第30話:魔王と女装潜入
ついに作戦開始・・・
この陽明学園に新たなニューヒロインが!
生まれる予感です・・・
「ふぅ・・・」
陽明学園中央病院の朝は早い・・・
外では鶏が朝がきたのを告げていた
窓から陽明学園を見つめるコーヒーを口に運び3日ぶりの学校に馳せ参じようしようとする
少女のふりをした少年が1人
「似合う・・・?
というより似合って方がまずいんだけど・・・」
少年はいつもの普通科男子の制服ではなく魔法科女子の制服を着ていた
男性にしては長い髪を女性の様な風貌にするためヘアゴムで頭の後ろにくるように結んでいる
男だとばれないようにメイクしている
いつもの近場にいる男友達の容姿との違いに驚く長身の金髪男、
だらしなく胸元を開けた男子用制服の胸の開きがより一層だらしなくなっている
「お前・・・本当に鋳鶴か・・・?
ただの金髪の可愛い女の子にしか見えねぇんだけど・・・」
目の前に居るのは・・・
すいませんっ!もう限界です!
真面目にやろうと思ったんですがねぇ・・・
無理でした~♪
とにかく今の鋳鶴君はウルトラスーパーグレート美少女になっています
「望月鋳鶴です」とでも言わない限りばれないでしょう
「スカートはいていくのはこまるんだけど・・・」
スカートをたくし上げ一度その場で回転し城屋さんに見せます
「お~・・・名前を決めるか!」
「これで行くのは決定なのっ!?」
ツッコミを入れる鋳鶴君を無視して城屋さんは名前を考えだしました
悩みながら珍しく城屋さんが頭を抱えて考え込んでいます
「望月・・・鋳鶴子・・・?」
ダサイ!ダサすぎる!
城屋さん、それはいくらなんでもダサすぎです
あまりのダサさに鋳鶴君も開いた口が塞がりません
「いや・・・それはださすぎるでしょ・・・
ていうかすぐばれるし!出来れば望月もやめよう・・・
下の名前だけにしよう!」
そう言うと城屋さんは考えついたのか頭に!がついたようにひらめいた
「鶴!鶴はどうだ!
それが嫌なら千鶴<ちづる>!」
鋳鶴君はそれを聞くとそれだっ!と言わんばかりにうんうんと頷きました
「誠~?入るぞ~・・・?
お前・・・どういうつもりだ・・・?私を放っておいて違う女と一夜を過ごしたと・・・?
さぁ口を開けろ・・・ミサイルをありったけブチ込んでやるから・・・」
刈愛さんが病室の扉を開けて入って数秒刈愛さんは城屋さんにまたがっていました
その細くしなやかな右腕にはミサイルが手もたれています
「落ち着け!あれは鋳鶴だ!
女子じゃない!それに俺にはお前が居るから浮気は絶対しねぇって!
瀬尾じゃあるまいし!まったくっ!」
そう言うと刈愛さんの顔が真っ赤になり思考が停止してしまいました
乙女心とは自らを硬直させてしまうんですねぇ・・・
「僕ですよ・・・
まぁ・・・メイクもしてませんし・・・ウィッグつけてるんですけどね・・・」
「似合っていると思うぞ?
勘違いしてすまなかったな」
鋳鶴君に頭を下げる刈愛さん、
城屋さんが謝るのは俺だろ!と言っていますが無視しましょう
「それよりもう登校時間だろ?
二人とも怪我が治っているからいけるだろう?
歩いても間に合うだろう私はもう行くからな、じゃ!」
そう言うと刈愛さんは窓からジェットパックを使い鋳鶴君と城屋さんの病室から出て行きました
城屋さんと鋳鶴君は病室から出て行きお世話になった看護師さん達に挨拶し穂詰さんと凜さんに挨拶をしまずは普通科生徒会室へ向かいました
ーーーー普通科生徒会室ーーーー
「二人の退院、今日だったっけ?
明日じゃなかったっけ?」
「いえ、今日の筈です
作戦開始は今日からですし今日から1週間後には体育大会の二回戦です
そろそろ気を引き締めていかないとまずいですね
遅すぎる事もあるでしょうが向こうの情報が今出に何一つありません
魔法科の情報にロックがかけられていて他の科では観覧は不可能になっています」
「そうか~・・・?
困ったねぇ~?
望月君の力を借りるしかないねぇ?」
相変わらず風間さんと雛罌粟さんは気難しい会議みたいな事をしています
でも風間さんは相変わらずの駄眼鏡っぷりです
雛罌粟さんが書類を整理している途中、1人の美少女が生徒会室の扉を開け入ってきました
「やっと治りましたか?
望月君」
「えっ!?
嘘?望月君なのかな?」
「はっ・・・はい・・・
城屋さんに千鶴という名前を貰いました・・・」
「そうですか・・・
では魔法科の生徒会長には千鶴とだけ送らせて貰います
それではそこの転送装置で魔法科の前まで行ってください
お見送りは二人という少なさで申し訳ありませんが
全員には伝えておきますでは健闘を祈ります」
「頑張ってきてね?君に普通科の運命がゆだねられているからね?
それじゃあ行ってらっしゃい?」
「はい・・・!
行ってきます!」
鋳鶴君の目に闘志が燃え女装を嫌がっていた人とは思えない闘志です
生徒会室前の転送装置を使い鋳鶴君は魔法科へと向かいました
魔法科の校舎の前に着くと鋳鶴君はその大きすぎる校舎仰ぎ見ました
「これが魔法科か・・・おっきいな~・・・」
校舎をぽかーんとした顔で仰ぎ見ていると1人の生徒が鋳鶴君・・・いいえ、
千鶴ちゃんに近付いてきました
「あら?貴方が千鶴さんねご機嫌よう♪」
もの凄いオーラを放つ以前見たことのある美人さんを目にしました
美人な女性は魔性のオーラを纏っておりすぐに千鶴ちゃんは虜になってしまいました
「では生徒会長の下へつれていきますのでお手を拝借しますわ♪」
「はっ!えっ!はいっ!」
鋳鶴君は美人な女性に手を取られるとその場から美人と共に瞬時に消えた