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新世界  作者: 北極星11
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第3話 〜少年と少女の事情〜

第3話です。

いよいよ新世界のメインである、守護神との接触です。

今までシリアルでしたが、基本的にはこれからの話のほうが本題に近いです。

ただ、シリアルな部分もださないと、現代の心の問題に迫れないと思い、苦手ですが

シリアルな心の描写もしていけたらと思います。(だったら書くなよ・・・ですね^^:)

サトミの心の声から始まります。

「ねえ、シンジ君。どうして私なんかに告白したの?わたし、もう嫌なんだ。男の子にふりまわされたり、勉強したり、親の顔色みたり、いろんなこと我慢して。」

「えっ。別に、大して考えて無いんだけど…。ほら、体育で一緒のチームで楽しくやってるじゃんか。サトミも楽しくやってたでしょ?だから、もしよかったら、付き合えないかなと思って。」

「楽しく?そうね。男の子はいいわよね。何でも本心でいえて。どうして楽しいと思ったの?わたし、別に楽しいなんて思わなかったわ。みんなに合わせて、笑ったりしていただけ。」

「えっ、そうなの?」

「そうなの。」

「なんか、サトミって、思ったより、冷たいよな。」

「それはあなたが勝手にそう思ってたいだけでしょう。」

「いいよ。結局、だめなんだろ。別に。いいや。なんか、そんなやつって思わなかった。」

「そうね。わたしも、…(もういやっ!もういや、もういや。)」

「えっ、なんで、泣くんだよ…。」

「あなたに関係ないでしょ?ほっておいてよ。」

(おかしいの。私の心はおかしいの。告白されて、少しは嬉しいはずなのに、悲しいの。告白してくれても、すぐに冷たくされる。お父さんも、お母さんも同じ。いつも冷たい。そりゃ、私だって家に帰ったらわがまま言ったり、言うこと聞かなかったりするけど、でも、がんばってるじゃない。どうして、誰もわかってくれないの?誰もみてくれないの?)

「あのさ、一応、俺が言い出したことだから、…ごめんな。」

(あやまってもだめよ。あなたが私を好きって言ったのに、「そんなやつって思わなかった」っていったじゃない。どっちよ。私って、そんなやつなの?そんなやつ…)

「まあ、これからは、いつもどおりの友達として、やってこうな。」

(信じられない。そんな、やっていけるわけ無いじゃない。いや、シンジ君も嫌。)

「そうね。(あなたとは、関わりたくないの。みんなとも…)」


「サトミって、一ヶ月くらい前からなんか変わったよね。」

「家で何かあったのかな?」

「ちょっと暗くなったよね。」

「うん。前まで、明るかったように思えたのに。」

「あっ、サトミがこっちくるよ。」

(こっち見て何か言ってるわ。どうしよう。怖い。いつから?どうしてこんなに友達が怖いの?おかしいよ。わたし、おかしくなっちゃったの?)

「あっ、どうしたの?」

「ううん、なんでもない。」

「そう。…あのさ、何か言いたいことあったら、直接言ってくれる?」(えっ、こんなこと私がいってるの?)

「えっ。ほんとに、なんでもないから。」


「何、あの言い方。ウザイよね。」

「どうかしてるよね。」


「サトミ、また漫画ばっかりよんで。勉強はしたの?」

「ほっておいてよ。後でするから。」(もう、家ですきなことしたっていいじゃない。)

「いつも後で後でって言ってるでしょ。」

「いいのよ。うるさいなあ。母さんはいいよね。仕事もしてないし、宿題だって無いし。父さんがいないと何にもできないじゃん。」

「どうしてサトミはそんなこというの?信じられない?」

(もういや、ほっておいてよ、学校?家?わたしはどこにいればいいの?誰からも愛されない。誰からも認められない。)

「なんで母さんは分かってくれないの?」

「あなただって、母さんのことわからないじゃない!もう高校生でしょ。甘えるんじゃないわよ!」

(もういや、もういや、もういや、全部いや、もういやー!)


(あーあ、どうして私、生まれてきたんだろう。さみしいな。きっと、私だけだよね。みんなはあんなに笑ってる。いいなあ。もう、わたしには、無理だよ。)


(ちょっと待ってよ。待てって。何これは?サトミの心?うそだろ。)

「…く運びなさい。おいっ。神崎。神崎!」


(ここは?保健室?どうしてこんなところにいるの?そうか、尾崎先生に、サトミの机を運ぶように言われて、それで…。うっ、思い出した。あれは、夢?机から声が聞こえたんだ。)

「神崎君、大丈夫?」

保健の浅井先生だ。相変わらず香水が強い。嫌なにおいじゃないけど、きつい。なんで保健の先生って近くにいるとどきどきするんだろう?これが大人の魅力ってやつか?

「あっ、ありがとうございます。」

「びっくりしたわ。いきなり尾崎先生が『診てくれ』って運んでくるんだもの。」

「あっ、そうだったんですか。あの、浅井先生…」

「あら、どうしたの?」

神崎ミコトは、汗を一筋ながしながら、浅井先生の背後を指さした。

「ところで…その、後ろのおじ…。」

(やばい、まだ夢の中にいるみたいだ。…口も、体も動かない。おい、あんた誰だ?誰なんだ?なんで体がすけてるんだー!)

「ん?何?どうしたの?」

(確かにいる。まだこちらを見てる。)

「浅井先生、お電話です。」

「はーい。今行きます。それじゃ、神崎君、ちょっとここで待っていてね。」

(これは、やばい。開け。俺の口。なんだよ。これは…。

「あの、…どなた…です?」

「ほうほう。みえるんじゃな。ほっほっほ。お主は、なぜ生きてるんじゃ?」

「はあー?」


今回はちょっとシリアスでした。

この話から、だいぶ方向が変化します。

でも、作者の意図は、どちらかというと初めから霊とか、スピリチュアルとか、

そういうのを目指していましたので、ようやくここで主人公が目覚めるといったところですね。ちょっと遅いですね。

アニメ系になるかもしれませんが、「現代の生き方を問う」という大それた主題は忘れないようにしたいと思います。

ではでは^^


★筆者コーナー★

今回の紹介はベルダンディーです。

漫画です。

漫画のタイトルは分かりますか?

名作ですね。

森里恵一のサイドカーつきバイクがいいですね。

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