第36話:魔王と普通科帰還
始まってしまった
魔法科会長VS普通科会長
勝つのはいかに・・・そして鋳鶴君とエロフェッショナルは無事なのか!
「さて始めましょうか」
そう言うと白いレースのワンピースを着た女性は
持っていた魔道書を開いた
それをみながら普通科の会長と言われる者は笑っていた
「いいの?
ここら一帯が吹き飛ぶかもしれないし?
それに君の服も吹き飛ぶかもよ?
僕は全然構わないけど?それに異能使い放題だし?」
「その問いかけは愚問ね
私は別に此処が無くなっても構わないわ
体育大会に優勝すれば校舎を直してもらえるわけだし
それに此処で貴方を潰せば魔法科の勝利に近付くわ」
妖しい笑みを浮かべ声を出して笑い始める
さきほどまでお嬢様面していた顔が完璧に変わっています
「そうかな?
その逆を考えてみようよ?
もし此処が魔法科の建物が無くならなかったら?
もし体育大会に優勝できなかったら?
もし・・・僕を此処でこの場でこの魔法科、現在6階付近で倒せなかったら?
そういう事も考えてみたら?
君は会長でしょ?それぐらい考えられなければ駄目でしょ?」
「そう言う考えが浮かばないのよ
私には今、圧倒的に有利貴方に負ける気がしない
此処は魔法科よ?私の味方しか居ない
それに喧嘩を販売してきたのはあなた達よ?
それを買う私も今はどうかと思うけど」
「そうだったね?
でもさ?逆境だからこそ面白い事もあるよ?
僕は最初から攻略出来そうなゲームは買わないよ?
なぜかって?つまらないからさ?僕は難しいゲームの方が好きさ?
だってギャルゲーなんて最高じゃない?君みたいな子もいるよ?
なんせ僕が作ったからね?R18指定のもあるけど?」
風間一平は楽しそうに語る
それを見て虹野瀬縒佳は魔法を射掛ける
「そう、それは面白そうね
だったらそのソフトを改造してグロゲーでも作ってあげようと思うのだけれど
勿論、主人公の貴方が八つ裂きにされて殺されるゲームよ?
貴方の承諾なんて要らないわ
私が自力で作ってみたいのだから」
「ヤンデレは嫌いじゃないよ?
相手が可愛ければ僕は殺されても構わないよ?
でもそれは普通じゃないよね?」
「いいえ?
普通よ?貴方の事が嫌いな人達が得するじゃない
私でさえも得するのだから」
「僕が得しないよね!?
それにしてもよこもそんなに魔法を使えるよね?
相手は普通科だよ?まぁ生徒会長だけどね?」
この間にも虹野瀬縒佳は魔法を撃ち続けた
氷、火、雷、風、土、闇、光、さまざなま発光をする魔法球が普通科の会長を襲う
普通科の会長はいとも簡単に大量の様々な属性の魔法球をかわしてみせる
「あっ君の魔法にいくつかの弱点を今見つけたんだけど?
教えて欲しい?それか今度メールを送ろうか?」
避けながら風間会長は顔色一つ変えず話し出す
その事を聞き魔法科会長は無言で耳を傾けた
「聞いてるならいいけど?
君のは一撃一撃が大きく強大だね?
でもそれは同時に速度の低速化と反動の上昇、魔力の多大な消費を表すよね?
かなり無理してると思うんだけれどあんまり関係ないかな?
小さい方が当てやすいし速度も速いと思うよ?」
普通科の会長の意見を聞いた魔法科会長は
高らかに声を上げ笑った
「だったら今度は私から言わせて貰うわ
まず一つめは貴方の技は範囲が限られている
二つめは相手を視認しなければ効果は出ない
そしてもっともな欠点、3つめは貴方の体力を奪う
という事ね如何かしら?これでも人間観察は得意なの」
「ばれてた?
そうだよ?
全部図星、僕にもそれぐらいの弱点はある
でもね?僕はその弱点があったとしても充分君に勝利出来るんだよ?
それに今この場では能力を出し惜しみしないよ?
僕は腐っても生徒会長だしね?
その気になれば陽明学園の会長のトップにだってなれると思うんだよね?」
「貴方が最強?
茶番な劇にしか思えないわ
それに最強の生徒会長は私か望月結しかいないのよ
貴方は除外その他も除外、全て要らないのよ
この世の中は優秀な人間を欲しがっているわ
今も昔もあがく人間はいつも同じ
貴方の様な愚か者、世の中のゴミと言われる人たちだわ」
虹野瀬縒佳は冷淡に重みを重ねるように
バカにした口調で風間一平をバカにする
そのあまりにも普通の人間またはそれ以下の人間達をバカにした発言にも
風間一平は笑って答えてみせた
「そうかな?
世の中はパズルで出来ているんだよ?
人間は誰か1人欠けてはいけないんだよね?
換えはないし取り替え出来ないよ?
パズルが一つでも欠けたらパズルは出来ないんだよね?
どんな大きなパズルでも一欠片、それだけでも欠けてしまえば完成しない
だから一つも欠ける事は許されないんだよ?
ただどうしても欠けてしまう時がある
そこを誰かが埋めるまた違うところに穴が開けばそこにまたパズルが埋まる
こうして世の中はサイクルしていくまるでパズルだとは思わない?
強いて言うなら換えの無い全てのピースがオーダーメイドのパズルかな?
あと、僕が許せない事があるんだよね?
僕はいくらバカにされてもかまわないよ?実際嫌だけどね?
まぁ僕は背負ってるよ?普通科の全てとは言い切れないけどね?」
「そう
だから何?
それで私は動かないわよ?
私は貴方の考えてる事と違う意味の軽い女なのよ
そんな事考える事もくだらないわ」
虹野瀬縒佳は魔道書を開き詠唱を再び再開した
再び魔法が撃ち放たれる
「でもさ?
普通だよね?
僕にかわせないものは無いそれが僕の普通だからかな?
この能力は僕にしか使いこなせないと思うよ?
だって僕は普通なんだから
僕が基準なんだから僕の普通なんだから
これは誰にも縛られないよ?
そう神様でも不可能だと思うよ?
神様で無理なら君には到底無理とでもお勧めするよ」
風間一平の目の色が変わり
攻勢に転じる眼鏡を外し相手の胸の内に入り込む
そして相手の魔法科会長の胸を揉みしだき始めた
柔らかい弾力で揉んでいる手を押し返す
それを見て虹野瀬縒佳は
「面白いわね貴方は
能力を使うと見せかけて
相手の胸を揉みしだくなんて
そんな事考えた人がこの世の中に居たのかしら?
貴方だけでしょうね
あと忘れてた?貴方は今居る此処は魔法科校舎は6階
そして先ほどまで魔道書を取りに行った人達が帰ってくる
さぁどうする?これで貴方はチェックメイトかしら?
ポーンとナイトを逃がしてキングが取られるなんてね
さぁこれで終わりさぁ皆さん構えてくださいまし
ここを普通科会長、風間一平の墓標にしましょう」
そう言うと詠唱を終えた魔法科生徒達が風間さんを取り巻く
そんな危機的状況でも彼は笑顔で微笑んでみせる
再び眼鏡を掛け福のボタンを留める
そして本日最高の笑みを見せた
「僕は死なないよ?
沢山の可愛い女の子に看取られて死んでいきたいからね?
それに圧倒的普通者は不滅だよ?
切り札があるしね
僕の能力分かっててこれの陣形なのは愚鈍だよね?
もう僕は普通科の門の前に居るのが普通なんだからね?」
そう言うと彼はその場から姿を消し
普通科の門の前に居た
そこにはいつも放課後を一緒に過ごす8人が居た
影と魔王はケガをしてはいるが両足で立っていられている
珍しく秘書が潤んだ瞳をしてそれを不良、剣士、回復士が慰めている
金髪の不良はやれやれと手を振り
赤神の少年は疲れた顔をしている
「こんなRPGも悪く無いよね?
さぁ!三日後は体育大会!
ついに魔法科との決戦だよ?
城やん?拳の手入れと思いっきり殴ることを忘れずに!」
「おう!
ちゃぁんと借りはかえさねぇといけねぇしな!」
「荒神君も拳の手入れ忘れずにね?
赤神君と鈴村君も修行の成果ってやつを見せてね?」
「わかってんよ」
「わかりました!」
「任せとけ!
今なら足尾銅山でさえ崩せそうだぜ!」
「雛罌粟と土村君も破壊工作頼むよ?
あと土村くんは血に気をつけるんだよ?」
「分かっています
当たり前の事をするのは当たり前ですから」
「・・・承知・・・」
「そして望月君?
君の女装最高だったよ?
写真も4~5枚撮ったし文句ないかな?」
「僕が文句ありますよ!
まぁ・・・公開だけはやめて下さいね!?」
「さぁ!今日は解散だよね?
来週の月曜日に備えて日曜日は早く寝ようね?
それじゃあ解散~?」
風間さんのかけ声を聞くと
9人がそれぞれ散り散りとなった
来週は体育大会2回戦
魔法科vs普通科
次は4.5巻の番外編かな~・・・
分かりません!