カシュアさんは凄い人!
高校を無事合格出来ました!
少しだけ投稿ペースが落ちるかも知れません。
「意外と簡単に入れるものなのだな」
門に着いたら順番待ちで30分待ち、俺以外は身分証を渡すだけで通れていた。
俺は身分証が無いと言ったら、緑の水晶に手を載せられ金貨一枚の提示を求められただけだった。
「まぁ、この国は来る者を拒まずですから」
「そうなのか……ところでさっきの水晶は一体なんだ?」
「さっきの水晶は聖国が作った証明石と言う、身分証の確認や犯罪歴の確認をする物です。身分証の偽造や犯罪歴があると、赤く染まるんです」
「……そうか、教えてくれて感謝する」
犯罪歴……赤く光らなかったと言うことは地形を破壊しても犯罪にならないのか、それか偽造のスキルが働いていたのだろう。と言うか、金貨一枚の理由が犯罪者かどうか分からないからだと思っていたが、証明石があるからこの理由は違うのか。
「……気になったのだが、来る者を拒まずと言うが金貨一枚は高くないか?」
「コトハ殿、来る者を拒まずですが亡命した者や国が滅んだ者達が一斉に入って来ては、流石にこの国の食料や土地が足りなくなってしまうので」
「だが身分証があったら入れるのだろう?」
「この国の証明石が登録しているのはこの国の証明書、冒険者カード、そして他国の貴族と王族の身分証だけです」
つまり農民や商人が入るには、国が発行している身分証を手に入れなければならないのか。来る者を拒むつもりは無いが、それなりの対価を用意しろと言うことか。
「ふむ、理解した。教えてくれて感謝する」
「お役に立てたようで良かったです。それより皆さん、一度アドカド商会に寄りたいのですが良いでしょうか?」
「構いませんが、何故アドカド商会に?」
「ギルドに行くのでしたら、コトハ殿の身分証を作った方が良いと思ったのでお金を用意しに」
「分かりました。では行きましょう」
「我のためにわざわざすまない」
俺のためにアドカド商会に寄ってもらうのは何か申し訳ないが、早めにお金を回収したいので拒否はしない。
「気にしないでください。アドカド商会にもともと行くつもりだったので」
「そうか、ありがとう」
昔は必要最低限の会話すらしなかったので、こう言った会話に幸せを感じるな!
そう思いながら、アドカド商会に向かって行った。
♢ ♢ ♢
あの後アドカド商会に寄り、ティア達は買い物をしている間にお金を回収しに行った。
「商会長と聞いてはいたが、かなり大きい店じゃないか」
「私はこれでも、信用は上位5に入る商会を作り上げているので」
ん? カシュアさん凄いこと言ってない?
「作り上げた?」
「実はこの商会は私が作ったんですよ」
「………凄いのだな」
ヤバイ! カシュアさんめっちゃ凄い人だった! たった1代で信用を勝ち取って上位5に入るとか、どんな化物だよ!
俺が知ってるカシュアさんって少し頭が回るだけで、盗賊に殺されそうになってた人なんだけど!
……まぁ死の恐怖に立ち向かう度胸と、大物に話しかける度胸は別物だけども。
「お金の用意は出来ましたがどうしますか? ギルドに預けるか、私の商会に預けることも出来ますよ?」
「いや、我が全部持っていこう」
「コトハ殿のアイテムボックスにはそこまでの荷物が入るんですか?」
アイテムボックス?
「アイテムボックスとは何だ?」
「へ? 持ち物をしまうスキルですが? コトハ殿が食料や料理道具を取り出したのはアイテムボックスでは無いんですか?」
この世界のスキルも向こうとは違うみたいだな。むやみにスキルを使ったら危なそうだ。もっと情報収集をしないといけない。
「ふむ……我のスキルは決まった物しか入れられんのだ。その代わりに容量が沢山ある」
「そうなんですか」
ちなみに俺の収納系のスキルは、日本が何個入るとかそんな話になる位容量がある。埋めきれる気がしないや。
「では、ここに出させて頂きます。他の硬貨も100枚づつ用意させていただきました」
「心遣い感謝する」
この細かい心遣い、太ってなかったらモテたな。いや、金と信用があるからモテるだろうな。もしこっちに来る前だったら殴っていたかもしれないや。
そう考えながらも、用意された硬貨をしまうのだった。
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申し訳ありませんが書き置きがなくなったのと、体調不良により2日ほど投稿は出来ないと思います。




