそうだ。しないしさせないけど。


目線を浴室の扉に送るとぼんやりとしたガラス越しにアニキの肢体が見える。


俺にはここからでもアニキのスタイルの良さが見て取れる。

やべぇ、、やべぇよ。。パーフェクトだよ。。

なんていうロリ巨乳・・!


神様、俺にこのような機会を与えてくださり、感謝いたします。

まさか、美少女ロリ巨乳のお風呂に遭遇する機会がもたらされようとは。


中から聞こえてくる嬌声とうっすらと見えるシルエットによって

俺の中の俺はもうたまらない感じになっていた。


これ以上鼻血を吹いたら、病院送りになってしまう。

そうなったらアニキを一人にすることになってしまう!


だめだ、それはだめだ。


俺がいない間に、アニキに何かあったら、、、!


落ち着け〜、落ち着いて素数を数えるんだ、、


1,2,3,4,5..ちがう。全然素数じゃない。


と、とにかく邪念を振り払わらねば。。!

ぶつぶつぶつぶつ。


ガラッ


はっ



浴室の扉を開けて、こちらを伺っている雫をしたらせた顔がそこにあった。

湯気をあげた顔はうっすら紅く染まり、妙に艶っぽい。


大慌てで弁解すると、アニキはあっさりと納得した。

納得はしたようだが何か思うところがあったのか、こちらをじぃーっと覗き込んでくる。


顔近い!顔近いよアニキ!ううう、可愛い。・・・キスしたい。。


だめだ、俺たちは兄姉なんだ!道徳的によくない!


・・はっ、、それに全裸じゃないか!

・・当たり前か。お風呂入ってたんだから。


ついさっき見てしまった2つの山だけでなく、キュッとくびれた腰や、

白くすべすべしたお腹、ほとんど毛の生えていない秘所が目に飛び込んできた。


あ、やば、鼻血出る。



そう思った瞬間 俺は全力で駆け出していた。



「うあおおおおおあおあおあおあおおおおーーーーーー!!!」



俺はもう、アニキ以外の女の子と、恋愛できる気がしなかった。




なんでしょう。弟がどんどん酷いことになってる気がします。

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