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優しい魔王の疲れる日々  作者: n
優しい魔王の疲れる日々4
39/94

第35話:魔王と影

鋳鶴君の危機に我等がエロフェッショナル土村影太が

忍装束で参上!格好いい登場だったんですがエロ発言で台無しに・・・

閃光球的な物を使って逃走中だそうです



「鋳鶴・・・大丈夫か・・・?」


「大丈夫だよ・・・!

ここで死ぬ訳にはいかない・・・!

これを届けるまで・・・倒れていられないからね・・・」


「今は・・・無理は禁物・・・

俺は・・・会長に頼まれて此処に来た・・・

勿論・・・俺の意志もある・・・

みんなの意志が・・・鋳鶴を救った・・・

とでも行っておこう・・・

早く帰る・・・」


土村さんはそう言うと鋳鶴君を背負いながら敵、

魔法科生徒に気づかれないよう元来たルートを辿る

鋳鶴君を傷つけないように

幸い傷は浅い方、しかし油断は出来ない

影はひた走る魔王を普通科に届けるという任務を遂げる為に


「少し・・・人が増えてきたな・・・

3方から・・・きついな・・・どれが一番楽か・・・

選ばないと・・・」


影の前には三つ叉に道が別れている

敵の気配は掴めるが誰が居るかは分かる


「三つ叉の内・・・

二つは会長クラスか・・・?

あと一つは・・・分からないか・・・

盗聴器も盗撮機も・・・破壊されてる・・・か・・・

ちっ・・・!何も残っていない・・・

俺の・・・盗撮・・・じゃない・・・観察用の機材がぁぁぁ・・・!

許すまじ・・・!許すまじ・・・・!

それはおいておいて・・・」


右か、左か、それとも中央か

珍しくエロフェッショナルブレインがエロ以外の事でフル回転しています

どれを選んでも何かトラップがあるのは間違いない

一番気配がない真ん中を選んでもどうせ複数のトラップが待っている

右と左は会長クラスの力量の気配、勿論勝てる気はありません

ただ土村ブレインは危ない方向へ・・・


「魔法科会長・・・

とてつもなく・・・美人・・・

その補佐でさえも・・・美人・・・

これは恵まれない・・・

恋愛が南アフリカの様な奴等の為に・・・

シャッターを押し・・・納めなければならない・・・!

陽明学園美少女写真集を出すために・・・!

俺は行くっ・・・!」


土村影太は欲望の赴くまま

右側の道を行った





ーーーー三つ叉道右方向ーーーー





そこには白いレースのワンピースを再び羽織った

蒼白美女がいた

美女は妖しい笑みを浮かべている

ただ楽しそうにただ嬉しそうに彼女は笑みを浮かべた

しかしその笑みは笑っているという意味の笑みでは無い

ただ来た獲物を狩る前の肉食獣の目


「1人たった1人?

何故この道を面白い普通科の子もいるものね

彼よりも面白いのかしら?

私を楽しませる舞踊を見せてくれるか

それとも私に弄ばれて八つ裂きにされるか

さぁ早く来て私が懸命に相手してあげるから」


そういうと虹野瀬縒佳は魔道書を開き詠唱を始めた





ーーーー三つ叉道右方向手前ーーーー




「もう少しで着く・・・

鋳鶴・・・しっかりしろ・・・!

送り届けてやる・・・」


我等がエロフェッショナルが担いでる鋳鶴君に声をかけた途端

彼の前からバスケットボールほどの火球が信じられない速度で向かってくる

その火球の存在に気づき紙一重でかわすエロフェッショナル、流石です

しかしその火球と同じような物が一つ、二つ、三つとエロフェッショナルを襲います

軌道が読めているのかエロフェッショナルは全て無駄な動き一つせず全てかわしていきます

かわしてるうちに火球から氷球にかわりそれも数発打ち込まれそれもまた紙一重でかわしていく

次に電撃、また火球そして氷球、それの繰り返し当てようとしている気配は無い


「・・・わざとか・・・?

それとも・・・遊んでいる・・・?

相手の魔術で作られているが・・・

分からない・・・が全て自分1人で放っているのか・・・?

間違って道を選んだのかもしれない・・・

やはり・・・いたか・・・」


避けながら走り続けること5分、

敵はそこに居た

魔術書を開き、詠唱を続けている

白いレースのワンピースを着ている目を開けずに詠唱をしているため

こちらを伺うことは出来ないであろう

エロフェッショナルはそのスタイルを見て色々身体から出そうになるが耐えている

エロフェッショナルが彼女の隣を影として通過しようとしたしかし・・・

恐ろしいほどに冷たい視線が彼を貫く


「あら・・・?

もうここまで来てしまったのかしら?

それにしても早いこと、まるで人に無限につきまとう影ね

でも・・・私には通用しなかったみたい

普通科の影、土村影太君?」


影は口を閉ざそうと思ったが閉ざさなかった


「・・・俺の事を・・・知っているのか・・・

まぁいい・・・此処は通して・・・もらえそうに無いな・・・

魔法科高等部生徒会長、虹野瀬縒佳・・・

B92W58H80・・・

これほどの美人がいたとは・・・

通してもらえないのなら・・・

そこを押し通って・・・

俺のカメラに収めるまで・・・・!」


「貴方に出来るかしら?

私は強いのよ?

それに貴方は普通科でしょ?

実力が知れてるわね・・・

まぁガッカリさせないように・・・」


虹野瀬縒佳が話し終える前に

影は彼女のワンピースの袖を奪っていた


「最後は・・・してほしいものね・・・

とでも・・・言いたかったんだろうが・・・

今の俺は・・・本気だ・・・

カメラに収めっ・・・!」


我等がエロフェッショナルがカメラを取り出したその時、

鋭い剣の付いた鞭がカメラを叩き潰した

その鞭を辿っていくとそこには虹野瀬縒佳の右腕が


「影の速さってこのぐらいかしら?

それにしても早いのねでも捉えられなくはないわ

だって私は生徒会長なのだから」


そう言うと虹野瀬さんは鞭を戻した

エロフェッショナルの頬を汗がつたる今までにないほどの敵

破れたワンピースのスカートそこから出ている白い布地

欲望と流血に耐えているエロフェッショナル、もう既に鼻からの流血は止められていない





ーーーーーーーー


「鋳鶴・・・

鋳鶴・・・・?」


声が聞こえる

誰の声かは分かるが名前が出てこない

しかし相手は自分の事を知っている

相手はずっと自分の事を呼んでいるようだ

光が眩しいが目を開けてみる

目を開けるとそこには赤毛の上に帽子を被っている実姉がいた

目は日本人らしい黒ではなく少し朱色が混じった黒をしている

帽子にはWMPUMの字が刻まれている

軍服を着ていてその軍服の左胸には勲章がついている


「良かった

やっと起きたか

そろそろ学校だぞ?

もうお前も中学生だろう早くいけ

しかし・・・嫌というのなら・・・

私がいてあげてもいいぞ・・・?

それとも今、私に欲情してこのベット上で・・・」


「何言ってるの・・・

あれ真宵姉・・・?

将軍になったはずじゃ・・・

あれ?あれ?」


目をゴシゴシしながら目の前に居る姉を見る

いつもの私服とは違う軍服を着て帽子を被って

懐かしい感じが胸を過ぎる



「まぁ!そんな事はいいっ!

私は今日から将軍になる!

あのWMPUMの将軍だぞ?

しかも女性初の将軍だ!私が世界を良き方向へ導く指導者の1人だぞ?

お前は私の妹だ・・・それを誇りに思っていて欲しい

私はもう家を出るしばらくは会えないかもしれないな」


「それにしても久し振りに真宵姉の顔を拝んだよ

2年ぶりだっけ?」


「ん?何をおかしな事を言ってるんだ?

私は毎日家に居るじゃないかそれともまだ居てほしいか?

本当に帰ってこれなくなるかもしれんぞ?」


「それが真宵姉のしたい仕事なら邪魔しないよ

それに将軍かいいな~僕もなれるかな?」


そう言うと姉は微笑んだ


「そうだな

鋳鶴ならなれるだろう

私よりもきっと良い将軍に

まぁ・・・将軍になりたいなら私を倒してからだがな!」


いつもと同じ姉に安心し安堵のため息をつく


「そろそろ時間でしょ?

もうすぐバスの時間じゃ・・・」


そう言うと姉は慌てだした

よっぽど時間が迫っていることに気づかなかったんだろう

姉は急いで2階に駆け上がるとあまりにも巨大な旅行鞄を携え

再び階段を下り彼の前に立った


「私が居なくても恐子姉達が居る

しかし我が家で一番強いのは鋳鶴、お前しかいない

家族は任せたぞ・・・私の愛しい愛弟よ!では行ってくる」


そう言うと姉は玄関を出て行った


ーーーー


再び望月鋳鶴は目を覚ました

目を開けた途端飛び込んできたのは

親友のボロボロになって闘う姿だった

エロフェッショナルの忍装束は既にボロボロになっている

顔にも切り傷やすり傷が残っておりもう立つのもやっとと思うべき姿に成り果てていた


「影太・・・!」


「・・・油断していた・・・

会長クラスとは・・・これほどのものか・・・」


なんとかと言って良いほどエロフェッショナルは疲弊し疲れ切っている

自分の無力さを恨めとばかりに虹野瀬縒佳は魔法を詠唱し、放つ


「弱いのね

少しがっかりしたわ

私に傷一つ作ることも出来ないなんて

もういいわ遊び疲れちゃった

消えることを許可するわ

さぁ消えて頂戴」


「影は・・・死なない・・・

悪運が強い・・・から・・・」


虹野瀬縒佳が詠唱を開始する

文章を淡々と読み上げ魔法陣が錬成されていく

影は力尽きたのか動こうとしない

自分の力を振り絞るがまったくその場を動けない


「何が・・・魔王だ・・・

これの何処が魔王だっ・・・

親友1人も救えない魔王なんかには・・・なりたくない・・・

誰も救えない魔王になんて・・・」


鋳鶴君は床に俯きブツブツと呟き始める

それを見て虹野瀬縒佳は笑う

高揚の笑みを浮かべる

周りには魔法科の生徒が大量に溢れかえっている

普通科の者は影と魔王のみそれ以外は全て魔法科に染まっていた

その抱囲の中虹野瀬縒佳はお告げと呼ばれる事を言う


「貴方に1つだけこの3つの中から選択できる選択権をあげる

魔王化というものを見せてくれる?

そこの影親友と一緒にお陀仏?

それとも見捨てて魔法科に入って私の下僕として働く?

さぁ選択の余地はないわ早く決めて頂戴」


「親友を救ってくれ・・・

僕が貴方の下僕に・・・」


鋳鶴君が問いに対する答えを告げようとした時

参入者が現れた窓ガラスを割って入ってきた男が居た

眼鏡をかけ普通科会長としての義務はしているか分からない

圧倒的普通者たるものが現れた


「よくやったね?二人ともあとは僕に任せて・・・?いきな!」


周りが騒然としるあまりにもこの男は空気が読めていない

静まりかえる周囲をよそに男は口を開く


「いやぁ~?一度言ってみたかったんだよね?

こういうセリフは城やんとか赤神君にしか似合わないと思ってさ?

やっと言うことが出来たよ?

まぁあとは本当に僕に任せていきな?

ここは任せてほしいんだよね?」


そう言うと男は高らかに両手をあげた

周囲は呆然としており何も起こる気配は無い

しかし魔法科会長だけは違った


「早く魔法をぶつけなさい!

あの男に油断しては駄目よ!

早く!ありったけの魔法を使いなさい!」


普通科の3人を抱囲している魔法科生徒が一斉に詠唱を再開する

しかし時すでに遅し


「二人は普通科の門に居るのが普通でしょ?

あと君達の本は全部自分の机にある事が普通でしょ?」


男はそう言った途端

魔法科生徒の魔術書は消え普通科の二人もその場から消えた

そしてその場には

魔道書を失って何も出来ない魔法科生徒と対峙する会長が二人


「出たようね

貴方が直々に

圧倒的普通者にして普通科自称生徒会長、風間一平」


「自称じゃないよ?

ドSでえせ宗教を営む?

魔法科最強の魔女、魔法科生徒会長?

虹野瀬縒佳さん?」


二人は相手をみながらニッコリと微笑んだ

その数える間もない刹那の時間で

魔法科会長対普通科会長の戦いが始まった

歴代最長更新?


次回はバトルです!


もうすぐ30000pv超えるだろうか・・・

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