■第12話 〜時代遅れ?の二人〜
未だに駐輪場で話をしている4人(内、二つは守護神)。
「よしっ。じゃあ、なにかあったら、…どうすればいい?携帯なんて、俺、持ってないんだけど。」
「そう。よかった。わたしも、持ってないわ。」
初めて少し顔を赤らめたセイラ。(おおっ、なんか嬉しい。最近の高校生って(俺もだけど…)ほとんど携帯持ってるからな。)
「まあ、いいや。何かあったら、直接クラスまで行くか、下駄箱にメモでも入れとくよ。」
「そうね。わたしもそうするわ。あと、これが、いちおう、わたしの家の電話番号。」
「えっ。ああ、じゃあ、俺もわたすよ。」
「いたずら電話しちゃだめよ。」
「へっ???」
「冗談。」
「あはは…」
すました顔で言うセイラに、あっけにとられているミコトとポンポン。
「そう、今、一番の問題は、すでに8時10分だということだ。」
気を取り直してミコトが言った。
「ええ。わたしも初めてよ。…ホームルームに遅刻するの。」
キーン・コーン・カーン・コーン
「いそげー。」
無常にも始業のベルが無機質な音を奏でた。走りながらミコトが言う。
「いろいろ聞きたいことあるから、昼休み、屋上でどう?」
「えっ、ええと、目立たない?」
少し考えた様子でセイラが返した。
「じゃあ、…図書室は?」
「いいわ。」
「じゃあ、昼休み。」
「ええ。」
(なんか、デートの約束みたいだ。しかもセイラ、結構というか、かなり美人だし。…って、すぐこんなこと考えるのはおかしいよな…。)
階段の入り口が2階は2・3年生、1階は1年生と別れていた。階段を上っている途中、一瞬1年玄関を見たミコトだったが、すでにセイラは下駄箱から上靴を出しているところだった。ミコトも急いで上靴をはき、教室へ向かった。すでにホームルームは始まっている様子だ。(まいったなあ。なんて言おう?女の子と話してたなんて言えないなあ。)教室の後ろのドアをゆっくりと開けた。
「すいません。おくれました。」
「どうした神崎。めずらしい。そういえば、お前、調子は大丈夫か?」
(さすが尾崎。話が分かる。)
「大丈夫です。」
そういって入ろうとしたとき、
「理由はどうした?」
(やっぱり聞くよね。)
「すいません。ちょっと調子が悪くて、寝坊してしまいました。以後、気をつけます。」
「そうか、座りなさい。」
謝罪と理由を言うことが、この学校の、いや、尾崎のルールであった。
(あれっ、シンジが欠席?どうしたんだろう?)
どうでしたか?アドバイスお願いします。
出来るだけ返事をしたいと思いますので、是非感想を聞かせてくださいね。
ちなみに、尾崎のイメージは「アヒルの空」(マガジン)というバスケ漫画の顧問らしき男の人をイメージしました。分かりにくい説明ですみません。
携帯電話は持っていないという設定にしました。たいした理由はありませんが、二人とも携帯を使うようなイメージではなかったので・・・。あとは筆者の趣味ですね。
★筆者コーナー★
「のだめカンタービレ」も好きです。千秋の突っ込みが好きですね。ドラマはあまり見ていませんが。サークルKに置いてあってたまたま手に取ったのが始まりです。
最初に読者の心をつかむって難しいですよね。
最初が肝心ということを学びました。




