プロローグ
以前の5話で止まった駄作を除けば、処女作です。
ストーリーは最後まで決まっていますが、完結させることができるか!?
物心がついた時には、船に揺られ、潮風に吹かれ、大海に居た。ロープを引いては帆を下ろし、碇を下ろし、船の保守を手伝った。周りの水夫たちがしている事を見よう見真似してきた。
航海士室に、そっと覗きにいけば、優しい父親の姿がいつもあった。
大人と同じことをしていて辛いと思ったことはあったが、陸でお母さんと父の帰りを待っているよりは良かった。
いつも連れて行ってくれたわけではなかったが、10歳になり、士官学校に通うようになるまでは、多くの日々を海で過ごした。
父は、色々な物語を聞かせてくれたが、僕はこの話しが記憶に強く残った。
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その昔、王がいた。
王はクリスタルの欠片という輝く石を見つけた。
それは、人に力を与える事ができた。
王は、このクリスタルが自分に与える力に惚れ込み、自分のために使った。
あらゆるところに家来を行かせ、クリスタルの欠片を集めさせた。
やがて十八の欠片が集まり、クリスタルは共鳴した後、一つのクリスタルとなり、こう問うた
汝、我にちからを望むか
「まさしく。我に汝のすべてを与えよ」
王の姿は瞬く前に6本の腕を持つ鬼神の姿に変えられた。
王は、地上のあらゆる者をちからで虐げ、千年に渡り、人はもちろんの事、地上の生き物を支配した。
とある日、それは美しい少女に王は目を止めた。
フレイアと呼ばれたその少女は、美貌だけでなく知恵に溢れていた。
彼女は王に近づいた後、騙し、王自らの剣でクリスタルを斬らせる事に成功した。
少女もクリスタルと共に斬られたが、クリスタルは欠片となり、王は人に戻った。
欠片となったクリスタルは再度一つになり、死にゆく少女に問うた。
汝、我にちからを望むか?
ええ、そのすべてを。
そう答えた少女は、戦女神ヴァルキュリーの姿となり、4つの翼を広げ、東の果てへと飛んでいった。大きな爆発と共に、東の海に邪悪な雲が広がっては消えた。
それから平和が訪れ、我々は繁栄の道を歩み始めた。
フレイアス王国 創国伝承
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僕は、この物語の後でフレイアがどうなったのかが気になって仕方なかった。
重いかなと思いつつも、書きたいものを書いてみる事にします。感想等心よりお待ちしています。