第43話
モフモフは素晴らしい!
あっちをモフモフ、こっちをモフモフ!
うむ!ここは最高だな!
ただいまクミャの尻尾をモフり中!
クミャは大分俺に懐いてくれたようだ。
よく尻尾をモフモフさせてくれるからな。
まぁモフり終わった後に「ごはんー」と言われるが・・・
感謝の気持ちを込めて、干し肉などあげている。
決して餌付けではないぞ!
シズクとも特に気まずいという事もないので大丈夫だ!
ただクミャのモフり後の食べ物をジーっと見ていたりする。
まぁそんな感じなのでシズクにも干し肉を上げると
「ありがとです」と言って尻尾を手にくっ付けてきてくれるのだ!
ある程度、触っているとヒョイっと離されてしまうが・・・
これはツンデレなのか?
よくわからんな。
まぁ少しではあるがシズクの尻尾もモフモフできるので
細かい事は気にしないことにする。
さて、そろそろ次の町が見えてくるな。
オキシゲン北の町というらしい。
「海だーーー!」
「うみだー!」
「海といえば?」
「ごはんー!」
「違う!」
「わかったです!海といえば美味しい海の幸です」
・・・どうやら、この姉妹は御飯一直線みたいです。
まぁ会った時からそんな感じだったけどね。
「美味しい海の幸もいいけれど
海といえば海水浴!
そろそろ暑くなってきたし、ちょうど泳ぎ頃です!
まさにナイスタイミングで到着だな」
「レオン、海水浴って何ピコ?」
「え?海水浴を知らないんですか?
水着を着て海で泳ぐんですよ」
「おい、海で泳ぐのか?
体の自由が利かないと魔物にやられるぞ」
「あ、だから、その水着ってやつなんだね。
防御性能に優れた鎧か何かなんでしょ?」
あれ?この世界には海水浴がないのか?
いや、おそらく全員いままで海に縁がなかっただけだろう。
町に入る時に海水浴について聞いてみるか。
そんなわけ町の入口にやってきました。
「この2人は君達の仲間かね?」
「そうですが、シズクとクミャが何かしました?」
「少し話を聞かせてもらおう。ちょっと奥の部屋に来てくれ」
なんだろう?
あ!もしかして、この前のアレか!?
俺たちの前に既に誰かから食べ物を奪ってたのか。
で、それの話が伝わってたって事か。
これはマズイかもしれん。
上手く誤魔化せると良いんだが・・・
「さて早速だが、君達二人はここ数年どこにいたのかね?」
やっぱりか!なんて言おう・・・
「えーーと、それはですね・・・」
「森に居たです」
「もりいたー」
誤魔化す前に2人が・・・
しかも、そんな正直に・・・
「なるほど。では森で何をやってのかね?」
おう・・・いきなり核心を突いてきた。
「ご飯をとってたです」
「ごはんー!でもすこし・・・」
セーフだろ?
森の中で果実とかを取ってのか、
人から食べ物を盗ってたのか分からないよな。
これなら大丈夫だよな?
「ふむ。では何故そんなことを?」
やはり食べ物を奪ってた話が来てるのか!
しかし、理由を聞くなんて・・・これはアレか?
生きる為の犯罪は見逃してくれるって奴だな。
なら2人は大丈夫だよな?
「魔物大量にきた時、村なくなったです。
逃げた先で仕事なかったです。
そしたらご飯食べられなくなったです」
「おなかすいたー。でも、ごはんないー」
「そう!そうなんです!だから2人は悪くないんです!」
「なるほど。大体の事情は分かった。
しかし一応規則ってものがあってだな」
な!?駄目なのか?
この世界には神も仏もいないのか・・・
あ、神はいたっけ。。。
助けてくれないけど・・・
「そこをなんとかなりませんか?」
「うーん。そうだな。
しかし税金は払ってもらわないといけないからな」
「そう税金は・・・って、税金?」
「そうだが、どうかしたのかね?」
「あ、いえなんでもないです」
なんだ税金だったのか。
税金を払えないと、どうなるんだったっけ?
「本来なら払えないと奴隷落ちだが
一応事情を考慮して、未払い分と追徴金の支払いで良しとしよう」
そうだった!
払えないと奴隷落ちだった!
これはこれで大変じゃないか!
「えっと、いくらですか?」
「未払いの税金が約3年分なので4500Gだな。
それと追徴金が2000Gだな。
合わせて6500Gになる」
「ちょっと待ってくださいね。
今お金の確認しますので」
俺たちは集まってお金の確認をする。
「すいません。俺、村の復興で使ったんで金無いんですけど誰か持ってます?」
「あー私の金も復興に寄付したから無いな」
「同じくピコ」
「ゴメン、僕の方もないよ」
・・・やっぱりないか。
あまり期待はしてないが、シズクとクミャの方を見る。
「持ってないです。
持ってたら森にいないです」
「おかねより、ごはんー」
予想通り持ってないよな。
みんなで持ってる金を合わせても1500Gしかない。
「あの、すいません。
ちょっと持ち合わせが足りなくて・・・」
「ん?お前達冒険者だろ。
ギルドに預けてる金を引き出してくれてもいいんだぞ」
「そっちも今は無くてですね・・・」
・・・・・・
「とすると、どうするか・・・」
「お金は必ず持ってくるので、もう少し待っていただくのは・・・」
「うーむ・・・
今、手元にいくらある?」
「1500Gほどですね」
「よしわかった。その1500Gを一時金として
1週間ほど待つことにしよう。
そのかわり納める金額は合計で7000Gだ!
つまり後5500Gだな」
しょうがないか・・・
とちあえず、いきなり奴隷落ちよりかはマシだろうしな。
これ払ったら、もうスッカラカンだよ。
今日の宿すら泊まれないな。。。
「とりあえず今日の宿代を稼ぐピコ!
ついでに一週間以内に稼げる依頼も探すピコ!」
「このままじゃご飯が食べられないです」
「ごはんないー。。。さびしい・・・」
冒険者ギルドで依頼を探す。
とはいえ最低でも5500Gだろ。
一括で稼ぐのはまず無理だから、細かい依頼を大量に・・・
って、あったよ!
都合のいい依頼があった!
===========
依頼内容:海龍退治
種別:パーティー依頼
ランク:B
報酬:1人2000G 最大5人まで
備考:パーティ内の最低ランクがC以上
===========
セーフ!ぎりぎりセーフ!
この3年でレオナとノンのランクがBになってるし
俺とフラックスもCランクだ!
この依頼を受けるしか無いな!
あ、でも今日このまま、すぐに退治は無理だろうから
簡単な依頼もいくつか受けないとな。
というわけで俺たちは
海龍退治の依頼とその他諸々の依頼を受けることした。
その他諸々の依頼はこんな感じ。
俺 :建築現場の資材運び
レオナ :庭の雑草取り
ノン :迷い猫の捜索
フラックス:屋台の手伝い
シズクとクミャは、とりあえずノンの手伝いだな。
金が無いから冒険者になれないし
2人にいきなり依頼を任せるのも不安だからな。
ちなみに依頼の方は
俺は『運搬』スキルのお陰で問題なし。
レオナは風魔法でサクッと雑草を刈り取り、こちらも問題なし。
フラックスも学生時代の祭り屋台をやっていたので問題なし。
ノンたちのところが大変だったが、依頼が終わったメンバーも手伝ったので何とか無事に解決できた。
宿は一番安い大部屋だったが、別にいいだろう。
今日は休んで、明日から海龍退治だな!
あ!海水浴に関して聞くの忘れてた!
まぁ仕方が無い。問題が解決してからだな。




