表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/150

魂が叫んだ

「それじゃあ、アリス。僕は戻るよ」

「……念のために聞きますが、どちらの方法でしょうか?」

「もちろん、弱っている人を助けるほうを選ぶよ」

「そうですか」

 アリスはたんたんと口にした。

「では、やり方の説明です。その玉座で目を瞑れば、助けてほしい魂の声が聞こえるはずです」

 僕はアリスに言われたとおりに目を瞑る。

「……なにも聞こえないのだけど」

「当り前です。そう簡単に、誰かが助けてほしいなんて思うはずが……」

 確かにアリスの言う通りかもしれない。

 まだ、帰る事は出来ないのかと目を開けようとしたその瞬間だった。

『…………し、に……たく、ない……』

「聞こえた!?」

「!?」

 確かに聞こえた。

 僕はもう一度、その声を聞こうと目を閉じ続ける。

「主様。もう一度、声が聞こえたら、頭の中で『憑依』と念じてください。それで、うまくいくはずです」

「わかった」

 やり方はこれですべてだろう。

 あとはもう一度、同じ声が聞こえるかどうか。

 もしかしたら、最初の声だけがチャンスだったかもしれない。

 それでも…………。

(誰かを助けられるなら、助けたい)

 僕はそんなことを思った。

 そして、その数秒もしないうちに魂が叫んだ。

『死にたく、ない!!』

(憑依!!)


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ