表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/98

N003 はじめての戦闘 <03/28(日)AM 09:52>



今回も ネイコさん視点 でのお話となります。



※主人公(達)がスルーしてきた「最初の一度きりの説明」とは、

一体どういうモノなのか?というお話になります。




 チュートリさんに付いて、南の門のすぐ近くにやって来た。

「ほいほ~い、それじゃ~また視線の下の方に意識を集中してみてね?」

 「下~」・・・??、ん?、灰色の盾にバツじるし のままだ。


「よ~し、それじゃ~”それ”を見ながら・・・・外に出てみよ~」

 そう言ってチュートリさんが門の外に出ていく。私も言われた通り”灰色の盾”を見ながらついていく。


「・・・あ」

「んふふ、変わったのが~わかったかな~?」

 ”灰色の盾にバツじるし”だったのが、”青色の盾”に変わった。


「それが”戦闘状態”に切り替え可能な時の”通常状態”の印だよ~、その”青色の盾”の時は、”戦闘したい~”とか”戦うぞ~”とか念じれば~、”戦闘状態”に切り替えられるわよん」

 とにかくそんな感じに”念じれば”いいと・・・割と適当なのね。


「それから~、”戦闘状態”に切り替えられるって事は~?」

「え?・・・”安全”じゃない?」

「んふふ~、そうよん、”青色の盾”の場所では~油断は禁物だよ~」

 ”青色の盾”の場所では”油断は禁物”・・・。



「さて、それじゃ~ あっちを見てね」

 チュートリさんが指差す方を見ると、かわいい、まん丸なうさぎ?


「あれがバルーンラビット、風船兎だよ~、じ~っと見てみて」

 じ~


《バルーンラビット:LV000:オンソン周辺:?G:通常:???:レア:???:激レア:??? 》


「LV0?」

「”説明用の街”だからね~、実際にはLV1だよ~、それで”???”の部分は~、倒して手に入れると自動で記録されていくから~、後から確認する時に便利よん」

 自動で記録してくれるのね。



「さて、大事なお話しよん、モンスターには『非アクティブモンスター』と『アクティブモンスター』が居て~、”非アクティブモンスター”は、こっちから攻撃しない限り襲ってこないんだよ~、この子達みたいにね~」

「”非アクティブモンスター”は襲って来ない・・・」


「そうだよ~、すると”アクティブモンスター”は~?」

「”アクティブモンスター”は・・・襲って来る?」


「んふふ、よく出来ました~、”アクティブモンスター”は見つかったり、大きな音を出したり、とにかく何かに反応すると、す~ぐ”戦闘状態”に切り替えて襲ってくるのよん」

「モンスターも切り替えるの?」


「そ、つまり、この子達は?」

「”非アクティブモンスター”で”通常状態”?」


「んふふ、正~解~、”積極的に切り替え無い”から”非アクティブ”モンスターね~」

 なるほど・・・



「さ~て、それじゃクエスト開始よん、バルーンラビット×5の討伐、がんばってねん、回復アイテムは”好きなだけ使っていい”からね~」

「えっと・・・”戦うぞ~”」


 ”青色の盾”だったのが”2本の剣をクロス”させた様な感じに変わった。バルーンラビット?には特に変化は無い・・・好きに攻撃しちゃっていいのかな?


「えいっ!」

 右手に持った”ナイフ(オンソン専用)”で、隙だらけのバルーンラビットに向け、右上段から斬りつけた。すぐに反撃に備える。


「キュウウ~~」

 いきなり斬りかかられ、バルーンラビットはピョンピョン跳ねて逃げ出した。

 「………」あれ?攻撃したら襲ってくるんじゃなかった?


「そうそう~”時々”モンスターは”逃げだす”事があるわよん」

 時々って、いきなり逃げ出したんだけど・・・とりあえず追いかけよう。


 少し逃げた後でバルーンラビットは止まって、また草を食べはじめた。私が追いかけて来てるのに、のん気なのね。とにかくまた隙だらけなので、大振りな攻撃で大丈夫かな?、右上段からナイフを振り下ろす。


「やあっ!」

「キューッ!」

 斬りかかられたバルーンラビットが怒りの声?をあげた。その瞬間、


《警報:急襲[レイドアラート]:半径15m範囲内で”戦闘状態”の存在を察知しました!》


 目の前の空間に文字が浮かび上がり、頭の中に誰かの声が聞こえてくる。それと同時に目の前のバルーンラビットが、チカチカ点滅して強調?された。

「???なに?これ」


「ん~?、あ~”みならい斥候”だったわね~、そういう”スキル”があるんだよ~、とりあえず気にしないで倒しちゃってね~」

 よくわからないけど、とりあえず倒せばいいのね。


 バルーンラビットが飛びかかってきたのを、左にかわしながら背後に回りこみ、隙だらけの背中?(まん丸でよくわからないけど)に、踏み込みながらナイフを突き刺した。


「キュウン・・・」

 一声鳴いてバルーンラビットが倒れこんだ。後には金貨?みたいな物が残されている。



「んふふ~お見事~、それじゃ説明・・・の前に~、忘れずに”通常状態”に戻そっか、”戦わない~”、”通常に戻れ~”とか、そんな感じに念じてね~、武器も腰にでも提げるか、差しとけばいいわよん」

 これも適当でいいのね、「通常に戻れ~」・・・”2本の剣をクロス”させた様なマークから、また”青い盾”のマークに戻った。


「さて、それじゃ説明するわね~、まず”攻撃を受けた”からモンスターも、反撃しようとして”戦闘状態”に切り替えたのね~、それで”戦闘状態”に切り替えたから、攻撃をはじめた。そして倒されちゃったから”ドロップ”を残して消えちゃった、ってわけよん」


「ドロップ?」

「ん~、そのまま”落とし物”とか~、”報酬”とか~、”隠し持っていた財宝”とか~そんな感じだよ~、ココは”説明用”だから、その” 1G ”しか落とさないんだけどね~、実際は”色々な物”を落とすから~自分で確かめてみてね~」

「1G ?」

「このゲームでの、お金の単位だよ~、1Gが最低ね、そうね~まぁ1円って考えていいわよん」

「1円でいいんだ・・・」


「さ、それじゃ落ちてるソレを、じ~っと見つめて~」

 じ~


《名:1G 所有者:なし》


「ね、ウカウカしてると盗られちゃうから、さっさと拾うといいわよん」

 なるほど・・・とりあえず金貨?みたいなのを拾った、軽いのね、本当に1円玉みたい。


「そしたらその腰の”袋”にしまって~”ステータス~”、はい」

 ”袋?”にしまって、「ステータス~」


LV:1

職業:みならい斥候

所持金:1G

武器:ナイフ(オンソン専用)

防具:布の服

所持品:2/50 薬草(オンソン専用)×99、ポーション(オンソン専用)×99


「ね~、そうやって”お金”を貯めてね~、そんな小さな袋に見えて~、いっくらでも入るんだよ~、出す時は取り出してもいいし、面倒なら「〇G出したい~」って、念じてもいいわよん」

 ・・・これも無限財布?なの?


「あとソレもギルドカードと同じで~、”他人の袋”に触ったり盗もうとすると~?」

「ビリビリ~って、なるのね?」

「んふふ~そうよん、気をつけてね~」

 盗んだりするつもりは無いけど、盗まれる心配も無いのかな。



「ほ~い、それじゃ~”スキル”の説明だよ~、魔法使いは~さすがに最初に説明すんだけどね~、他の職は1体倒してから~って”段取り”なのよん」

 段取りって・・・


「それじゃ”スキル一覧”って念じよ~」

 「スキル一覧~」


《スキル一覧》

《警報:罠[トラップアラート][P]》

《警報:急襲[レイドアラート][P]》

《盗賊の直感[シーフセンス][P]》

《探知:罠[トラップディテクション]》

《探知:襲撃[レイドディテクション]》

《分析:罠[トラップアナライズ]》


 あ、さっきのスキル?がある。

「[P]っていうのは?」

「んふふ~いいところに気付いたわね~、[P]は”パッシブスキル”って印で~、”特定の状況”になると~自動で発動してくれちゃうのよ~」

「自動・・・」

「そうね~、それじゃ、さっきのスキルを選ぶ様に考えながら”スキル詳細”~って念じてみて~」

 えっと?、「警報:急襲[レイドアラート]のスキル詳細~」?


《警報:急襲[レイドアラート][P] 半径15m範囲の”戦闘状態”の存在を察知する。》


「わかったかな~?、バルーンラビットが”戦闘状態”に切り替えたのを、自動で”察知”したってわけね~、さっきは目の前だったけど~、物陰からや暗闇からの攻撃(急襲)を察知して、いち早く警報アラートを鳴らしてくれるスキルなのよん」


「へ~、凄い便利そう」

「そうね~でも色々な職に~色々な”スキル”や”補正”とかがあるのね?、だから~どの職にも長所短所はあるんだよ~?」

 そっか、1000職?だもんね。


「それで、その”色々なスキル”だけど~、”戦闘状態でしか使えないスキル”、”通常状態でしか使えないスキル”、”どちらでも使えるスキル”、”特殊な条件でしか使えないスキル”っと色々あるのね~、だからスキルが増えた時は~”スキル詳細”で調べておいた方がいいわよん」

 なるほど。


「それとスキルを使う場合は~、①使いたいスキルをイメージしながら~、「前部分」か「[]の中」を口に出して唱える方法と~、②さっきの”スキル一覧”から使いたいスキルを”使う~”って念じる方法、があるわよん」


「「前部分」か「[]の中」?」

「例えば~、「分析:罠」でもいいし~、「トラップアナライズ」でもいいのよ、まぁ”両方でもいい”けどね」

 両方でもいいのね。


「ただ~間違って発動しない様に、そのスキルを”しっかりイメージ”していないと~発動しないんだよ~、間違っててもダ~メ。覚えるのが面倒なら~、②番目の”スキル一覧から使う”のが確実ね~、でもこれだと~とっさに使用出来ないかもね~」

 スキルが増えたら?どちらで使うか、とか分けた方が良さそうね。



「・・・とまぁ、こんなところよん、後はまた自分で調べたり試したりして~、少しずつ覚えていってね~。それじゃ~、ちゃっちゃかクエスト終わらせちゃお~」

 軽いなぁ・・・


「そうそう、HPやMPって”通常状態”だと、少しずつ回復するんだけど~、これは練習だから~遠慮なくアイテムで回復してみてねん」

「はい」


 ともかく それから”せまい広場”にいた、残りのバルーンラビット4体も、時々ポーションを使ったりしながら全て倒した。

 リキャストタイム?の”1分”って、戦闘中だと結構”長く感じる”のね。もしもの為にも、出来たらポーション+1とか+2も買っておいた方が良さそう。


《クエスト(仮):バルーンラビット×5の討伐 の達成条件をクリアしました!、冒険者ギルドで報告して下さい》


「おっつかれさま~、本当はこれで”冒険者ギルド”へ報告して~報酬を貰うんだけどね~、悲しいけどこれ”報酬:なし”なのよね」

「そうなんですか・・・」

 でも報酬があっても『全部無かった事になる』のよね?悲しいのかな?


「だから~クリスタルに戻るわよ~、はい、ご~」

「え、はい」

 こんな感じで”はじめての戦闘”と、”クエスト(仮)”を終えた私は、すたすたと歩いていくチュートリさんの後を追いかけて、また街へと戻っていった。


LV:1

職業:みならい斥候

所持金:5G

武器:ナイフ(オンソン専用)

防具:布の服

所持品:2/50 薬草(オンソン専用)×96、ポーション(オンソン専用)×97

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ