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魔導士たちの非日常譚  作者: 抹茶ミルク
研究施設編3 憂い
130/256

人物紹介 3 シラスズタウン編・研究施設編



シラスズタウン


トルカット領の、広大な土地を持つ町。町の名前は名物の、鐘状の白い花が鈴のように爽やかな音を出す「鈴白花」から。大きな港があり、様々な地域の品物を求める人々で賑わう。観光地としても有名で、多くの旅人が二度訪れるという。



ウィミナ


カキブでレンとジンを追い詰めた「派遣」のリーダー。ディーネブリの魔導でシラスズタウンに現れ、レンが死力を尽くしてようやく引き分けた。この戦いで彼は一つの壁を越え、確かな成長の実感を得た。

魔導「バースト」の高機動高火力を生かした戦闘スタイルは、屋内での戦いだった前回以上にはまった。圧倒的な魔力量でバーストを連発するだけでなく、地雷の魔導などを絡めて戦える。速さ、火力、判断力など全てが高いレベルで纏まっており、戦闘においては非常に強力な「個」である。


ディーネブリ


元アルデバランで、「派遣」の参謀。アルデバラン経由でミュウの存在を知り、ちょうどカキブも欲しがっていたため利害が一致。ミュウを連れ去った。

ミュウと夜の路地で戦う。しかしウィミナが負けたらそれを理由に手を引こうと考えており、結果としてミュウとレンを見逃す形に。もともとミュウのことは非常に可愛がっており、自身の任務と彼女への情で板挟みになっていた。ミュウに「組織」への警戒を促した。

魔導は「転送」と「転移」。本来なら戦闘は専門外だが、転移により敵の死角に動くという奇襲戦法が使える。タイマンならば大抵の相手を瞬殺できるが、一定以上感覚が鋭い相手には通じない場合もある。レンなどまさに天敵で、勝ち目がない。彼は空気の揺らぎを察知してしまうため、ディーネブリが魔導を使うと自動的に死角が消えてしまうのだ。


マルタ


ミルクが名物の酒場で女亭主をしている。格闘祭では何度かの優勝経験もあり、顔が広い。酒場はいつも繁盛しており、シラスズタウンに訪れた旅人たちの間でも有名である。

戦闘スタイルは彼女の豪気な性格を表したような、パワー重視の派手なもの。パフォーマンスにも余念がなく、準決勝でリリカに敗れたものの、しっかりと会場を盛り上げた。


セリア


竜人族。好戦的なソリューニャの部族と違って穏やかな部族の出身だが、しかし腕試しに格闘祭に参加するために遥々シラスズタウンにきた異端。

魔術師。武器は軽快なフットワークと拳。祭ではソリューニャやリリカといい勝負をしたようだが、実は10戦えば10負ける。戦闘能力は高い方ではあるが、実戦経験に乏しいため。

連れ去られた妹のため研究施設に行くが、異常な兵力の前に成す術無かった。ジンやリリカの、同じく異常な力に触発されて鍛えなおすことを決意した。


マトマ


竜人族。セリアの幼馴染で、こちらは部族の性質の通りに温厚。

魔術師。腕はセリアと互角で、間合いで有利になりやすい槍を扱う。連れ去られた弟のために研究施設に行ったときは、隠れやすいよう槍を持っていなかった。


バッカル


竜人族。魔術師で剣士。実力はセリアやマトマに勝るが、ゴヨウや“トリガーハッピー”には敵わない。勇敢かつ情に厚い戦士で、セリアたちを放っておけずに研究施設に同行する。


クリート


竜人族。無口な男だが、その胸には熱いものを秘めている。バッカル共々、直接は関係のないセリアたちの家族のために同行する。

土石に魔力を通して動かす魔導士。直接的な攻撃力はないが、道を塞ぐ土砂をどかしたり、壁をつくって守りを固めたりといった活躍をした。一般には「土遊び」の名前で知られるメジャーな魔導である。



研究施設


大陸を二分する大山脈の北側にある、巨大なゼルシア国。そこにある大規模な研究施設。人棟、獣棟、兵棟とそれらを結ぶ中央棟に分かれており、それらは基本的に相互不干渉である。各棟にはゼルシアから派遣された兵隊と魔導士が配置されている。

一度は廃墟となったものを改修・増築し、現在の形になった。かつては棟ごとに分かれておらず、人棟と獣棟を合わせたような研究を行っていた。屍の洞窟にいた異質な屍人はその時につくられたもの。また研究施設を取り仕切っていたのは一人の研究者で、200年先の知識を持っていたというほどの天才である。

近年になって研究施設が再び動き始めた理由は明らかになっていないが、ミツキは持ち出した資料から研究の目的や意図について一つの仮説を持ったようである。しかしマオとヒバリ以外に話してはいない。



中央棟


三つの研究棟はがほぼ独立しているため、それらを繋ぐ程度の意味しかない。一応、緊急避難通路と地下倉庫がある。キメラの咆哮で全壊。


リリカ・セリア・マトマを相手にした男(仮)


名称不明。中央棟の戦力はほぼ重要人物の避難誘導と物資の持ち出しに割かれており、唯一戦闘を行ったのは彼のみ。兵棟の試作品である魔力感知ゴーグルと、砲撃用の杖を使った。遠距離の攻撃手段を持たない三人を苦しめたが戦闘力そのものは大したことなく、距離を詰められてあっさりやられた。



兵棟


主に武器を開発する。魔力弾仕様の機関銃など一部の成果は施設内でも試験的に利用されている。

改築の際、あまり使われていなかった物置のような空間に新設された。そのため、魔方陣の部屋のようにまだ見つかっていない部屋も存在する。

キメラの咆哮で半壊。特に火薬庫に引火したこともあり、被害は甚大。


ゴヨウ


兵棟に属する三人の魔術師の一人。三人にはそれぞれ特徴を表す呼び名があるが、ゴヨウのみが本名での登場だった。様々な近接武器を操る器用な男。執念深く、ジンに二度挑み二度敗れた。

作中で使用した電気を流す棍と魔力で刃をつくるノコギリは兵棟で開発された試作品である。


トリガーハッピー


兵棟に属する三人の魔術師の一人。本名不明。呼び名の通り発砲でテンションが上がり、自らの身も顧みずに撃ちまくる。銃型の魔導具を扱うが、試作段階につき赤熱するなどといった不具合が生じていた。

本来なら広い空間で活躍する戦力だが、地下に派遣された。苦手なフィールドでの戦闘にもかかわらず圧倒的な火力でバッカルたちを追い詰めた。最後はマオとミュウと戦うが、蓄積したダメージで自滅した。


ボマー


兵棟に属する三人の魔術師の一人。本名不明。呼び名の通り爆発物を駆使する。武器は爆発物を飛ばすためのバズーカ砲だが、これはボマー自身の特注品。悪趣味に金色。

イライザとは交流があり、二人でジンを相手しようとした。しかしジンの仲間の乱入で分断され、ソリューニャに倒された。



獣棟


主に生物の改造、キメラ生物の創造を研究している。初代の研究の延長線上にあり、土台はできていた。しかし初代は最終的に生物同士の合体・混血は不可能と断じており、どうやってそれを可能にしたのかは今やミツキのみが知る。

かつて実験場として使われていた、広大な施設にある。また地下には広大な空間が存在し、竜が眠っていた。キメラの咆哮で半壊。


ファウスト


獣棟の研究者。初代の血を引く。初代の資料の一部を持っている。

積極的に自分の足を動かして研究を行うアクティブな研究者で、竜人の村へも直接出向いて宝玉を見定めた。

竜の存在を知ってからは竜を使ったキメラを生み出すことに執念を燃やし、実際に一体つくり出した。しかしその竜を狙って急襲した漆黒の竜の眷属に胸部を貫かれて死亡した。


イライザ


獣棟の魔導士。召喚魔導で爆発する魚を呼び出し操る。また炭をまき散らす魚や脚のある魚などいくつかの種類がある。

場数はそれなりに踏んでおり、冷静に戦況を見て判断できる。ジンを強敵と見抜き、二度もジンから逃げ切った。


ステア


獣棟の魔導士。魔導は「死体遊び(ドールメイカー)」で、命を失った生物を操る。簡単な命令をして、魔力が切れるまで自動で動かすこともできる。魔導に使う死体は獣棟で手に入れたもので、彼女の部屋で腐らないように処置を施されて安置されている。彼女はあらかじめこれを転送魔方陣に乗せておくことで、どこでも呼び出せるようにしている。

趣味は死体収集。ニゴイにも目を付けており、イライザからは悪趣味だと言われている。竜のことを知る数少ない一人で、竜の死後はそれをコレクションにするのを楽しみにしていた。

ソリューニャとの戦闘でとっておきの怪物を持ち出すも、竜の力で一時的に覚醒したソリューニャに手も足も出ず完敗。


キメラ(仮)


竜の血を持つ怪物。巨大で狡猾、そして竜の咆哮も使える。生物として非常に強い。

創造主たるファウストにも制御できず眠らされていたが、ステアと怪物が檻に衝突して歪めたため自由の身になり、ソリューニャに襲い掛かる。レンとの戦闘では武器をふんだんに活用して追い詰めたが、最終的にはソリューニャに羽を裂かれて墜落、首を落とされて絶命した。

感情があるようなそぶりを見せており、ソリューニャからは孤独な生物と言われた。



人棟


主に人や死体を扱う研究が行われている。独特の雰囲気があり、人を近づけない。リリカは本能で恐怖していた。

かつては被験体の収容所として使われていたという曰く付きの場所にある。そのため怨霊が現れる、何人もの自殺者がいるなどといったうわさに事欠かず、その真偽も定かではない。

施設の規模は他二つと遜色ないが、人が少なく使われていない部屋も多い。キメラの咆哮では無傷。


シュタイン


人棟の研究者。かつてここで行われていた研究を発掘し受け継いだ。初代を尊敬している。


ニゴイ


シュタインが初代の研究を受け継いでつくりあげた、人工的に人体を強化された人間。251番目にして初めて生きたままの改造に成功した。「ニゴイ」とは「251号」からステアが名付けて、本人が気に入ったため定着。体の強化と引き換えに言語障害などがみられるが、竜人の子供をさらえという実験的に言い渡された命令はこなした。

強化外筋という、しなやかで伸縮自在な帯状の繊維を体に移植されている。頭、首、肩、胸、足などに巻き付いており、リリカの攻撃も吸収してしまうほどの防御力がある。肩から伸びる筋は特に伸縮性に優れており、腕を振るうことで鞭のようにも使える。

魔術が使用できる。リリカと互角以上に戦ったが、吹っ切れて魔力が安定したリリカには敵わなかった。


植物人間(仮)


名称不明。屍人に寄生した植物型の魔物が本体。干からびた死体に根を張り巡らせることによって移動し、獲物に根を絡めて養分を得る。知能があり、屍人に身を潜めて油断させたり、蔓で動きを止めたりといったこともする。

子供を追って人棟内を徘徊中、セリアとマトマと接触。易々と彼女らを倒し、マトマを襲おうとしたところでジンと戦闘になる。

魔力による強化と張り巡らせた根や蔓で、物理攻撃には滅法強い。しかしナイフや槍での攻撃に切り替えたジンに押し返され、最終的に頭部を斬られて絶命した。



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