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復讐心を殺すために  作者: くろねくろ
7/38

7話 作戦

どうも皆さんくろねです。

現在2つの作品を投稿していますが、なんと両方の作品のPVが100を超えました!

ユニークも日に日に数を増やしていっております!

読者の皆さん本当にありがとうございます!

PV数がやる気を生みます!これからも頑張っていきます!

オリヴィエとの関係に亀裂を作ったまま教室に戻ったアーティスはぐったりとした様子で教室の机にうつ伏せになる。

そして大きなため息を一つ。

その様子を見たエルドとアルトが笑いを堪えたままアーティスに近づき言う。

「「どうした?オリヴィエ先輩にフラれたか」」

と、2人ハモって聞いてくる。

言い返す気力も無いアーティスは机に伏せたまま大きく首を縦に振る。

「ブフッッッもうダメだ。面白すぎる」

と、ついに笑いを堪えられなくなったエルドが吹き出して大笑いする。

オリヴィエの件で砕かれたメンタルをエルドの爆笑で更に追い討ちを喰らい。ついにアーティスが憤慨する。

「あーー、もう!笑いやがって!別にフラれてねーよ!ただ、特進コースの勧誘を断って怒らせただけだよ!なんだよ、人がテンション下がってんだから慰めるくらいしろよ!」

いきなりのアーティスの怒りにクラス全体に沈黙が走る。

だが先程まで笑いを堪えていたアルトがその沈黙を切り裂いた。

「ま、まぁ落ち着けよ。俺らが悪かったって。詳しく話してくれよアティ」

流石にふざけていたエルドとアルトが反省の色を見せてアーティスに謝罪する。全く、と言った様子でアーティスが腕組してジト目で2人を見つめて、オリヴィエとの事を話し始めた。



–––––「と、言うわけだったんだ。だから僕はフラれてない!」

と、感極まり机をバンッと力強く叩く。

アーティスのスキルの力を知り、クラスメイトはアーティスを畏怖している。

その為、アーティスが机を叩いた後にクラス中がビクリと冷や汗をかく。

また、オリヴィエが教室に来ていた際群がり、アーティスに気絶させられた生徒達はいそいそと教室から出て行く。

その様子を見てエルドが苦笑する。

「と、とりあえず落ち着けよ。それより、オリヴィエ先輩がどうして特進コースへの誘いを断ったぐらいで怒るんだ?そもそも、特待生自体、学校のイメージアップとなるし、政府からの支援金も貰える。だが、特待生が悪事を働くと学校の評価は転落なんてもんじゃない。校長が一生国王に顔向け出来ないくらいの失態になる。だから、普通は特待生の人数を減らして管理しやすくするんだ。学校側は相当なスキルの持ち主以外は1人でも特待生を減らそうとしている筈だ。それに管理する以上アティみたいな把握出来ない能力スキルなら尚更特待生にはしないだろう」

と、エルドは思案し話す。

確かにそうだな、とアルトも隣で頷く。

「でも、どちらにせよお前が断った事によってオリヴィエ先輩にデメリットがあるって事だろ?何か聞かなかったのかよ?」

と、アルトが言う。

アーティスは机に頬杖をつき、暫し思案するポーズを取ったが後

「あぁ、確か理事長に報告とか言ってたな。もしかしたら理事長に僕を特進コースへ誘うように促されたのかも」

と、エルドとアルトの2人を見る。

2人はお互いを見合わせ、頷く。

「よし、ナミトに聞くか」

「それが一番いいな」

と、教室の窓側の席で寝ている緑の毛の少年の前に行く。

どうやら、実技の際エルドの相手で、それ以来仲良くなったらしい。

アルトがエルドとナミトの会話に割って入っていることからアルトとナミトも仲が良さそうに伺える。

エルドとアルトがナミトに何かを聞いていており、何かを聴き終わったところでアーティスの方へ手招きして来た。

アーティスは大義そうに席から立ち、3人の方へ向かう。

「アティ!こいつはナミトだ。こいつは情報とかを集めるのが得意なスキルを持って、結構な情報屋なんだ。だから、理事長の事も何か分かるかも」

ナミトを紹介するエルドを横目にアーティスとナミトがよろしく、と握手する。

ナミトは先程まで寝ていた為か、ぼんやりとしている。

「僕はアーティス・ハーティ。よろしく。気軽にアティって呼んでね」

と、アーティスも自己紹介を終えて軽く会釈する。

「自己紹介も終わったところで、ナミト。さっき話した通りだ、何か理事長の噂っていうか、強いスキルを集めてっていう情報とかないか?」

とアルトが聞くと、ナミトが大きくあくびをしてから答える。

「ふわ〜〜ぁ。理事長かぁ〜。う〜ん、理事長屋に忍び込んで、机の引き出しを開けていけば分かると思うよ〜。理事長は重要な書類とかは大体そこに入ってるから〜」

と、言いながら最後にもう一あくびをして目を擦る。

「そうか、助かった。寝てたのに起こして悪かったなありがとう」

と、エルドが言い、アルトがミナトの肩をポンポンと叩き、3人はアーティスの席へ戻った。

「理事長室か、いい情報が手に入ったな」

と、少し頬を吊り上げアーティスを除いた2人が顔を見合わせる。

「おいおい、まさか理事長室に忍び込むのか?」

と、その間でアーティスが顔を歪める。

「お前は知りたくねぇのかよ?いいのかこのままオリヴィエ先輩にフラれたままで」

と、アルトが言う。

「確かに知りたいけど・・・って、フラてないって!」

と、アーティスがアルトに突っ込みを入れると

「よし!決まりだな!じゃあ、決行日は明日の放課後だ。明日なら会議で理事長、校長共々席を外してる筈だ」

と、笑いながらアルトの隣でエルドがそう言う。

あぁ、と3人がお互い頷く。

「よし、やろうぜ!」

「バレたら謹慎か・・・」

「理事長・・・いや、この学校の闇か!?」

お互い口々にそんな事を言いながら、理事長室潜入作戦の幕は切って落とされたのであった。

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