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059 Drea”夢”s come true? <04/05(金)PM 01:41>


 ※※※ 注意 ※※※


 ただいま [夢の洞窟] 中です。



 大量だったり、黒かったり、テカってたり・・・そういうのが苦手な方は、しばらく読み飛ばしていただいた方が良いかと思います。ご注意下さい。


 [夢の洞窟]終了まで目印として、無理矢理サブタイトルに”夢”の文字を付けていこうと思います。よろしければ参考にして下さい。



 出会いの街[ヘアルツ]の西(←)の岩山にある[夢の洞窟]を探索中の俺達3人は、最初の小部屋で宝箱を2つ発見しアイテムを入手。次の小部屋で更に2つの宝箱を発見し、1つ目の宝箱のアイテムを入手する。

 続いてもう1つの宝箱を分析中に、[夢の洞窟]で唯一の”アクティブモンスター”、”G百足”の急襲を受けるが、なんとか討伐し残る宝箱のアイテムを回収した。

 そしてヒイラギが”G百足”戦を想定し、武器を”鋼の剣”から、ケイに借りた”鋼のメイス”へと変更し、探索を再開したのだった。



 「………」さて2つ目の小部屋を出たところ、なのだが、一旦この辺りで”オートマッピングされたMAP”を見ながら、この[夢の洞窟]内の状況を整理しておこうと思う。


 まず南(↓)から入って来てすぐの場所は、大きめの北に伸びた長方形の大部屋(もしくは広い通路?)であった。しかし東(→)に脇通路があったため「右手を付いて進む」、「インド人を右に」、つまり上、北(↑)でなく右、東(→)へと進んだ。

 そしてそこで”G竈カマド”LV16を発見し、撃破。そのまま通路を東(→)に進むと、北(↑)、東(→)、南(↓)の3方向に分かれていた。この場合”右”は、南(↓)に当たる為、南(↓)へと進むと、単なる突き当たりの小部屋であったが、そこで宝箱を2つ発見、回収する。


 小部屋(↓)から戻る(↑)と、”右”は先ほどの東(→)へ向かう通路に当たるため、東へ進みはじめたが、そこで北側(↑)の壁の向こうに”罠:スライム”を発見、対応は保留とする。

 それからしばらく東(→)へ、狭い通路をゆっくりと進まされると、北(↑)へ進む通路と、東(→)へ進む通路が見つかる。この場合の”右”は、そのまま東(→)へ直進であるので、そちらへ進むと、そこも単なる小部屋であり、さらに2つの宝箱を発見、1つ目を回収後に、通路側から”G百足”LV18の急襲を受けるも撃破し、2つ目の宝箱も回収する。


 そしてヒイラギが装備を変更し、小部屋(→)を出て(←)、右手の方向、つまり北(↑)の通路へ進もう、というところだ。


┠─┴┬────┴宝2

入  宝2


(※↑大雑把に この様な感じです)



「とりあえずケイが攻撃したのに合わせて、俺も殴って(追撃を入れて)すぐ逃げる、まぁ俺の事は気にせず”今まで通りの感じ”でやってくれ」

 北への通路を進みはじめてすぐ、ヒイラギが腰の”鋼のメイス”をチラっと見ながらそう言った。


 もちろん”回復しかしない”俺は、何も気にせず”今まで通りの感じ”でやるつもりだぜぇ、フゥハハハーハァー。・・・うん、まぁそういう事じゃないのは分かってる。この”完全なる空気”感、目立ちたがりのアナタに回復職、マジオススメ(クマーAA略)。


「あぁ、わかった、すぐ逃げろ」

 先頭をゆっくりと歩きながらケイがそう答えた。


 「………」小部屋を出て北(↑)へと続く”この通路”も かなり狭い、つまり”陸海空3軍の覇者”達も「プ~ン」、「カサカサカサカサ・・・」、「バサササ・・・」、「クチクチクチ・・・」、「ガササ・・・」、「ブ~ン」と、大混雑、大渋滞しているので、俺達の移動速度もそれに合わせて落ちる。


 そしてゆっくりと移動する関係上、はじまりの街[スパデズ]の[山の洞窟]での様に、壁役(この場合はケイ)が先の様子を覗く・・・という行為をする必要が無い。

 もうすでに”ゆっくりすぎる”ぐらいの移動速度なので、そのままそっと先の様子を覗けばそれで良いのだ。そもそも逃げていく虫達の中で”うほほーい”と「元気良く逆走してやって来る」のが”G百足”LV18君であろう、丸分かりだ。


 まぁ”G竈”LV16も討伐対象なので、そちらも探しながらになるが、サイズが他3種より大きいため、こちらの発見も簡単であるし、”非アクティブモンスター”なので”G百足”ほど、発見に神経を尖らせておく必要も無い。この辺のところも、ダンジョンとしての・・・・難易度は”かなり低い”という話になる。


 ・・・しかし”G竈”LV16が少ない気がする。この[夢の洞窟]内部は、基本的には”陸海空3軍の覇者”達がほとんどで、ぽつぽつと”G竈”LV16、それに”G百足”LV18がほんの少し、という感じの配分だったはず。

 言うまでも無く?、”G百足”はプレイヤーに”緊張感を与える”というか、硬くてタフでそこそこの攻撃力、という中ボス?的な存在だ。

 こいつ(アクティブモンスター)が混ざっているために、単調さの連続でも”気を緩める”事が許されない。(そして虫地獄を”見ない”(無視する)事も許されない、うぎぎぎぎ)


 ”G竈”はダンジョン内部にしか居ない&数が少なめ、という事で、ドロップの竈汁かまどじるは他3種の”汁”より高めで取り引きされる。そして初戦の通り、その立派な足を活かしたキック(打撃、衝撃系)による”単調な攻撃”がほとんどだ、他3種よりも”逃走本能”が低く、DEXが高いはずなのだが、回避率もそれほどでも無く狩りやすい。

(ただし極まれに、両後ろ足による”ダブルキック”をしてくる事がある。当然?威力は2倍になる。元ネタの名前に”ウマ”と入るだけあって、そんなとこだけ馬っぽい?)


 ようするに[山の洞窟]1層で俺達が狩りまくった”マズイ”モンスター、ヒキ蝙蝠コウモリLV4の逆で、”G竈”は”オイシイ”モンスターであるのだ。まぁもっとも、気持ち悪さ、不快度は比ではないが、ふふふ・・・アレはバッタ、ただのバッタ。

 ・・・そんな事を考えたり周囲の虫地獄を眺めたり(索敵)しながら、ゆっくりと歩いていると、



「分かれ道だ」

 と、先頭を歩くケイが言った。

 前方をよく見ると、突き当たりでT字路(丁字路?)になっている様だ。西、左(←)と、東、右(→)に通路が分かれている。


「まぁともかく、右だ、右へ進めぇ~」

 ”リーダー”のヒイラギは適当だ。まぁ実際この「右手を付いて進む」方式の良い点には、”毎回悩んだりする必要が無い”というところもある。判断、決断も早く、意見が割れる事も無い = 議論などの無駄な時間がかからない、わけだ。


「そうだな」

「そうですね」

 ケイは右(東→)の通路へと進みはじめる。俺はチラッと左(西←)の通路を見てみた、う~ん緩やかに大きくカーブしていて先の様子はわからない。あちらもウジャウジャ、ワサワサとした虫トンネルなのはわかる。



「おいっ」

「「?」」

 先に進んだケイが声をあげた。俺とヒイラギが「何だろう?」と思って、角を曲がってケイがアゴでしゃくった方向を見てみると・・・そこは行き止まりで、中部屋?くらいの広さ。そしてたくさんのバッタ、”G竈”が・・・・あががが。


「おおぉぉぉぉっ!!!、よっしゃあぁぁ!」

 ヒイラギは声をあげて大喜びだ。喜びすぎだろう、〇〇コオロギ マニア?


「おいおい、2・・・3個もあるじゃ無ぇかっ!」

「は?」

 ヒイラギが1,2,3と指差しながら数えている方を”じ~っ”と見てみると、部屋の隅や虫のかげから少しずつ姿をあらわす3つの宝箱の姿があった。


「おぉ~!」

 俺も喜びの声が出る。これで3部屋で”宝箱が計7つ”である。これはもう完全に、


>逆に不人気の狩場、人を選ぶ高難度の狩場、不便な辺境のフィールド等ではかなりPOP率が高くなる。さらに一度出現した宝箱は”プレイヤーが入手しない限り消失したりしない”ので、そういった”人があまり立ち寄らないフィールド”には宝箱が溢れている事もあるのだ。宝くじとかのキャリーオーバーみたいなもので、最初に見つけた者の総取りである。


 ・・・で間違い無い。まさにヒイラギの言っていた「だからこそ”夢”があるんだろうに(笑)」だ。”嫌”なダンジョンに挑戦チャレンジした俺達の総取りなのだ。


 「………」この辺がTJOの面白く、癖になるところ、他のゲームの様に、嫌な、キツイ、つまらないダンジョンに、無理矢理行かされて、どうでもよい”イベントアイテム”を入手したら、二度と行く事も無い。

 そういうのとは違うのだ。自分達の意思で行き先、やる事を選択して、挑戦チャレンジし・・・そして対価、報酬を得る。無論 得られない事もあるが、それも自分達の選択の結果なのだ。

 製作者の自己満足に過ぎない くだらない”イベント”を、強制的に嫌々やらされる・・・・・のとは、達成感などが全然違うのである。突然、何の脈絡も無い、妙な”出来の悪いミニゲーム”をやらされる・・・・・事も無い。(※個人の感想です、そういうのが好きな方、申し訳ありません)


 実際”嫌”なら、こうやって各地にある”ダンジョン”などに来なくてもいいのだ。黙々と適正LVより弱めのフィールドで、危険度の少ない”非アクティブモンスター”を狩り、地道に経験値とGを・・・1日1,000Gほど稼いでいれば宿屋には泊まれるし、やっていけるのだ。


 しかしTJOならではの”こういうの(成功体験)”を味わっていくと・・・徐々に、じわじわと、どっぷりと、”ヤマコウ”色に染められてしまう。その内に危険で難易度リスクの高いダンジョンやモンスターに、進んで挑戦チャレンジ、開拓しては、成功や失敗を味わい、「悔しいっ、でも感じちゃうビクビク」する様になってしまうのである。おのれヤマコウっ、いたいけな俺達プレイヤーを、まんまと開発、洗脳しおって~。



「とにかくまず”G竈”どもを片付けるぞ」

 例によってケイは俺達2人と違って冷静だ。もう少し喜んでもいいと思うのだが。


「おぅまぁそうだな、先に片付けるかぁ」

「了解です」

 ともあれ”今回の探索”の大成功の予感に、すっかり気を良くした俺達は、まずは周囲で”ぼ~”っとしている”オイシイ”モンスター、”G竈”どもを片付ける事にしたのだった。視界の右下の方へ意識を向けると<04/05(金)PM 01:55>と表示されていた。

LV:12(非公開)

職業:みならい僧侶(偽装公開)(僧侶)

サポートペット:ミケネコ/三毛猫型(雌)

所持金:4,961G

武器:なし

防具:布の服

所持品:12/50 初心者用道具セット(小)、干し肉×21、バリ好きー(お得用)90%、樽(中)90%、コップ(木)、サクランボ×1、鋼のナイフ、鉄の斧、青銅のブーツ、賞金首の首輪[†カムイ†]懸賞金:94,000G、鬼王丸×2、弓(不確定名)



「ところで、”G竈”も時折、ピョンピョンと跳びはねる事がある」

「なにみて はねる~?」

「何かを夢見て?、まぁともかく当然”飛行状態”扱いになるので、”クリティカルヒット”するのだが、ケイが”ダメージを食らう必要がある”ので狙っていないんだ」

「なんぎ~」

「そうだな、ともかく普通だったら、そういう”チャンス”や”都合の良いタイミング”を狙ったりする、という話だ」

「いまは せーせーどーどー?」

「まぁ結果的には そういう事だな」

「ふ~ん」

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