プロローグ1 レイドボス?
初投稿になります。ぜひ見て行って下さい。
これは科学の技術が進展し創りだされた仮想空間ゲーム、《フリーアドベンチャーオンライン》FAOで起きていること。
『ギャーーーーー!!』
本来は緑で埋め尽くされている筈の平原が、生物が生きていられない荒野に変わり、大勢の人々の絶叫が響き渡る地獄へと変わってしまった。たった1体の敵、最上位龍の手によって。
「怯むな! 全員で掛かれー! そしたら勝てる!」
「こんなの、勇者か魔王か獣王連れてこないと倒せませんよ!」
「いや、今回こそは勝ってみせるぞ! あのトカゲなんかに負けてられるかー!」
「そうだ! 俺達を餌としか見ていない奴なんかに負けられないんだー!」
約300人の冒険者がたった1体の敵に蹂躙されていくなか、それでも、冒険者は味方の闘争心を燃やして、心が折れないように抗っている。
本来なら、もうすでに心が折れていてもおかしくはない。それでも心が折れないことには理由があった。
なぜならみんな知っているのだ、相手は倒せない筈が無い、自分達と同じ異邦の者であると。
「おい! 誰か残り体力調べられないかー!」
「ダメです! 敵の〈鑑賞阻害〉のレベルが高いです!」
「クソッ! だが、俺達の攻撃が効いていない訳は無い! このまま続けッ……」
指揮官である男が攻撃の指示を出そうとした瞬間、最上位龍が空気を吸い込み始める。
「ドラゴンブレスだー! 全員逃げろー!」
冒険者達は慌てて龍の正面から避けようとするが、無慈悲にも避け終わる前に、最上位龍の口から黒い光が放たれた。その光は、全ての寿命を燃やし尽くす炎であり、それが通り過ぎた場所には何も残らなかった。
「嘘だろ………こんなの、無理だろ」
今の攻撃で消えた冒険者は8割以上にも及んだ。残りの冒険者は約40人程だ。そして、最上位龍の体力はまだ半分も行っていないことは容易に想像がついた。
そこからは速かった。タンク役のほとんどが先の攻撃で倒されたため、最上位龍の攻撃に耐られず全員が倒れていった。
そして倒された冒険者達は同じ思いを持っていた。
『何で、レイドボス以上にレイドボスしてんだよ! もう戦いたくない!』と
最後まで読んで頂いて感謝いたします。ご指摘、ご感想お待ちしております。
これからも読んでいただけると幸いです。
実は3日後に高校入試がありまして、息抜きで書かせて頂いてます。