とある部下の目覚め
ゴチッ!
んがっ!?
・・・いってぇぇぇーー!なんだってんだちくしょう。
あー、椅子から転げ落ちたのか。いくつになっても寝相の悪さはなおらねーなぁ。
ひとりごちて俺は床から立ち上がった。
変な体勢で寝ていたせいか、首やら腰やらが調子が悪い。
ゴキゴキ。んんーー。っと。。
背伸びをしてステータスをリセットする。
若干寝違えた感あるな。。
何故こんなことになっているかというと、俺は今仕事の真っ最中なのだ。
仕事っつっても合法なヤツじゃねーけどな。へへ。
ボスにはたんまりと金を貰っている。金さえ貰えりゃなんだっていいのさ。
今の俺の仕事はとある少女の監視だ。
先日ボスが攫ってきたとびっきりの美少女を監禁してある部屋を監視している。
むさ苦しいおっさんとかじゃなくてこんな可愛い女の子なら毎日だって監視したいぜぇ。。
ボスが連れてきた少女は俺が今までみたことのある女の中でナンバーワンだった。
ここまで美しい造形の人間がいるのか、と思ったほどだ。
当然人それぞれ好みってのはあるだろうが、、あれは10人中9人、、いや下手したら10人が求めちまうかもしれねえな。
・・ただその時はロリコンのレッテルを貼られることを覚悟しなけりゃなんねーが。
ボスはまだそいつには手を出してないらしい。楽しみは後に取っておくだとかなんとか。
あの人の考えてることはよくわかんねーな。
攫ってきたんだったらその場で犯っちまえばいいのに。。
心底そう思う。大事なものなんて、うかうかしてたら無くなっちまうってのに・・・。
大事だから、大切だからって、手を出さずにそっとしておいて、気が付いたらどこかへ消えちまった。
そんなことだってあるっていうのにな。。ふぅ。
まぁどーでもいいけどよ。俺は監視を続けるだけよん〜。
あ、でもちょっとバレないように味見できねえかなぁ。。。
なんてゲスな思考に頭を染めていたが、モニターに映る映像を見て、一気に現実に引き戻される。
・・・え?
ちょちょ、ちょ、いねえ!!
女がいねえぞ・・!!?
あれ?首輪つけて部屋に鍵までかかってたハズだ!
そんな簡単に逃げられるわけがねえ!
・・だが、モニターに映っている部屋には誰もいねえ。
やべえな、こりゃボスに知れたら大目玉だぞ・・ってボス!?
ボスが隣で寝てやがった。だらしねえ顔してスヤスヤと。。
俺は周囲を見渡し、ボス同僚含め全員が寝落ちしていることに気づいた。
んだよ、全滅してんじゃねーか!!くそが!
俺だけの責任じゃねーぞ・・!
まじかよ・・ボス含め5人はいるのに全員おねんねとはな・・。
・・ん?
あれ、俺含めて4人しかいねえぞ。。
!
女だ!同僚唯一の女がいねえ!!
星が逃げたことに気づいて追いかけたか、、あるいは、、
俺は隣で寝転んでた同僚を静かに蹴飛ばし、起こす。
おい、お前もついてこい。
若干寝ぼけていたが御構い無しだ。
ついでにもう一人も叩き起こして、ボスが起きた時になだめるように言い含めておく。
すぐに星を見つけて連れ戻すから安心しろってな。
嫌そうな顔をしてたが関係ねえ。連れ戻しさえすればどうとでもなる。
おら、行くぞ!!




