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第1話

ご指摘されましたので少し直してみました。すみません。

わあ!苦しい!水の中に落ちたようですね。苦しい筈なのに冷静に考える余裕があるなんて私ってバカ?なんとか岸にたどり着き、何とか治癒を掛け自分が殺されかけた事に気が付きました。


あの高い崖から落とされた私が、奇跡的に生きているのは祖母からもらった魔法具のお陰だった。

今更戻って、王妃を続ける事が馬鹿らしくなった私は、このまま死んだ事にして、第二の人生を自由に生きる事に決めました。


「私を殺そうとするなんて…馬鹿な事に賛同する人達がいたのね」


死にそうになって、前世の記憶を思い出した私は、うわ〜こんな物語りの主人公の出来事が、自分に振りかかるなんて酷いとしか思えない。帰る気なんて微塵もない私は、思わずこう叫びました。


「好きにするわ!」と拳を握り締め決意しました。



幸いな事に、祖母から教えてもらった魔法と、小さい頃から使っているなんでも入る収納魔法具を祖母にもらっていた為、大事な物は全部入っている。


祖母の教えを守っていて本当に良かったわ。予感でもしていた様に、私に色々教えてくれた祖母に感謝の言葉しか出ないわ。

持ち歩いていた事が無駄にならなかった。


祖母も、好きでもない祖父に嫁ぎ、何人も愛人だらけで苦労した人なので、小さい頃から大事な物は隠しとかないとダメよ!とよく言われてました。

沢山の物を、台無しにされたり捨てられたりしたそうです。迷惑をかけられて散々だったと聞いてます。嫉妬は怖いですね。


前世いい大人で、早死にしたけれども幸せだった私が、今度は不幸だとはちょっと凹むわね。


「これからどこに行こうかしら?この国には居たくないし、誰にも会うつもりはないから、取りあえず隣の国でも行って見るわ」


お兄様には、加護の切れた後の対処の仕方を教えておいたから大丈夫ね。

でも、馬鹿な人達ね。


「足りない頭だと、後の事まで考えつかないのね」


私が、殺されれば加護が失われるのに何を考えているのかしら?

一度死にかけたので、残念だけどこの国の加護が消えてるようね。


張り直すなんてしてあげないわ!自力で頑張ってね。私にはもう関係ないから。

領地を出る時、迎えに来たお兄様に渡して置いて正解ね。


「お兄様、この結婚は失敗だと思うわ。私の巫女としての勘よ」


私が言うと、驚いてるわ。お兄様としては信じたくないんでしょうね。


「まさか、王妃になったミルファに手出しをする者がいるとは思えないが」


お兄様は楽観視しているようだけど、嫌な予感が消えないですもの……多分ダメね。


「多分ダメね、私の勘が外れるとは思えないわ」


「そうなのか?」


「だからこれを…お兄様に渡して置くわね。これは加護石よ。大きくは張れないけど一領地くらいなら加護を張れるから、お兄様の信頼出来る人にもあげてね」


「いいのか?これ凄い物だろう」


驚いたまま、加護石を見ている。見た目は唯の石だから誰にも怪しまれないわ。お兄様の友人分は軽くあるから大丈夫よ。


「別に構わないわ、でもお父様には教えないでね」


「えっ?どうしてだ?」


「私、怒っているから。後のこと頼んだわよお兄様」


「分かったありがとう」


私はこの国の加護姫と呼ばれていた。本当は自分で選んだ人に嫁げるはずだった。悔しいわ、好きになった人の元に嫁ぎたかったのに。


王が、身分の低い最悪の女に騙されて夢中になっているので、無理やり私を王妃にして寵妃を牽制しようとしたらしいけど失敗ね。あの時、注告したのだけれど無駄になってしまったわ。加護まで無くして、何をしたかったのかしら?


あれは、婚儀が始まる前に、偶然会った時に言わせてもらった。


「宰相様、例え私が王妃となっても王は変わらないと思いますわ。それよりも酷い事が起こる予感がします。それでも私を王妃に望みますか?」


「はい、このままではこの国が駄目になってしまいますから、王妃となってこの国をお助けください」


「分かりました。この国に貴族である私にできることはやりますわ。宰相様、この先何か起こった時には責任を取ってくださいね。私は関与しませんから」


「はい、その時は責任を取らせて頂きます」


宰相様達は、私が居なくなった後どうするのかしら?義務では私に所に来るけど寵妃である彼女の我儘を辞めさせなかった。浪費の凄さは筋金入りね。

侍女も、酷い目にあった人が沢山いるらしいけど後の事はわからないわね。


挙げ句の果てには、私に虐められたと嘘を吐くようになり、謂れもない事で王に憎まれているらしい。


まさか、王が私を殺そうとするなんて馬鹿としか言いようがないわ。他国の人達にも何故加護が切れたのか分かってしまうのに、この国を助けようとする所はないわね。


神殿にも、加護が切れた理由が分かるはずだから王家に抗議の書面を送ると思うわ。神殿にそっぽを向かれても構わないと考えているとしたら、頭の中が空っぽとしか言えないわ。


神殿が、治癒を専門に人を助けてきたのに、そっぽを向かれたら大変だとそれも分からないのかしら?救いようがない人達が治めている国ですもの、勉強をなさらなかったとすると残念と言う他ないわね。


「あら?人の気配がするわこんな森の中にどうしたのかしら?」


「うっ…ぁっ」


ボロボロになっているけどまだ息があるわ。ポーション持っているから、飲ませて治癒でもかけたら治るわね。

傷だらけだけど魔獣でも襲われた?違うようね、剣で切られた傷もあるみたいだし身なりが良さそうだけど、私のように訳ありの人かしら?目が覚めたら聞いたらいいわね。自由に生きる事にした私の最初にあった人だった。










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