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魔導士たちの非日常譚  作者: 抹茶ミルク
番外編2 ミカゲ=イズモ
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人物紹介 2 フィルエルム編

前話で大きな編集をしたので、投稿直後に読んで下さった方がいらっしゃれば前話からお願いします。

フィルエルム


 神樹を守り、神樹に守られながら栄えたダークエルフの国。山脈と荒野に四方を囲まれ、国土は豊かな森林で覆われている。

魔道の研究が盛んで、それに伴う技術は高水準。フィルエルム独自の魔方陣や魔導具なども多く存在する。

 人が近づきにくい場所にあるのも手伝い、外部との交流は最小限に留まっている。また情報のやり取りが少ないため、外部との接触やその対処などは苦手である。

 兵力は並の一国に劣るが、王族が強すぎるので戦争になれば分からないくらいの戦力がある。ただし今回の事件で、王族の一強による弱点も露見した。




セレナーゼ=マクスルー


 フィルエルムの女王。ミュウとフェイルの母親。若くして両親を亡くし国の頂点に立つこととなった。その後夫も早くに亡くすという不幸に見舞われたが、気丈に頑張ってきた。

 銀髪が似合う美人であり、幼い頃はミュウに似ていたらしい。


 魔力色は黄緑。二次魔力も保有する。王族らしく遠距離魔導を多数修得しており、しかもどれもが強力で、例えば広範囲バリアーは城から森の外に届くほど。作中屈指の魔導士であり、外部との交流が少ない中でもその噂は広く知られているという超実力者。

 その才能は多岐に渡り、遮音などの非戦闘魔導も多く用いるほか、ヘスティア召喚の魔導を片手間に開発した。また、二次魔力を利用した治癒魔導を固有発現させ、ミュウに直接手解きした。


 魔導士として非常に優秀な反面、子供の育て方を悩んだりと母親としては普通であり、またイタズラっぽい子供心も持つ。これは若くして王となった反動である。

 いろんな場所に連れていってほしいというヘスティアの願いから開発したセレナーゼ専用ヘスティア召喚魔導は、今回の事件でいざというときの保険としての役割を見せた。今後はそれも考慮した上で改良していくつもりらしい。



フェイル=マクスルー


 セレナーゼの息子で、フィルエルムの若き王子。ミュウの才能に複雑な感情があったが、今回の事件をきっかけに少しふっきれた。


 魔導は各種遠距離系。ただし未熟で、また学習発現のため伸び代も少ない。二次魔力も保持せず。一応王族として保有魔力は多めだが、それもミュウに劣る。

 しかし政治家としては優秀で、その一点ではいずれセレナーゼすら凌ぐという。その手腕と素質でフィルエルムを変えようと尽力する。また今回の事件で仮にも王を務めたことにより、セレナーゼから正式に次期王と認められる。



リエッタ


 フィルエルムの兵士たちを纏める、三人いる隊長のうちの一人。


 武器は剣。すばしっこい立ち回りの前衛型であり、ダークエルフの中では珍しいタイプ。ダークエルフ同士の戦いなら十分通用するが、人間相手には身体的なハンディもあり厳しい。

 ただし本領を発揮するのは隊のリーダーとして動いたとき。指揮だけでなく部下からの信頼も厚く、慕われている。


 見た目が若いと有名な種族だが、その中でも特に幼く見える。また内面も子供っぽく、尊大な態度をとることがあっても背伸びしているようにしか見られない。

 立場もありこのコンプレックスをつついたのはジンたちが初めてだったりする。それ以降、妙に温かくなった部下が最近の悩み。



ヘスティア


  『神樹の至宝』の正体。民が神樹を崇めることでヘスティアは存在でき、ヘスティアが存在することで民は豊かな大地の恩恵を受けられるというサイクルのもとに成り立っている。

 神樹に宿った意志=魔力であるため肉体を持たない。神樹の周りでのみ魔力人形として活動できるが、そこをセレナーゼに見つかって以降仲良くなった。


 魔力色は緑。厳密に魔導と呼ばれる力を持たない。しかし異世界では対象の本性を見抜くことができる、神樹の周りなら大量の人形を作って操作できるなどといった能力を持つ。

 また自身が魔力であるため、条件が合えば魔力を受け渡すことができる。その条件とは、ダークエルフの二次魔力を持つこと。ミカゲ戦ではミュウに魔力を渡し、勝利のきっかけを作ることとなった。


 好奇心旺盛で奔放、そしてお調子者。様々なことを見聞きして知りたいという冒険願望が強い。人でいうところの“一生”を何度も経験しており、今の自我が目覚めたのは割と最近である。奔放な性格もあくまで“今回”の特徴である。魔力体をイメージできるようになって有頂天になっていたところすぐにセレナーゼに見つかった。

 行動時は長髪の人間の女性をモデルにした姿でいることが多い。イメージがあればどんな形も模倣できるが、この姿が最も気に入っているらしい。


断罪の森

 昔からある謎の場所。ここに該当する場所はこの世界に存在せず、異世界であると考えられている。遺跡などの人工物が見られるが、今は生物はいない。ヘスティアはよくここに現れて一人で遊んでいる。

 ヘスティアが認めるか、城にある特殊な魔方陣を用いることでしか出入りできない。



アーマング


 フィルエルムの民としては古株で、城に勤める老人。また、ミュウの専属執事に抜擢されるほどに優秀である。

 出身はフィルエルムではなく、旅の末にフィルエルムに着きそのまま定住した。


 旅に際して魔術は習得していた。現在は戦闘力はない。

 しかし幅広い見聞を持ち、それが老いた今の武器である。なによりアルデバラン襲撃が失敗したのは彼の功労によるところが大きい。断罪の森の出口を開ける方法を知る数少ない人物だが、マルーの襲撃でできなかった。


 ダークエルフにしては長身であり、姿勢がいいため大きく見える。話す前に一瞬ためる癖があり、これは言葉を選んでいるため。優秀なだけでなく慎重さと誠実さを併せ持った人物である。

 ミュウの成長を間近で見てきた人物であり、己を押し込める彼女を心配していたが、今回のことで大きく成長した彼女を見て安心する。


◇◇◇


アルデバラン


 大陸で最も大きな盗賊団。

 行動理念は、宝至上主義。団長が掲げる方針に賛同するもののみで構成された団体である。

 また、フィルエルムでの作戦は長期的なものだったため、およそ半数のメンバーは別行動をとっていた。団長と副団長が捕まり、今後どうなるのかその動向に注目が集まる。




ミカゲ=イズモ


 アルデバランの団長にして、アルデバラン最大の戦力。まだ若いが実力、カリスマ性ともに十分と優秀な能力を持つ。たった数年でアルデバラン創設から大陸一にまでしたその実績からA級賞金首指定されている。

 宝至上主義。手に入れるための手段は選ばないが、盗賊らしく好むのは力押し。それでもセレナーゼに勝てない想定で作戦を立てるなど、若さに見合わないほど分別がある。

 また幼い頃のトラウマから子供の苦しむ顔に抵抗があり、子供がなるべく苦しまないような方法を使う。ただしやむを得ない状況なら躊躇はしない程度にはトラウマも克服している。

 光の角度で炎のように色が変わって見える黄髪で、普段は伸ばしているがヒュポスの力を使うと少し燃えてしまう。ヒュポスの力をまだ完全に制御できないということである。

 日の丸の国出身。名前が和的なのもそのため。


 魔力色は赤に近い橙。魔力を特殊な炎に変える魔導を使う。

 戦闘において特筆すべきなのは応用力。炎を纏った肉弾戦もさるものながら、炎を噴出する、弾幕を張るなど広い応用力を見せる。



宝剣『草薙』

 炎を封じる魔方陣が刻まれていて、ヒュポスの封印を補助している。封印は段階的に緩めることができ、ヒュポスの力を使うときはこれで調節する。

 古くなっており、叩きつけると折れるため戦闘には使えない。


ヒュポスの力(名称なし)

 幼いミカゲに封じられた怪物、火の鳥ヒュポスの念。ミカゲの両目を繋ぐようなU字模様はこのときつけられ、死ぬまで消えない。

 封印時にヒュポスの肉体は滅んでいるが、その念が魔力としてミカゲに残留し、これを制御できない幼い彼はたびたび正気を失って暴走した。現在は制御できる部分も増え、ミカゲはそれを自身の力として利用している。



シドウ=ゴレアー


 アルデバラン副団長で、アルデバラン創設メンバーの一人。ミカゲとの決闘に敗れた際、彼への忠誠心として彼の理念を死んでも守り抜くことを誓う。ミカゲに会う前から盗賊団の頭として活動しており、ミカゲが賞金首指定されると同時にB級認定される。

 男気に溢れ、豪気でまっすぐな性格は多くの団員に慕われる要因となる。独自の美学に基づいて筋を通そうとする。稀に男から求愛される。

 酒豪で、度が強い酒を好んでいる。よく日中から飲んでいて、ひとたび眠ると顔に火をつけても起きないらしい。

 タンクトップ破りなどのパフォーマンスを行うほど凄まじい体格をしている。日々筋トレを欠かさない。

 同じ魔術師としてリリカに感じるものがあったようである。


 魔力色は不明だが、これは魔術を使うときに魔力を完全に肉体に収めることができるためである。

 作中屈指の魔術師であり、攻撃の一つ一つが必殺の威力。身体能力を極めるタイプのため、相性はあれど明確な弱点がないのが強み。

 中途半端なテクニック型なら歯牙にもかけないが、同タイプの格上には勝てないのが魔術師の特徴。負けなためにがむしゃらに鍛えた結果、よっぽど相性が悪くない限りは負けない戦闘力に。




リカルド=クロントン


 アルデバラン幹部で、参謀。眼鏡の奥は常に笑っているが、性格は冷徹。ミカゲも警戒するほどの危険人物だが、裏切ったこともなくまた仕事はできるのでよく使われる。

 もとは標的の屋敷に仕える執事兼用心棒だったが、ミカゲとの交戦の末スカウトされて団員となる。執事だった頃の習慣で上品なスーツやオールバックを好んでいる。


 ナイフや魔導具を駆使する暗殺タイプの戦闘をする。戦闘に限らずあらゆる能力が平均以上で纏まっているが、特筆すべき能力もなく爆発力がない。

 計画的に物事を進める性格で、戦闘でも不測の事態には一度退いてから立て直そうとする。そこをジンに突かれて敗北。技量ならそこまでの差はなかった。



マーキィ=マーティー


 アルデバランの幹部で、工作員として活躍している猫ベースの獣人族。チャームポイントは猫耳と尻尾。「~にゃ」という語尾は本人曰く「落ち着くのにゃ」とのこと。美人な上に、潜入などで着用する黒のボディースーツはエロいと評判でファンも多い。

 もともと泥棒をやっていて、たまたまかち合ったミカゲに一目惚れ、アルデバランに入団した。よくミカゲに甘えるがあまり相手にされていない様子。ただし信頼はされているようで、幹部になるまでは早かった。


 武器は装着爪で、高い身体能力を活かした近接戦闘を得意とし、これは性別差を埋めるために急所狙いの短期決戦型を目指したからである。魔導は残像を魔力で維持するというもので、主に補助に使う。攻撃力はなく操作もできないが、数は出せる。




フクロウ


 アルデバランの幹部。


 目を見た者に問答無用で催眠をかける魔導を中心に、それをサポートする反射の魔導を使う。

 一見凶悪な魔導だが、弱点は意外と多く、例えば眼鏡などのフィルターをかけると効かない、それと知っていれば回避は不可能ではないなど。

 またレンたちを一挙に眠らせたのは長い準備期間を経ての大技であり、普通は効果時間が短い。さらに命令は複雑になるほど催眠にかける時間が長くなり、防がれやすい。おまけとばかりに警戒心が強いほど催眠も早く解けてしまう。

 多くの制限を抱えているがそれでも十分に強力な魔導である。


 シドウのファンで、肉体派。敵に強く警戒されないため武器は携帯していない。

 見た目は人間の肉体とフクロウを合体させたような化け物。鳥頭のくせに筋肉がすごいので気持ち悪い。妙に顔がかわいいのでそれも気持ち悪い。その正体が不明であるのも気持ち悪い。



ニース


 アルデバランのヒラ団員。騎士から盗賊に転向した変わり者だが、実力は高い。


 舞台を整える魔導を使うが、趣味の領域。ただしこれが固有発現であることからその趣味が本物であると分かる。ソリューニャ戦では不使用。

 剣の腕は団員一。その速さと正確さは天才的である。


 独特な美的センスにこだわる変態的なナルシスト。弱点もこれに起因し、一度崩されると立て直せない弱いメンタルを抱える。そこを突かれてソリューニャに敗れた。



マルー


 アルデバランの最年少メンバー。親無しで、ちょっとした事件を経てミカゲと知り合いアルデバランに拾われる形で入団。年齢の割に実力はある。


 魔導は訓練中。ナイフの投擲などはリカルドを参考にしているが、リカルド本人は苦手。経験不足で自分の作戦のみに意識がいってしまい、ミュウの作戦に嵌まっていると気づけずに敗北した。



タイヤー


 アルデバランの火力担当。寡黙な大男。


 長時間の溜めがいるがその魔導は一撃で神樹を揺らすほどの破壊力。大斧を豪快に振り回すなど大味な戦闘スタイルは集団相手に猛威を振るう。



チャオロン


 立場的にはアルデバランの準幹部。色黒で中華服を好む青年。シドウが率いていた盗賊の初期からのメンバーで、古株である。そのため、いざというときのリーダーは彼の役目。


 召喚魔導士。異世界から恐竜を呼び出して戦う。本体はリリカに一蹴される程度。根に持つタイプで、リリカとソリューニャのことは忘れられないらしい。

ようやくフィルエルム編は終了です。お読み下さった方々、ありがとうございます。

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