贖罪の梟
身代わりとなった山羊たちはどこへ逝くのか
広い空をたゆたふ貴方のように
季節が移り変わるように
あの空の向こう側へ
どんなに足掻いても失われたものは戻らない
後悔
絶望
拒絶
孤独
全てから解き放たれなくとも
願わずにはいられない
自由の代償は我が命
幾度の夜を待ち
深い空に溺れ
雷鳴を遠くに聞き
驟雨に濡れ
いつか帰る貴方のもとへ
ただひとり祈りの歌を何処までも何処までも続く
彼方へと贈る
今は遠い現世の貴方を想い
六花の褥に頬を寄せ天地に乞う
弱き者が羽を休めるこの庭に
慈悲のあらんことを