表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新世界  作者: 北極星11
37/39

■第36話 〜虚無羅対ミコト2〜

右手に力を込めるミコト。数秒後にはミコトの体と接触するだろう。よほどあの角がお気に入りなのか、ミコトの体を貫いてやろうとする虚無羅の気迫が伝わってくる。(そうは問屋が卸すかってんだよっ)声にならない声でミコトがつぶやく。できるだけ近くから…。避けられては絶対にだめだとう思考がミコトの頭に働いていた。

<ぐをおおおおお クタバレー>

頭から突進してくる虚無羅きょむら

(くたばるのはお前の方だ!)

「オン コロコロ ブラフマー ソワカー!!!」

叫びとともにぶつかり合う二人。およそ真下に向けられたミコトの拳からは虚無羅の顔ほどある風の龍が放たれた。その龍は丁度虚無羅の2本の角の間を通り、その額に噛み付き、暫くの間龍と虚無羅は力と力のぶつぶつかり合いをするかのように硬直状態が続いた。

「うわあああああ!」

 なんとか意識を保っているが、激痛が全身を駆け巡り、体の一部たりとも動かすことはできなかった。重力に引っ張られ、あれほど軽かった体がまるで鉄のおもりになったかのように感じ、真っ逆さまに地上へと落ちていく。

 思うことはたくさんありすぎた。(…頼む、勝ってくれ。…勝ったとしても、…俺は…このままじゃ、やばいっ!!!)

「セイラー!」

声にならない声で不意に叫んだ言葉は、昨日出会ったばかりのセイラの名であった。もしも今助けてくれるとしたらセイラしかいない。ミコトは心の中にあるその気持ちに気付いたのか気付かないのか、思い切りその名を叫んだ。


落下を続けるミコト。ミコトの頭に今までの人生が思い出された。走馬灯が駆け巡っている。

思い浮かぶその過去の記憶から目覚めたとき、ミコトの体は何かに受け止められるようにして落下の勢いがとまった。


「わたし、また何もしてあげてないわね。」

「…いいや、命の、恩人、だよ。」

 涙腺を破って出てきそうになる涙を必死にこらえようと、ミコトは重い口を開きながら、できるだけ明るくさわやかに言った。


★筆者コーナー★

うただひかるのBEAUTIFUL WORLD も好きです。

エヴァの劇場版の主題歌ですね。見てはいませんが、雰囲気があってそうです。(昔の話題ですみません。)FREEDOMこの前5話みのがしちゃいました。><6話こそ見るぞ!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ