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許せないあいつ!
その晩私は眠れない夜を過ごした。
忘れようとすればするほど、あの嫌な瞬間を思い出してしまう。
『 ごめん… 』
謝れば何をしてもいいっていうの?
唇を噛み締めながらあいつを思い憎む。
気になるのはそればかりではない。
あの時に胸元にあった校章、あれは間違いなく南台高校のもの。
同じ学校だった。
「 れも~ん!おッはよ~! 」
後ろから走ってきた美羽にリュックをひっぱられた。
「 おはよ… 」
「 あれ?ノリ悪いぞ そっか アレ? 」
「 違う… 」
「 じゃあどうしたの?」
「ごめん…みう 私、今日から部活出られない 」
「 うそでしょ?」
「 門限、違反しちゃって… 」
「 昨日分かれた後何かあったの? 」
「 あ、うん、ちょっと寄り道を… 」
「 あ~あ…檸檬がいないとつまんな~い、あたしも休もうかな、部活 」
「 ダメだよ 私 パパにお願いしてもとに戻してもらうようにするから 」
「 大丈夫なの? 」
「 わからないけど、がんばる 」
「 早く戻れるといいね 」
「 うんありがとう みう 」