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第28話 私が大丈夫って言ってるんだから何も問題ないわ

 仲良く二人で昼食を食べた後、俺達は勉強を再開した。夜まで勉強を続け、二人で紗奈が作ったカレーライスを食べたところまでは特に何も起きなかったのだが、夕食を終えたタイミングで特大級の問題が発生する。


「あっ、そうそう。今日はこのままあんたの家に泊まる予定だから」


「……えっ!?」


 突然の紗奈の発言に俺は思わず間抜けな声を漏らしてしまった。今の紗奈の発言はあまりにも予想外過ぎてそんなリアクションしか取れなかったのだ。


「それはいくら何でもまずいだろ」


「でも昔はよく泊まってたじゃない」


「いやいや、何年前の話だと思ってるんだよ」


「そんなの些細なことだと思うわ」


 紗奈は堂々とそう言い放った。完全に泊まる気満々な様子だが流石に阻止しなければ不味い気しかしないため俺は抵抗を試みる。


「小学生の頃ならともかく高校生は問題しかないだろ」


「具体的には何が問題なのかしら?」


「ほ、ほらっ、俺達って一応年頃の男女だから万が一間違いが起こっても困るし……」


 突然踏み込んだ質問をしてきた紗奈に対して俺は少しどもりつつもそう答えた。てか、どう考えてもそれ以外に理由はない。


「間違いが起こっても私は気にしないから大丈夫よ」


「……それは果たして大丈夫と言えるのか?」


「私が大丈夫って言ってるんだから何も問題ないわ」


 今の言い方だと間違いが起こっても別に構わないという解釈も出来てしまうような気がするんだけど。


「それに春人の家に泊まることに関してちゃんと許可を貰ってるから」


「本当かよ? ちょっと信じられないんだけど」


 俺が漏らした言葉を聞いた紗奈はスマホの画面を開いてLIMEのやり取りを見せてくる。相手は俺の母さんだっやり取りを見ると紗奈の言った通りお泊まりの許可を出していた。


「本当に許可してるじゃん、マジで何を考えてるんだよ」


「ちなみにママには口頭で許可を貰ったから証拠はないけど、気になるなら全然聞いてもらって大丈夫だから」


「いや、とりあえずもう分かったからいい」


 ここまで自信満々に言っているんだから本当に許可を貰っているに違いないし、わざわざ聞くのも多分時間の無駄にしかならないだろう。

 これ以上頑張っても阻止できる気がしないし、これ以上の説得は諦めるしか無さそうだ。なし崩し的に紗奈のお泊まりが決定してしまったわけだが、夕食の後片付けを終えた後は普通に勉強を再開した。

 ポジティブに考えれば紗奈の帰る時間などを気にしなくてもよくなったため勉強に集中出来るようになったと言える。しばらくは真面目に勉強をしていた俺達だったが、きりが良くなったタイミングで紗奈が口を開く。


「そろそろお風呂にしない?」


「確かに時間的にはちょうどいいくらいな気がするな、とりあえずお湯を張ってくる」


 俺は立ち上がるとそのまま浴室に向かう。紗奈の家のようにスマホでお湯張りが出来るほどハイテクではないため浴室リモコンを操作しなければならない。

 それから俺は浴室内を掃除してからリモコンを操作して浴槽にお湯を貯め始める。後はお湯が溜まるまで待つだけなので蓋を閉めるだけだ。

 その後、トイレに寄ってから部屋に戻る俺だったが机の上に置かれていたものを見た瞬間、俺は血の気が引いてしまう。なんと机の上には俺が隠し持っていたエロ漫画数冊が置かれており、紗奈はじとーっとした目で俺を見てきている。


「……ねえ、春人。これは何かしら?」


「何だろうな、全然見覚えがないんだけど」


 ひとまず俺はしらばっくれる方向で行くことにした。いくら幼馴染とは言え女子にエロ漫画の所持がバレるのはあまりにもキツ過ぎる。

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