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Doom Snows ~Anotherな異世界で旅をしています…~  作者: 月日ノタマサン
ほの暗い洞窟で…
1/5

第1話 目覚め

見切り発車です。


前置きとかすると頭がパンクしそうなので書かずにスタートします!

  透明な白い世界…初めは夢を見ていると……


  何故だかわからないけど…ここでは痛みや苦し

 み何て無いんだろうなぁと…そう感じる…

  雄大な海の中で1人浮かんでいるような感覚…

  そんな時間(ゆめ)が永遠に続くと勝手に思っていたん

 だと信じていた。


  しかし突然とその時間(ゆめ)に終わりが訪れた。

  世界(ゆめ)から自分が何処かへと流されて行く……

  だけど、それと同時に心地よい浮遊感と幸福感

 が自信を包んでくれている様だった。

                         

  (ん……怠い…)


  意識が気が付いてくると、真っ暗で…異様な虚

 脱感が全身に襲いかかってきていた。

  夢見心地だった感覚は既に消えている。


  徐々にだけど意識がはっきりとしてきていた。


  (冷たい……)


  密着する肌からは冷たい感触がしていた。

  どうしてなのか…眼がまだ開けられないけど地

 面の上に居ることだけは理解出来た。


  取り敢えずはと、体を起き上がろうとすると…


  (ッ…………動かせ…ない) 

  

  身体を動かそうにも全身に力が入れられない…


  焦燥した自分は身体中へ意識を集中させる!


  腕に手のひら…足の爪先や首もとまで…

  何処か動かせられる箇所を必死に探していた。


  (………よし)


  最初に動かせたのは指先だった!


  だけど…凄く重くて、感覚も鈍い。

  まるで指の表面に鉛でも張り付いている様だっ

 た。それでも必死に、指先を何度も…何度も!と

 動かすのを止めずに繰り返す。


  そうして短くも長い時が経っていた頃には…

  僅かにだけど右腕が動かせる様になっていた!


  まだぎこちなくて震えている腕を動かす。


  (これは…………岩か)


  手元を使って慎重に周辺をまさぐらせると、

 (てのひら)凸凹(ごつごつ)とした硬い感触

 が伝わってくる。


  (水の…音)


  岩の感触を確かめている最中、目の見えぬ暗闇

 の中でポチャン……と何かの反響した音が耳に聞こ

 えてきた!


  (もしかして……洞窟の中?)


  反響する水滴音に凸凹した岩の地面…


  考えられるのは、密閉された空間か…洞窟位しか

 思い浮かばなかった。


  (…………クソ…)


  確認しようにも、何も見えない…

  孤独と不安で落ち着くことも出来かった!


  何とか不安な感情を誤魔化そうと、体を動かす

 事に躍起になっていた。


  しかし気が付くと他の四肢も徐々に動くように

 なっていた!


  (……そういえば、声も…出ないな)


  何とか寝返りが打てるようになってい時…目覚

 めてから未だに発声が出来ていなかったのだ。

  だが今は声よりも動く様になることが最優先だ

 った!


  そうして何度か身体の体勢を変えていた…


  その時!


  (これは………日の……光!?)


  上向きの体制をしていたら……瞼に暖かい太陽?

 の光が当たっているのが分かった!


  (なんで……開けられないんだ…) 


  未だ眼が開かない事に苛立ちを募らせる……


  瞼を無理やり開けようにも…指を曲げる程の感

 覚は戻っていない為にそれも出来ない。

  

  早く自分の目で見て辺りを確かめたい!という

 気持ちが段々と募り……焦ってしまう。


  (落ち着け………手足が動くようにもなったんだ)


  時間さえ経てば自ずと眼も開けられる様になる

 っと思う……

 

  そう自分へ言い聞かせる!


  (……我慢だ)


  逸る気持ちを鎮める為に、瞑想をする気持ちで

 心を落ち着かせ自制していた。

  

  そうして1時間程の時が経過すると……


  (…………あぁ…見える!)


  まだまだ霞がかってる視界だけど。

  視界にはしっかりとその姿が映ってくる!

  そこらじゅうが岩肌で囲まれ、天井には尖った

 幾本ものつらら石が見えていた。

  

  どうやら想像の通り洞窟の中だったようだ。


  「…これは」


  視野に掛かっていた靄が徐々に晴れていく…

  そこには。


  「…………………」


  気付くと自分の意識が呑まれて言葉を失う…

  

  瞳に映って来たのは巨大な洞窟と…天井部分に

 は大きな裂目が出来ていて、上へ長く続いている

 裂け目から光が差してきていた。


  そして何よりも…

  視界に映る全ての物に……光が……


  洞窟の岩壁はもちろん転がっている小石、自分

 自身の手足から…果ては空気中に漂う微細な埃すら

 からも…美しく輝く光を放っていた!

  心が高揚感で満たされてゆく感覚…


  その神秘的な光景に…見蕩れていると。


  「!…………光が」


  時間経過と共に輝きの光が徐々に消えていく。

  輝いていた光が完全に消失すると……


  「消え…た」


  薄暗い洞窟と天井から差す光だけが残っていた。


  「…あれ?……立ってる」


  さっきまで寝返りを打つだけでも苦労を要して

 いたのに、いつの間にかその場で立ち上がっていた。


  先程とは違って、手足が自由に動かせる。

  

  そうして不自由なく身体を動かせられる事の喜

 びを染み染み感じていると…


  「……………寒ぃ」


  洞窟内の走る冷たい風で肌を撫でられる。


  先程まで感じていた高揚感は完全に消え失せて

 しまっていた…


  (シロヤ…もう大丈夫!?)

  「?!…………ぇ」


  誰も居ない筈の場所で不意に女性の声が!


  すぐ背後に振り向いたけど…誰も居ない。

  周辺の岩影とかを見渡しても……居ないよね…


  「幻聴か?」


  考えればさっきまで不安な気持ちでいっぱいに

 成っていたし、多分…誰かと話したいと思う願望

 が有ったのかも。

  孤独で洞窟内に居た事でこんなことに。

  そう考えていると…… 


  (幻聴って酷いよ!また私の声忘れたの?!)

  「!うおぉ…」


  また聞こえてきた!…さっきも思ったけど、耳

 から聞こえてくる声では…無い?


  (頭に響くような…)

  (そうだよ!君の意識に直接話し掛けているん

 だから当然、なんだけど…)


  なんと!両耳を塞いでも聞こえてきていた…

  意識に直接…そう言ってくる女性が言葉を詰ま

 らせていた。


  …何故だろう。

  聞こえて来る女性の声に懐かしさを感じる。

  だけど……


  (誰なんですか?)


  そう頭の中で呼び掛けると…


  (…………ぇ?)


  返ってきた声からは…困惑している様に聞こえ

 る。…確かに聞いたことのある声なのだけど……思い

 出そうとすると、頭に霞が掛かってきて…その記憶

 が全く思い出せない。


  (…………MINAぁ!どうしようぅ~!?)


  さっきよりも女性の慌てふためく声が大音量で

 脳内へと響いてくる…ちょっと吐き気が、ヤバい…


 (マザー…やはり無理にした事の影響でしょうね)


  口元を抑えて吐き気を我慢していると、今度は

 透き通るようで淡白な声が……


  (……ん!?)


  先程とはまた違った声質だった…

  何故か聞こえてくる声の数が増えている!


  (頭の中で複数の声が!?)

  (……シロヤ様。私の事が分かりますか?)

 

  色々な事で困惑していると…淡白声の女性から

 質問を受ける……でもやっぱり…


  (…すみません)


  もう1人の女性同様に思い出せない…それと。

  最初の女性は感情的な感じだけど…

  この人は…なんと言うか、無機質な感じかな…


  (そうですか……了解しました。それでは現状の

 確認とシロ様の状態についての確認をさせてもら

 います)

  「あぁ…はい。お願いします…」


  …流されるままに了承する言葉を口にしていた。

  この人……苦手なタイプかもしれない。

  そんな風な印象を受けていると……


  (最初の確認です。シロヤ様、御自分のお名前を

 覚えていらっしゃいますか?)


  すごく初歩的な質問が飛んできた…


  (名前って、そんなの…………あれ?)


  なんで……考えても、考えても……

  自分の名前が出てこない。


  (……それでは次に)


  初めの質問に答えられずにいるが、そんな事お

 構い無しに……その後も色々な質問を受ける…


  自身の出身地や学歴と家族構成……簡単な計算や

 歴史についての質問なんかもされていた。

  すべての回答が終了したのだが……


  結果だけ言えば前半辺りの回答が壊滅的だった。


  「俺って…誰なんだ……」


  今現在は地面に屈んだ体制で頭を抱えている。

  質問されるまで気付きもしなかった……

  自分自身の事がまるでわかっていな! 


  そんな記憶の空白具合に絶望しているのだ…


  (……では答えを)

  (ちょっと待ってMINA!私が教えるから…ね!

 …さっきから私、シロヤと全然喋れていないじゃ

 ない?…お願いだから…)


  回答を口にしようとした時…

  淡白女性の発言に割り込んで入って来たのは、

 最初に会話をした女性の声であった…


  (……………)


  淡白ご……MINAと言う女性が無言になっていた。

  恐らく了承の意味なのだろう。


 (それじゃあシロヤ!お教えします。君の名前は)


  ……自分の名前は宗宮(むねみや)白矢(しろや)と言うらしいが…

 しかし…答えを聞いた後でも何故かピンと来ない。


  (それでは現状の説明を……)

  (あぁそれも私が!)

  (マザーは黙っていて下さい)

  (……はぃ)


  名前について困惑していると、現状説明の話で

 、マザーと言われていた女性が押し負けていた…


  (どちらの立場が上なんだ……)

  (もちろんマザーです)


  質問したつもりは無かったのだが、MINAから

 力強い声で返答される。


  ヤバい!心の声がもろにバレてしまうのか……


  (ご安心下さい。平時は干渉は致しません)


  ……やっぱりバレてるぅー!


  (それでは続きを)

  (イヤMINAさん冷静過ぎる!)

  (憶測ですが……)


  ツッコミを入れたのに黙殺されてしまった。

  それはさておき、MINAさんの憶測ではあるが

 、此処は元の現実世界とは違う場所で……


  いわゆる異世界ではないかとの内容であった。


  (ん~…でも異世界か)


  朧気な記憶だけど……異なる世界…ねぇ。


  (…ちなみに何か根拠は?)


  正直な所、現状が既に非日常過ぎる出来事の連

 続だったので今更聞くまでも無かったのだがMINA

 さんの意見も取り敢えず聞いときたい…。


  (……では、右前方の壁側付近に生えている黒い

 花に触れて下さい)

 「右側の壁………アレか…」


  見ると…少し離れた壁際に黒花が数輪程咲いて

 いる…軽く駆けて花の位置まで移動していくが…

  思ったよりも遠く感じるな…

  少し息が…上がっているようだった。


  「これに…触れれば良いの?」


  花の触れられる位置へしゃがみ込むとMINAへ

 問い掛る……短い距離で、疲れるなぁ…


  (はい。花弁に軽く触れるだけで構いません)

  「了解。それで、コレで何が……!」


  言われるまま無造作に花弁に手が触れた瞬間…


  「痛ッッ!!手が……腕…焼ける!」


  花に触れた指先から掌!そして肘の辺りまでが…

 …まるで灼熱の炎の中で炙られている様な激痛が走

 ってきた!

  痛みに悶えて地面に倒れ込んでいると…


  (ヒーリングを発動します)


  激痛で苦しむ最中、MINaが何かを言っていた

 が耳に入ってこない…


  そんな中…右腕全体に桜色の光が灯る。


  「!痛みが……」


  数秒も経つと、灯っていた光が消失すると同時

 に感じていた痛みも完全に消えていた。


  (ちょっとMINA…やり過ぎなんじゃない)

  (いえ。問題無いかと)


 呆然としていると脳内で2人の会話が聞こえる。


  (MINA…さっきのはどういう事?)


  内心の憤怒する気持ちを抑えるながら…俺は

 MINAへ問いを投げ掛ける!


  すると……


  (シロ様も危機管理能力が少々、欠如されてい

 ると思ったので試させていただきました)


  …そう言われてしまう。


  (……危機管理の欠如…試した、か)


  確かに今思えば、何故触る前に確め無かったの

 だろう……恐らく自分1人だけだったなら、間違い

 なく安全確認を行っていたと思う…多分ね…


  (ちなみに…あの黒い花について俺が質問して

 いたら?) 


  黒花を指を差して聞いてみると…


  (危険な花で有ることをお教えしました)


  迷うこと無く即答か。


  (そうか……うん…有り難う)

  (では次の確認を……)


  …一瞬で礼を述べた事に後悔してしまう。

  成る程そうか。MINAはそういうキャラだった…


  (目を閉じて頭の中に私が言った言葉を思い浮

 かべて下さい)

  (わかった……いいよ、言ってみて)


  するとMINAは何種類かの単語を言って来た。

  ステータス、パラメーター、能力数値等……まあ

 大体は同じ意味を為す様な言葉であった。

 

  (おぉ……何か出てきた!)


  ステータスの単語を思い浮かべたら、ボヤ~と

 揺らぐ波が段々と、色と形を成してきていた。 


  (内容はどうなっていますか)

  (えーっと……)


  種族にパラメーター……能力とアイテムの4種が

 縦1列に枠に並んでいる形に成っていた事をMINA

 に口頭で伝えたけど……まるで…ゲームみたいだな。


  (……了解しました。それでは一つずつ確認をして

 書いてある事を教えて下さい!心の中で読むだけで

 も伝わりますので口頭説明は不要です)


  そうか!考えるだけでも伝わるんだったな。

  じゃあ……種族が……人間の()()で……名前が…


  (?……ぇ!……………えぇぇぇぇぇ!?)

  (?!?!)

  (……なになになに!?どうしたの!)

  

  無意識化で叫ぶ絶叫が脳内へ轟かせていた事で

 2人が混乱しているが……気にしない!

  意識を戻した俺は急ぎ身体を触って確認する。


  (……無い!胸は……微妙ぅ)


  触ると…股のアソコが見事に消失していた!

  胸元には膨らみが…有るようで無いと言う、何と

 も残念な感じだった。

 次の話もぐだぐたしてます。

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