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優しい魔王の疲れる日々  作者: n
優しい魔王の疲れる日々6
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第53話:魔王とムエタイとボクシングそして三河歩の奮起

城屋さんは脱落

そしてライアさんは進軍中そして風間さんVS明乃さん

歩さんVS結さんそしてもっとものダークホース対決

ミン・ランチェさんVS荒神麗花さんです






ーーーースタジアム1階ーーーー





「ぐあっ!」


「うぐっ!」


ミンさんも荒神さんもお互いの全力の拳が頬に直撃し

二人とも自分の背後にある壁に打ち付けられてしまいました

エロフェッショナルはそれを見るしかありません

これが修羅場というかお墓的な意味と認識してしまい

どんな激闘を目の当たりにしても

このエロフェッショナルはミンさんのパンチラにも荒神さんの美脚にも目が行ってます

写真を撮っていますいつも通りに寂しい男達の為に写真を撮ってあげています

でも鼻の血はいつもよりも出ています


「いいの?

君の相方君は暢気に写真撮ってるけどっ!」


吹っ飛んだ二人ともしかしそれを生かし後ろの壁を

脚で思いっきり蹴り相手に空中戦をさせようと一斉に壁を蹴りました

ミンさんが荒神さんの近くにくると回し蹴りをしながら荒神さんに話しかけた

荒神さんはその回し蹴りを腕で受け止め空中で思いっきりミンさんを地面に叩きつけようと

右手で脚を掴んだしかしその右手をミンさんは空中で急いで振り解く

荒神さんと同じぐらいに綺麗でしなやかな脚は

格闘技に使うにはあまりにも勿体ない御見脚

ミンさんはオランダ出身の女の子で現在17歳

ミンさんの家系はモデルだらけらしくその中で唯一のスポーツでムエタイをやっているとか

今回、体育体会に抜擢された理由はというと結さんにちょうど良い相手が沢山居ると言われてのこと

日々の屋外での運動量に伴い日に焼けてか肌は綺麗な茶褐色に染まっています


「別にいいんだよっ!

あいつはあのままでっ!」


もう何がなんだか分からなくなっています

エロフェッショナルのシャッターを押す手が止まります

荒神さんはいつものボクシングスタイルでミンさんを圧倒しますが

今回は異種格闘技戦、どう攻めていいか守っていいかが区別しにくい状況です

ミンさんはその長い御見脚と長い腕のコンビネーションで荒神さんの攻撃を回避しながら

攻めに転じようと休む暇を与えません、でもそれは双方共に同じ

拳と拳がぶつかり合い脚と脚で蹴り合って周囲に体と体のぶつかり合う音が響く

守りながら攻め、攻めながら守っての繰り返し

エロフェッショナルはその激しい戦いの間に割って入ろうとしますが入る事が出来そうにありません

それに荒神さんは喧嘩の助っ人とか手助けを最も情けないと思って逆に怒る人です

そんな荒神さんの性格を知っているエロフェッショナルは戦いに参加させてもらう事も出来ません

ずっと壁にくっつき体操座りで二人の戦いが終わるのを待っています


「・・・長い・・・」


エロフェッショナルは自分の鮮血で濡れてしまった一眼レフカメラを拭き拭きしています


「んな面白くも無いスポーツして何が楽しい」


荒神さんが半分息を切らしながらミンさんの顔を見てそう言った


「どんなスポーツも人それぞれ

楽しいと思えば楽しいしつまらないならつまらない

他人に指摘はされたくないそれにボクシングもムエタイとそんなに変わらない

脚が使えるか使えないかだけあとは単なるスポーツ、殴り合いの野蛮なスポーツ

でもムエタイは違う、脚も混ざってさらに難易度は増して戦術も増えてくる

それに蹴りかたによっては美が生まれる野蛮なスポーツとは違う

脚をあまり使いこなせていない貴方みたいなボクシングガールに負ける訳は

これっぽっちも無いそれにこれは将軍の為と強くなりたいと願った私の為

その為にこんな所で負けられない私は油断なんてしないよ

さっきお茶を飲んでたのは精神を統一する為そしてあの発言も貴方を挑発する為

スポーツや戦いにおいて先に感情を揺さぶられた方が負ける

私の国ではそう言われている貴方達みたいなジャパニーズと違って

私は昔から格闘技を将軍に教えて貰ってた将軍のマザーに」


結さんのお母さんと聞いて荒神さんは拳が止まる

結さんのお母さん、鋳鶴君のお母さんの雅さん

自分の目標にして自分が最も挑みたい人、

荒神さんが拳を止めたのを見るとミンさんは荒神さんの頭上に向かって

自分の右脚を落とし踵落としを決める

ミンさんの踵落としをもろに後頭部に受けた荒神さんは地面に激しく打ち付けられ

嗚咽を漏らした荒神さんは嗚咽を2、3度した後立ち上がった

口元からは口が切れたのか血が出ていて荒神さんは口に血を含んで地面に吐き捨てた

そして口を拭うと荒神さんの顔には笑顔が現れた

屈託の無いは言い過ぎだが少々楽しそうな表情をしている

しかしダメージは大きいのか口からの血がまだ止まっていない


「面白れぇな・・・

ムエタイ、確かにボクシングとは似て似つかない

面白いな脚使うのはボクシングでは反則だが

世の中にはキックボクシングっていうのがあって

いつもの両腕だけじゃなく両足も取り入れてやるボクシングなんだ

そういや言い忘れてたが俺はボクシングでだけは誰にも負けた事は無い

だから今回も負ける訳にはいかねぇだって喧嘩だし俺はボクシングしてる

異種格闘技なら尚更だ

この期に及んで脚が震えてるよ、だって負けるのは嫌だからな

でもそれを恐れていたら前には進めない

正直今此処で感じた

こんなに楽しい喧嘩は初めてだっ!」


荒神さんがミンさんの脚に足払いをしミンさんはそれをジャンプし回避する

その行動を見逃さず空中に舞っているミンさんの腰に右ストレートを打ち込む

荒神さんの荒々しく繰り出された右ストレートを腰に受け

ミンさんは回転しながら壁に打ち付けられる


「カハッ・・・・・・・!」


壁に激しく打ち付けられミンさんは嗚咽をする

地に落ち大量の唾を吐く荒神さんは非人道的な速度でミンさんに瞬時に近づくと

鳩尾に蹴りを入れようと脚天井に向かって精一杯に上げてを振りかぶる

しかしそれを察したミンさんは両手で固く鳩尾の前でガードを堅め荒神さんの蹴りを防ぐ

そのガードを見て荒神さんは左足を振り上げ蹴りを入れようとする

ミンさんは体を捻り掴んだ

右脚を軸に回転し荒神さんを転倒させる

それを逆手に取り荒神さんは立ち上がり右腕をミンさんの顔目がけて振り抜く

ミンさんが右肘で右腕を弾いて左腕を荒神さんに向けて放つ

その左腕を荒神さんが左手で掴むとその場に硬直が訪れる

お互い一瞬も一秒も動けない状態、唯一動いているのはカメラマンの

エロフェッショナルだけだった


「動かねぇのか?」


「そっちこそ

動いたらどうかと思うよ?」


二人は尚も動かない眉一つ何も動いていない

左手で右手を掴んだまま二人は硬直したまま動かない

その時だった取っ組み合ってる二人の頭上から天井を裂いて落雷が落ちた

それを必死に身を挺して二人の間に入り落雷を受けるエロフェッショナル

そして3人の頭上には激昂に満ちた明乃さんと倒れてピクリとも動かない

我等が会長風間一平


「会長!」


「隙ぁりっ!」


風間さんと土村君に気を取られそれを見たミンさんが荒神さんのお腹に蹴りを入れ

蹴りの衝撃でもたつく荒神さんの裏鳩尾にひじ鉄を打ち込む

荒神さんは再び地に顔を打ち付けられ動かない

エロフェッショナルは何か吹っ切れたかの様に明乃さんを見つめた

鋭い視線で眼差しで


「・・・二人の邪魔は止めてもらいたい・・・

魔王科高等部三年・・・来栖明乃・・・

上から98 70 78 化け物じみた体・・・

それを被写体にするのが・・・全国の哀れな男達の望み・・・

そして今・・・貴方は美少女のふんずほぐれつではないが・・・

まぁ・・・特殊な性癖の男達の好みそうな撮影を邪魔してくれた・・・

以下、エロフェッショナルの大義名分を押し頂いて・・・

貴方のお相手仕る・・・」


エロフェッショナルはカメラをしまい腰に差していた小刀を抜いた

明乃さんは不適に笑うとエロフェッショナルに向かって杖を構えた

荒神さんはそんなエロフェッショナルの心意気を感じて再び立ち上がった

額からは血を流し不機嫌そうに目を顰めている

エロフェッショナルはそれを見て微笑むと明乃さんのいる上の階めざし移動を開始した


「これで・・・邪魔者は居なくなった・・・

これで心おきなく全力が出せる・・・」


荒神さんは一度地を踏むと大きな声で叫んだ

その叫びはカメラ越しに観客席、テレビの前にまで繋がり視聴者に耳を塞がせた

それほどの叫びを放ちながら荒神さんの目の前に立っているミンさんだけは耳を塞がなかった

ただ荒神さんの叫びを腕を胸の前で組んで仁王立ちしたまま直立不動で動かなかった

荒神さんが立ち上がるのを待っていたかの様に彼女は荒神さんが立ったのを確認した

ミンさんは荒神さんが立ち上がると40m先まで離れた


「これでいい・・・

俺にはあいつの補助も付けられない上に

お前に殴られ蹴られボロボロだ

後がないから今から最後の一撃てきななんかをお前に

全力でぶつけるそれで俺がお前を倒せないまたはお前がこの技を回避出来れば

お前の勝ちそれだけだ」


荒神さんはグローブを付けて握り拳を作りミンさんに牽制をかける

ミンさんは頷きミンさんも不思議な構えをした

右腕を天井に向けてあげて左手を自分の前に突き出した


「荒神麗花

貴方は強いでも私も負けない

これが最後の私の一撃、貴方と同じ

私も限界がきてる貴方のパンチもキックもとっても強かった

だからこれ以上受けたくないしくらいたくもない

だから次で終わらせる私の最高の技で」


まだカタコトな日本語でミンさんはそう言うと荒神さんは笑顔をみせた

そして二人は地面を蹴りどんどんと相手との距離を詰める

荒神さんは右腕にスクリューの回転、ドリルの容量で

ミンさんは自分の左腕を思いっきり打ち出すようにして


「荒神一線拳っ!」


「ワン・ウェルダン・イクス!」


荒神さんとミンさんの拳がぶつかり合い衝撃と拳圧で周りの瓦礫や

埃が吹き飛ぶ二人はお互いの腕が顔にもろに直撃しその場に倒れ込んだ

しかし二人は相手に顔を殴られたのにもかかわらず

満面の笑みで倒れていた


荒神麗花


ミン・ランチェ


脱落




ーーーー魔王科拷問部屋?ーーーー





「僕を解放してくれ!

そこの人っ!僕を解放してください!

お願いします!そこの人!」


鋳鶴君の声が虚しく拷問部屋で響き渡る

鋳鶴君は十字架の様な装飾が施された張りぼてに鎖で繋がれている

その張りぼての十字架に鋳鶴君はイエスの様に貼り付けられる様にして放置されていた

魔王科の生徒らしき人物が二人鋳鶴君の斜め前の両サイドにずっと鋳鶴君が目覚めてからずっと

直立不動のまま動かない。鋳鶴君が目覚めてから30分、声をかけつづけるも一言も返事もしないうえに

まったくその場を動こうともしない


「人の話を聞いて下さいよ・・・」


鋳鶴君が弱々しく声を出しても二人の見張り役の魔王科生徒は鋳鶴君のいる方向を向こうともしない


「これも結姉の教育的なあれか・・・」


鋳鶴君は呆れながら体育体会の様子が中継された画面を見つめる

荒神さんと魔王科の人らしき生徒が優しい笑顔のまま倒れている

走っている赤神君と鈴村さん、

それと反対方向に歩いている雛罌粟さん

傷だらけになって倒れている風間さんと

明乃さんと戦いをしている忍の様な黒装束の服を着ているエロフェッショナル

高橋さんに治療を施されている城屋さん

そんな普通科のメンバーの様子を見ていると

鋳鶴君は三河さんが居ない事に気づく

ふと右上の画面にポニーテールの侍の姿を見ると

そこには結さんの前にボロボロな姿で立ち向かう三河さんの姿があった





ーーーースタジアム3階ーーーー





「はぁ・・・はぁ・・・」


頭から口から血を流し

満身創痍の歩さん、結さんが剣を支えにして辛うじて立っているのを見下ろしています

歩さんは七本剣も新しく作った技全てを結さんにぶつけました

しかし剣を砕かれ斬られの連続、もう歩さんには一本の刀と気力しか残っていませんでした

体力はすでに底を尽き視界も朦朧としていてもう結さんを見ることもままなりません

折れた6本の刀はスタジアムの地面に無惨に突き刺さりどの刀身も二つに分かれています

結さんは刀を持ったまま歩さんの真上で仁王立ち

地に足を着けず魔力だけで浮いています

結さんの刀にはありありと血が滴っていて結さんが浮いてる下の地面には

したたり落ちた血がこびり付いています


「その程度か?

全国覇者の名が聞いて呆れる

私には一片たりとも敵いうるものは無かったな

残念だ三河歩の望月鋳鶴に対する思いも剣もこの程度か

お前のせいで私の弟は没落し堕落した

頭も悪くなり姉の言うことは聞かない

悪弟になってしまった

私は哀しい、お前等の思いはこの程度なのかと思うと

全くもって嘆かわしい!反吐が出る!」


結さんは歩さんに一括そして刀を振りかざした

歩さんは言い返す事も出来ぬまま血がこびり付き目の前も見えないまま

涙を流した


「泣けば許されるとでも・・・?

その涙で鋳鶴をどれだけ困らせてきた

貴様が私の愛弟を変えてしまった

全て!三河歩、ここでお前を殺せば鋳鶴は必ず壊れるだろうな

だったら壊してやろうじゃないか私が新しい鋳鶴を作る

それでいいそれでいいんだ私の鋳鶴を作るそれでいい

それでいいんだ・・・」


結さんの鋳鶴君への執着ぶりに視聴者の皆さんと観客席が凍り付く

結さんは周囲が凍り付いたのを見て高らかに笑った

まるで勝利でも確定したかの様に刀を地に放り両手を振り上げ笑った


「姉ちゃん!そんなのダメだよ!」


観客席の中から1人の少女の声が響く

右翼席二階そこに少女は居た

その周りには鋳鶴君のご家族

母親の雅さんと父親の霧谷さん真宵さんと梓さんは欠席ですが

いつも家にいる姉妹達がそこにいた

1人だけ我慢出来なくなったのかゆりさんんだけ観客席から乗り出して

結さんに向かって叫んだ


「なんだゆり来ていたのか

みんなも良く来てくれたもうすぐみんなの欲しがる鋳鶴が生まれるぞ?

杏奈姉や梓姉が望んだ頭のいい弟、ゆりと神奈の望む性格も良いお兄ちゃん

恐子姉と真宵姉が望んだ誠実味溢れる弟、

穂詰姉が望んだ我が侭を聞いてくれる弟

そして私が望んだ私だけを愛してくれる弟それが現実になる

嬉しい事じゃないか私たちの望んだ物が手にはいるのだから!」


恐子さんが拳を力強く握るその拳を杏奈さんが必死に抑える

しかし我慢の効かなくなったゆりさんはさらに観覧席から踏み出した


「そんな兄ちゃん望んでない!

私はあのままの兄ちゃんが好き!

それに・・・姉ちゃんが望んだ兄ちゃんは・・・

私たちは望んでない・・・

あのままでいい・・・結姉ちゃんは間違ってる!

そんな兄ちゃん私は嫌だっ!

頭が良くなくても性格が歪んでても女ったらしで融通きかなくても!

私は今の兄ちゃんがいい・・・今のままの兄ちゃんが・・・いいよ・・・」


ゆりさんはそのままその場に泣き崩れてしまった

それを見て結さんは刀を振り上げるその振り上げた刀は

斬空を生み出し泣いているゆりさんに向かって走る

それに気づき恐子さんはその斬空をたたき割ろうと席を立ち上がるが

時すでに遅し、ゆりさんには結さんの斬空が・・・

直撃していなかったゆりさんは頭を抱えて地面に伏せている

しかしそのゆりさんの上に黒いスーツを着て刀を持った男

斬藤斬彦がそこにいた


「流石魔王科の会長さんだ

俺の刀を刃こぼれさせるたぁ恐ろしい」


斬彦さんは刀を抜いて結さんの斬空からゆりさんを守っていた

しかし観客や視聴者の皆さんはそんな事よりも彼の風貌に目がいった

切り傷のある顔、真っ黒な漆黒のスーツそして刀

唯一、ゆりさんだけが斬彦さんに近付いた


「斬彦・・・」


「はいよこれあんたの生徒手帳

落としてたから届けにきた

そしてこの前約束した通りゆり嬢との約束を果たしに来た

俺は残念ながら体育体会には参加はしねぇ

それとあんたに質問だゆり嬢のお姉さん?

あんたの目的は本当にそんなものか?

ゆり嬢を泣かせてでも手に掛けてもそんなに弟が欲しいか?」


「あぁ欲しい

咽から手が数本出てきそうなぐらい」


「それじゃあ仕方ない

諦めなゆり嬢、あんたの姉さんは自分の思想を変える気は無いらしい

俺の任務はあんたの部下的な人間になる事だそれ以外はほとんどするつもりは無い

仁義は通したいが無理なものもある」


「斬彦・・・」


強気なゆりさんが珍しく猫鳴き声を出す

それにたまらず格好良く決めていたはずの顔がゆるむ


「仕方ねぇなぁ・・・

でも体育体会は邪魔出来ないし

俺たちは此処で座ってる事しか出来ない

三河さんとかいうのに頑張ってもらうしかないか」


ゆりさんが泣く泣く席に戻る

結さんはそんなゆりさんを見ても表情も思考も三河さんへの攻撃

斬首をやめようとはしなかった

しかし三河さんは再び立ち上がった

よろよろの脚でもう血でほとんど見えていない両目をめいっぱいに開いて

結さんの前に立った

最後の一本の刀を掲げて


「結さん・・・

貴方の思想を間違っているとか私に言う権利は無いだろう・・・

それに間違いなく鋳鶴を没落させたのは私たち・・・普通科の環境かもしれない・・・

でも!姉といえど!貴方に鋳鶴をどうこうする権利は無いっ!

私は・・・戦う!貴方と・・どれだけ倒されようとどれだけ斬られようと血を流そうと!

私は私に手を差し伸べ救ってくれた男の為に戦う!」


三河さんは最後の刀を両手に取った

そして血にまみれた目を拭い破れた服の裾をしばって刀を構えた

それを冷え切った目で結さんは見つめた

見る人の身の毛を震わせる圧倒的に冷たい視線で

そして結さんも血にまみれた刀を手にとった


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