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Doom Snows ~Anotherな異世界で旅をしています…~  作者: 月日ノタマサン
ほの暗い洞窟で…
2/5

第2話 深紅の結晶

初期位置から少し移動する内容です。

  意識内に浮かび表示されていた内容を読んでい

 たのだけれど……

  

  (オンナって…俺は、オトコ…だよね?)


  今は無意識の中で何度も自分自身の体に触れな

 がら自問自答をしていた。

  そんな現状を受け止めきれずにいると…


  (お~いシロヤァ!聞こえてるか~い)

  (…シロヤ様は間違いなく男性ですのでご安心

 下さい)


  脳内に女性2人の声が届いたのだが……

  今更ながら、もう一方の名前を知らなかった!

  

  (MINAの声は分かったんだけど……その~最初の

 声の女性は、お名前はなんと言うのでしょうか?)


  失礼な質問に申し訳なかったが。


  (…そっか。まだ言ってなかったんだね…記憶が

 無いからそうだよね!御免ね♪じゃあ改めまして)


  特に気にした様子も無い。

  むしろ謝罪の言葉まで言われてしまった!

  …名前の知らない女性の好感度が上がっていた。


  そうして自己紹介を言い始めようとすると。


  (マザーの御名前はアカネ様と申します)

  (………………)


  空気を読まないMINAが割り込んできた…

  …MINAの発言にアカネさんが沈黙していた!


  (……………………)

  (……………………)


  脳内で静まっている事が、逆に怖いですけど。


  (………あぁ…アカネさんって言うんですね!ちゃ

 んと覚えましたよ!!……凄く綺麗な声です…よね)

  

  沈黙に耐えられなかったから…

  取り敢えずはと、アカネさんをフォローした。


  すると……


  (…ホント?……シロヤからそんな事を言われた

 の、初めてかも!……なんだろ…凄く嬉しいよ♪)


  何か予想以上の反応だった!

  まあでも、機嫌が直ったのなら…


  (チョロイですね)

  (MINAくん…何か言ったかい?)

  (いえ、何も)


  …………


  …2人の仲も戻ったようでよかった!


  しかし……


  記憶を失う前……アカネさんとはどんな関係だ

 ったのだろう?先程の反応から嫌われてはいない

 ようなんだけど、恋仲でも無い感じなの…かな?


  (……シロヤ様。続きをお願いします)


  おっと!また考えが別の方向へ行っていた。

  聞こえた声に、少し圧が…気のせいか。


  MINAから質問の問いを……

  

  (はいはい……って、そのまえに!俺が男なら、

 この女性の身体はなんなの!?)

  (……それは私達もわかっていません)

  (…そうなの?)

  (はい)


  そっか…わからないのか。

  …なら今はこの件は保留しておこうか。


  (はい。それがよろしいかと)


  …………また忘れていた。

  

  (心中が丸わかりなのはよ~~く理解したよ!

 でもさ、全部に返答しなくてもいいからね?MINA

 に聞くときはちゃんと言うからさ……いいかな?)

  (……善処します)


  了承している様だけど駄目だ。

  これ多分、守れない奴だ!!


  (MINA~話進まないからとりまOKしときなよ)

  (…アカネさん!?)

  (シロヤも細かい事気にしすぎだよ!)


  うぅぅ…何故か注意された。


  (……わかりました。でも、今度ちゃんとこの件

 に関しての議論はさせてくださいね!)

  (そういう所はやっぱりシロヤだね…MINAもそ

 れでいいね?)

  (了承しました)


  では!

  次のバラメーターについての表示が…


  LV:1

  生命力:10

  魔法力:50

  筋力:5

  耐久:5

  速力:5

  運気:5


  こんな感じに浮かんでいるのだ!

  まさにゲームに出てくる感じにだね。

  ちょっと表示項目が少ない気もするけど。


  (やっぱり()()項目だよねぇ…)

  (そのようですね、マザー…)


  2人が意味深な会話をしているが……

  その頃の記憶が無い自分にはサッパリだ!


  なので…


  (続きを読んで言ってもいいですか?)

  (…はい、お願いします)


  次は…能力か!

  パラメーターに魔法力が書いて有ったから。

  やっぱり…魔法名とかが載ってるのかな!!


  (………………)


  なんだかんだで胸踊らせてる自分がいた……

  少し気持ちをクールダウンさせよう!


  ………………………


  ……………


  ……よし!

  

  では項目を。


  ……ん?…………んンン!?


  (どうしましたか)

  (いや……能力の項目が…)


  何度確認しても……

  項目欄が真っ白なんだけど!


  予想ではここに、火とか水とかの魔法の名前が

 書いてあると思っていたのに、空白って…

  これは、その…つまりぃ。


  (無能力と言うことですね)

  (いや!ちょっと言い方!!)


  間違ってはいないよ!確かに!!

  でもぉ……言い方に悪意を感じちゃうなぁ。


  グウゥゥゥゥ


  と、思ってたら……お腹の虫が


 「そういえば…目覚めてから何も食べてなかった」

  

  思えば


  最初は体が全然動かなくて…

  目も見えないから兎に角、がむしゃらに動けぇ!

 って考えながら身体を動かそうと必死になってた

 んだよなぁ~


  ……そりゃぁお腹も減っちゃうよ。


  (ならシロヤ様、奥の方へ移動して下さい)

  (奥?…………向こうしか…無いよね)


  うん。暗いけど…確かに奥へ続く道がある!


  それと……


  逆側の道には土砂や落盤で埋もれている様子な

 ので、今のところは通行不能っぽい。


  (それじゃあ行ってみようか…)


  そうして進んでいくと…


  やっぱり、真っ暗じゃん!

  少し進んだだけで周りが暗闇だ…

  壁に手が触れていないと真っ直ぐに歩けないよ。


  通路は何も見えない暗闇…

  反響する自身の足音だけが良く聞こえていた。

  

  (MINA…この先は安全なんだよね?)


  心細くなったのでMINAに声を掛ける…


  (大丈夫です……今のところは)


  そっかぁ。今のところは……


  ええぇ!?ちょっとぉ!

  ほ、本当に平気なの!やっぱり戻っていい?!


  (そのまま進んで下さい)

  (くぅ…………わかった)


  不満心を漏らして進んで行く。


  あかり?……いや、赤!?

  進んでいる道奥の角から赤い光が見えてる。

  

  光源元まで着くと…

  そこは広い場所だった。

  だけどその空間は中央に在る巨大な結晶から漏

 れ出た赤色(せきしょく)の光で覆われてた!


  「深紅の結晶?……これのせいか」


  結晶せいで部屋中がめちゃくちゃ真っ赤!

  その場所はまず中央の巨大な結晶…端の方には

 あの黒花が大量に生えてる!!こぇぇ……


  反対には…石?の破片が大量に転がってて……


  「…水!」


  破片近くに1ヶ所だけ水溜まりが出来ていた!

  近寄って水を汲もうと手を入れると。


  「!これ……コップ!?」


  溜まった水の中にコップが沈んでいた!


  しかも……

  やたらと完成度が高い石製のコップだった。


  「誰のかスミマセンが遠慮無く…」


  早速拾ったコップを使って水を飲むと…


  (…………ぅ…うまぁ)


  ヤバい……水がめちゃくちゃ美味しい!!

  …長い時間、水分を摂取して無い影響か!?


  その後、何度か水を飲み干して満足する。


  (さてと……MINA!聞こえるー)


  ………………


  …………


  ……MINAを呼んでも反応が…無い?


  (ゴメンね!MINA、今は返事出来ないから私が

 返答してあげるよぉ~感謝してね♪)


  いきなりアカネさんの声が入ってきた!

  

  そういえば…途中からアカネさんの割り込みが

 全然無かったよな?まぁ気まぐれかもしれないが…


  (それじゃぁ……あの赤い結晶は何ですか?)


  やっぱり気になっちゃう深紅の巨大結晶!

  あきらかに重要そうな物体だからね。


  (あぁそれは私もまだわからないね)

  (あ!そうですよねぇ)


  期待はしたけど、やっぱり分からないかぁ。


  ……………………


  そんな時、フと思った。


  (アカネさんとMINAって何処から話かけてくる

 んです!……ひょっとして…元の世界からとか?)


  自分は記憶の大半が失われているのに、アカネ

 さん達の記憶はちゃんと残っているのが…

  …気になってしまった!


  まぁ、ちょっと気になった位なんだけどねぇ…


  だからあんまり気にしていなかったが…


  (うん…違うよ。私はその赤い結晶の内側から

 で……MINAは、シロヤの魂の外側かな……)


  ……え!?いきなり何の話?魂の外側??


  魂って……スピリチュアル的なやつ?

  それにアカネさんは、あの結晶の中?


  ちょっと待って…入ってくる情報量が多いよ!


  頭がパンクして混乱している最中…


  (……ぁ。言っちゃ駄目だったかな?!)

  (マザー……またなのですか)

  (いや~解析に集中しててね……ついうっかり…)

  (……混乱している様なので。一先ず……)


  未だ混乱してた時。

  視界の隅に自分の手が見える。


  ……あれ?右手が動か……ぇ!……勝手に?!


  段々と右拳に力が込められていくと…

  

  「ッグハ!!」


  突如、顔面を右ストレートで殴られた!


  痛ッぅぅ……ぁれ?……動く。


  (正気に戻りましたか)

  「…ぃ…今の、は?!」


  右手の感覚はちゃんと有ったのに…

  …途中まで自分では動かせなかった!


  (私がやりました)

  (…おい!)


  MINAが平然と、殴りましたが何か?

  っと言わんばかりの声だった。


  相手に悪気が無い分余計に(たち)が悪い!

  てか…え?MINAってこの身体を操作出来るの?


  (一時的ですが可能です)


  ええぇぇぇ!

  マジかぁー…なんか更に怖くなってきたよ…


  (そんな事より…シロヤ様に頼みが有ります)

  (ぇ!……なに、今更何を頼むと?)


  そう聞くと。


  突然意識内へステータス項目に似た…

  ……何かが浮かんでくる!


  ー(ー)ー(ー)ー(解錠(リリース))ー(ー)ー(ー)ー


  映ってくる項目の1つだけが表示されていた。


  ……解錠ねぇ。

  多分あの結晶に……かな…

  これを使えって事なの…MINA?


  (………………)


  ん~何故か返答が帰ってこない…


  (シロヤ!MINAの言った事は気にしないで!)


  MINAからの返事を待っていたら…  

  脳内へアカネさんの焦燥している様な声が響く。


  (アカネ…さん?)

  (驚かせてゴメンね…とにかく!シロヤが傍に居

 てくれてたら、それで充分なんだよ…)


  …などと言われた!

  傍らに居るだけで良いかぁ…

  ……そんな事、言われてしまうと…ねぇ。


  (………………さて)


  とぼとぼ歩いていた俺は…

  気付くと、深紅の結晶側まで来ていた。


  (!?シロヤ……どうしたの!)

  「まあまあ。試すだけだから」


  そう言い俺は結晶に手を置く…けど……

  手で触れながら言った方がいいよね?


  と、考えていたら…


  ……頭の中でアカネさんが、止めて!とか今すぐ

 に離れなさい!!等の制止に関した言葉がぐるぐ

 ると飛び交っている。


  俺はそんな説得を無視して発動させた。


  (解錠(リリース)!)


  その瞬間…手のひらが僅に光っていた!

  その色は純白の輝きを放つ。


  ……………………


  数秒後には…

  手のひらから光が…消えていた。


  だけど 


  「………………あれ?」


  特に…何も起こらない。


  ……手が…熱い!?

  結晶に触れている手が徐々に熱くなって……


  (ッッツ!!!!)


  突如!?……後ろへ吹き飛んでいた!


  (………………カハァ)


  激しい衝撃と痛みが全身に走ってくる……

  なぁ……なにが…起きた?!


  壁に叩き付けられたけど……右腕の激痛のお陰な

 のか気絶する事は無かったみたい。


  痛ッゥゥ……なんだ…

  右手の感覚が……てか腕自体が。


  ………………


  ……え? 


  「…………うそ」


  右腕にを見ると……右手が…無かった。

  確認すると右肘から先の部分が消失していた…

洞窟から外へ進む内容……かもしれません。

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