第26話:魔王と5人の闘い
いきなり近衛の三人が陥落し、本陣の会長が窮地に・・・!
そんな時に我等が主人公は脇腹を刺され・・・
普通科がいきなりの絶対絶命のピンチ
機械科芳賀三姉妹、初さんがふるったハンマー
本陣に舞う砂埃・・・
そこには・・・
「あ~・・・みんな?聞こえてる?僕は一応大丈夫だから持ち場に戻ってくれて良いよ?
それにこの子の相手は僕がするよ?じゃ本陣は安心して守らなくていいから~」
いつもの軽快な馬鹿・・・いえ・・・
駄眼鏡のアホったらしい声に普通科5人の顔に安堵が表れた
それに反してハンマーを振り下ろした少女は呆気にとられている
「嘘でしょ・・・?後頭部に当てた・・・!
私後頭部に当てた!なのになんで倒れて退場も無い上に出血すら・・・!
傷すらも無いの!?どういう事よ!」
驚く見えない少女、無理もありません・・・
身の丈の3倍もあるハンマーを後頭部に振り下ろし頭にジャストミートさせた。
それなのに何の平然も無くこの男はにこやかな顔をしながら立っている
「甘いよ?実に甘い!世界でもっとも甘いと言われるラグドゥネームよりも甘いよ?
それに迷彩を着用しているのもバレバレだしね~?特殊眼力とかサーモグラフィックでもばれちゃうよ?
ちなみにラグドゥネームは砂糖の22万倍~30万倍は甘いけどそれより甘いからね?」
淡々とうんちくを語りだす風間くん、まるで女の子を弄んでいます
「うるさいっ!一辺くたばれぇー!」
そして・・・また後頭部にハンマーが打ち付けられました
しかしまたそのハンマーは殴打した感触を残したまま地面に打ち付けられ再び砂埃が舞った
「だからね?甘いよ?そんなんじゃさ子供騙しだと思うんだよね?
多分会長クラス以下には通用すると思うけれどさ?僕には残念ながら通用しないからね?」
相手にまるで上から見下ろすように相手の攻撃の仕方に注意する風間くん、
その態度に対し女の子は身を震わせ背中に背負っていたカタパルトが機械音を鳴らして開きだす
そこには大量のミサイル兵器が入っていました
「そういえば!名前はなんて言うの?僕の名前は敵大将だから知ってると思うけど?お名前は?」
その発言にすら怒りを覚える少女
「私!?芳賀初<はがはつ>よ!何か文句ある!?無いわよね!とりあえず・・・ぶっ飛べー!!!」
カタパルトから無数に放たれるミサイルの雨、風間くんは余裕がある顔をしながら・・・
「僕に誘導ミサイルは当たらないよね?それが普通だよ」
と口から発した
初さんの背中に背負っていたカタパルトから放出されたミサイルは目標に的確に向かうように作られた
誘導ロケットしかしその誘導ロケットは風間くんに当たらぬまま風間君の後ろの壁にまるで吸い込まれるかのように誘導され壁にぶつかり爆散していく
その様子を見る観客席の目は普通科対機械科の戦争に釘付けになっていた
普通科の生徒であるはずの生徒が異能かと思われる技を使っている様に見えるからである
「おい!どういう事だ!?ミサイルが当たってねぇぞ!?あれって誘導ミサイルなんだろ!?」
「手品でもつかってんじゃねぇか!?」
そんな観客達の声が観覧席を覆う、
その言葉は風間会長の目の前に居る少女でさえも風間一平に向かって問いかけた
「どういう事よ!何で誘導ミサイルが当たらないの!?
何を使ってるのよ!何で!?」
動揺する見えない初さん、風間くんはその問いにいつも日常会話で使われる事の無い話し方で質問に対し返答をした
「圧倒的普通者・・・」
その言葉に観覧席の全客もモニターを見ている学園内の生徒達も話す事も動くことも止めた
勿論、戦争はこの時も続いている
見えない初さんも何を言ってるのかは分かっていない
「まぁ?言葉の力とでも言っておこうかな?
色々出来るんだよ?まぁ発言の内容にもよるけど?
う~ん・・・じゃあ例えば、」
考え込む風間君、観覧席も学園内も初さんも彼の言動に注目しています
「君のカタパルトは壊れてるのが普通だよね?」
そう言い放った瞬間、初さんが背負っていたカタパルトは放出部分が折れ、
とてもミサイルを撃てるような代物では無くなっていた。
「嘘・・・?何が起こったの・・・!?」
「これが僕の能力だよ?
もう降参したら?僕のお嫁さんにでもなってくれるんだったら話は別だけど?」
完璧になめてかかっている風間くん、そんな風間くんに初さんはイライラする間もなく・・・
「私をこけにしてくれて・・・!風穴あけてDAISINの羽無し扇風機みたいにしてやる!」
第二次砲撃をしようとします。耐えられないですよね~・・・あんな事言われちゃあ・・・
「芳賀さん、戦争中は闘うから君の服はビリビリになるのは当然だよね?」
もの凄いゲスです・・・
この上なくゲスです自分の異能をここまで悪用する人普通居ます?
風間くんがそう言い放つと初さんの服はビリビリに破れあられもない姿になってしまいました。
「・・・!?」
顔を赤くしながら急いで座り込み色んな所を隠す初さん、顔が真っ赤です。
これはお嫁に行けなくなるパターンのやつですね・・・
そんな初さんを見た風間くんは・・・?
「降参する?それともまだ闘う?
僕は別に構わないよ?小学生から三十路まではいけるから?どうする?」
完璧に言ってはいけない事を言ってしまう風間くん、やっぱりこいつは駄眼鏡でした。
「降参・・・します・・・」
降伏する芳賀初さん、ちょっと泣きそうです。
「そう?まぁいいや♪いいものも見れたし?僕も本陣でゆっくりするよ?」
もの凄いブーイングです
学園内も観覧席も女性陣からは風間くんにブーイングやらなんかお箸やら弁当やらがキューブに向かって大量に投げつけられていますしかし、勝利にはかわりありません大将が本陣で1人護衛無しに戦ったのですからそこは褒めたくなくても褒めましょう。
「これで戦況が変わってくれればいいんだけどね?」
ーーーースタジアム北廊下側ーーーー
「やはり・・・光学迷彩を付けています。
サーモグラフィーか特殊眼力でないと見えませんね・・・
こちらには・・・おおよそ敵は気づいているでしょう・・・
土村君、貴方にはやってもらいたい事があります。」
土村くんは流血を我慢しながら必死に雛罌粟さんの口元に耳を寄せます
ひそひそと土村君の耳元で話し出す雛罌粟さんその話を聴いてやってもらいたい事が分かった様です
「・・・了解・・・約束は守ってほしい・・・」
「私は嘘をつきません、それに貴方には都合の良い代物でしょう?
ただし報酬は貴方の作戦成功との取引です
それにこの作戦を失敗したとすると・・・私たち二人は全滅ですね
それを承知した上でこの作戦を実行します
無謀と言うかもしれませんが光学迷彩+狙撃手が相手、
破壊工作要員の私と土村君では到底敵わない事は分かっています。
でもこの作戦しか無いので、ご了承下さい。
作戦を開始します!」
「的が・・・現れた・・・?
でも人影が有るけど人自体が居ない・・・」
スコープを覗いて居た大柄の女性はいきなりスコープの中に入ってきた人影が気になっているしかし・・・
そこに人は無し・・・
ただ刹那その場に影の正体らしきものが見えた
「そこか・・・!
良い度胸・・・私の射撃範囲内にはいってこようなんて・・・!」
スコープを覗き銃弾をその人影の近く現れた所めがけて打ち放つ、
造作も無い事だ彼女は狙撃手なのだから外すことは無い、
外すことなど自分のプライドが許さないその場を撃った後そこを見ると
人影は消えていた彼女にとっては任務完了に思えた・・・
しかし・・・
「・・・エロは・・・男を・・・強くする・・・!」
狙撃手の後ろに・・・影は居た・・・
「・・・!?
外した・・・!?私が・・・!?」
驚く大柄な女性しかしそれはしかたない、彼女は撃ったは影、
影を撃ってもそこには影しかない影を撃とうと無に同じ当たる筈がないのだから・・・
彼女は気づく外したのではない外される環境を作らせそのスコープに夢中になっているその隙に影は雛罌粟秘書の敵が居ると予測した場所に向かい彼女が銃を放ち終えた後に場に着く
それが二人の作戦であった
「・・・お前の負けだ・・・狙撃銃を捨てろ・・・」
「分かった・・・私の負けだ・・・しかし・・・!ただでは負けない!」
彼女は光に包まれ影の前から消え、秘書の前に現れた
「お命・・・頂戴・・・!」
大柄な女性は懐からナイフを取り出し秘書の胸に刺した。
瞬間移動か否か・・・それの是が非を問おうとする前に秘書の胸には鋭利なナイフが刺された
「くっ・・・すみません・・・土村君・・・後は・・・」
胸から血を滲ませ倒れる雛罌粟さん、しかしその直後、
土村君は大柄な女性にとどめををさした・・・
ドスッ!という鈍い音が響きまた彼女の胸に何か仕返したのでは・・・
と会場や審査員、学園内の生徒までもがそう思ったしかし・・・
「・・・俺は・・・女は斬らんし・・・撃たん・・・
殴らないし・・・蹴りもしない・・・
それが紳士たるもののするべき事・・・
俺の前で女に暴をふるうこと・・・許さん・・・!?」
ドサッと音をたて口と鼻から血を流しながら倒れる土村君、
どうやら相手が女性ということは気づいていたんですが
ついつい体に触れてしまい土村君の胸に倒れ込んでしまいました。
すると恐ろしい位脳みそが回転し土村ブレインは大変な事になってしまいました
そんな紳士エロブリテッシュの勇姿見て会場や審査員、学園内の生徒達は拍手で彼の拳闘を讃えました
ーーーースタジアム南廊下側ーーーー
「だぁ~!畜生・・・やっと壊れやがったか・・・
機械科の野郎共・・・こんなもん作りやがって・・・
事故修復機能に自己再生機能か・・・
俺が相手じゃなかったから普通科本陣まで切り込まれていたかもしんねぇな・・・
しっかし・・・俺も手傷を負わせられたのには機械人形とはいえ素晴らしい出来だぜ・・・
なぁ?金城?」
少しだけ苦情の笑みをうかべる城屋さんその前にはいつからかは分かりはしないが
そこには機械科の総大将が居た・・・
「さすが城屋殿であります・・・
わが輩達の最高傑作をこうにまでするとは、
普通科に城屋殿が居なければ・・・
我が輩達は完勝でありましたのに・・・
詳しく言うと今の機械科で作れる最高で最強の傑作を基盤直前まで痛めつけたとでも言っておくでありますよ・・・でも機械科の最高傑作はまだ残っているでありますよ・・・城屋殿・・・」
不適な笑みをその童顔に浮かべる最高傑作・・・
機械科は今年まできて・・・
30年・・・魔王があらわれてから間もなく作られた陽明の中では普通科、
魔法科に次いで古い、機械科は陽明の各科の設備や校舎の修理もする時がある。
30年もある陽明学園では世界で活躍するエリートや将軍が生まれている。
勿論魔女がいれば博士も居て、学者や医者も居る
28年間、近年まで体育大会最強と言われたのは魔法科であった・・・
どの科も2年前までは魔法科に遠く及びもしなかった
しかし今は創立2年ばかりの魔王科が頂点に君臨している。
普通科はここ30年間で体育大会優勝は皆無である
魔法科の優勝は30年中22回、銃器科は3回魔王科が2回機械科が3回、魔法科以外の科が優勝するのは何らかの原因やそれ相応に値する戦力が居た
銃器科の3回の優勝理由は、今なお世界で活躍している世界の鉄砲技師、
雑賀新昌<さいかあらまさ>の存在があったからである
これは彼が陽明学園に居た三年間のみの銃器科の優勝記録しかし今は雑賀新昌はこの陽明学園には居ない
彼は今世界の戦線で活躍している高校卒業とともに世界に旅に出たらしい・・・
それに普通科以外には英雄が存在する。
機械科は過去に三年連続体育大会を優勝した黄金期がある
それは
16英雄の1人が居たからである・・・
金城沙耶の母・・・
金城九重<かねしろここのえ>現在44歳望月雅と同じ16英雄の1人、
彼女が陽明学園にいた3年間機械科は負け知らず。
最強軍団とも言われ技術力ともに世界最強とうたわれた・・・
しかし彼女が陽明を去ってからは機械科も衰え現在に至る・・・
現在は普通科とほぼ同じ毎年の受験心願人数・・・
世界ではほぼ底辺の技術力、ただでさえ乏しい、
しかし、三年前機械科に希望が現れた。
16英雄、金城九重の娘金城沙耶が入学したからである・・・
しかし・・・彼女が居る機械科は彼女が来てからは体育大会への取り組みが良かった。
しかし泣かず飛ばずの2年連続3位それに魔法科よりも上の実力を誇る魔王科まで新設された・・・
だから・・・機械は今年にかけている・・・
彼女が会長になり陽明学園高等部最後の在学年になる今年に全てをかけた。
そして彼女は最高傑作を作り上げた・・・
我が母、金城九重をも超えるものを・・・
「今年こそは機械科の優勝はいただくでありますよ・・・
そして教えてあげるであります・・・
機械科の最高傑作を・・・」
機械人形が機動し始める・・・
城屋誠が手傷を負ってまで壊した機械人形が驚く程早く修復される機械科対普通科を見ている観客達は他の戦争には見向きもしなくなっていた
そして観客が満員になり始めた頃・・・
機械科最高傑作が完成した
そこには、先ほど破壊されてしまった機械人形が金城沙耶の体を覆いそこには最高傑作を成した・・・
金城沙耶が現れた・・・
「これが機械科最高傑作・・・
フルアーマー金城沙耶・・・
私の母ですら為し得なかった人体に兵器を取り付け・・・
自らの意志で機械人形になり操作する!
これが機械科最高傑作でありますよ!」
その姿を最高傑作を見視し敵を確認する城屋さん、
深くため息の様ないきを吐くといつも通りの表情が現れた・・・
「やってやろうじゃねぇか・・・
俺は鬼だぜ?てめぇみたいな機械に負ける訳にはいかんだろうが!
俺が居なくちゃ普通科は負けると言ったな・・・」
「言ったでありますね・・・
でも事実でありますよ?
城屋殿が居ない普通科など剣の無い武士、拳銃のないガンマンに同じであります。
つまり・・・城屋殿が居なければ残りは雑魚という事でありますよ・・・」
それは確かにと首を縦にふる城屋さん、しかし彼は分かっている・・・
普通科は強い・・・
「んじゃ見てみろよ・・・
機械科の戦力を・・・普通科の戦力と比べてみやがれ!」
キューブに放映されるメンバー表を見て金城さんはハッとする・・・
自分と残っている芳賀江意外の面子の名前の上には×印が付いていたのだ・・・
これに一番驚いたのは何を隠そう金城沙耶であった・・・
「残すは我が輩と江ちゃんになってになってしまったでありますか・・・
しかし・・・我が輩は諦めない・・・
貴方を倒し・・・前に前進するだけであります・・・!」
「そうか・・・んじゃあ俺もその敬意とやらを受け取れるように・・・お前を心おきなくぶっ倒す!」
ーーーースタジアム中央廊下ーーーー
「さてと・・・本陣までは此処を通るだけですね・・・
後は誰が残っているのでしょうか・・・」
上空にあるキューブを見上げる芳賀三姉妹三女の江さん、そのキューブを見つめもう機械科には自分と総大将の金城会長しか居ない事・・・
「お姉ちゃん達・・・
普通科の人達・・・許すまじです・・・」
そして普通科陣の残存している敵を確認する江さん、それを見ながら辿っていく・・・
しかし彼女は残存敵を四人目の所で手を止めた・・・
それが自分の目の前で倒れている敵だからだ・・・
致命傷になる脇を刺した・・・それに変わりはない
けれど戦闘不能掲示があがっていない、もう一度刺すか・・・?
と頭を過ぎるしかし男は立ち上がらない・・・トドメの一撃をさそうと一歩、二歩、三歩、敵に近づき手に持ったハンマーを頭上に掲げ男の頭に振り下ろす
その振り下ろす途中で・・・男はハンマーの持つ金属棒の部分を手で握りハンマーが落ちるのっを止めた。
「痛い~・・・
でも僕は頑丈がうりなんでね!
いっつも姉達の技の練習台にされているからね!
こんな傷くらい・・・どうって事ない・・・
痛い!痛い!ごめんなさい!嘘です!嘘です!」
男の言動にため息を出す江さん、しかしハンマーの金属棒を男は離しません。
「女の子には手を挙げない・・・何があっても・・・
よっぽどの事が無い限り怒る
事もないしやっぱり男として女の子に手をあげるのはちょっとね・・・
でもそれでもこの戦争には勝たなきゃいけない・・・だから・・・許してね・・・」
鋳鶴君は少し悲しみの表情を浮かべ少女の耳元に口を寄せ・・・
「フィニス・アンデルヘイト・・・」
そう呪文みたいなものをボソッと口にすると江さんは気絶しそこに倒れ込んでしまいました。
こうして鋳鶴君の長い戦いは終わりました・・・
「後1人だ!でも大将だからな・・・気をひきしめないと!」
ーーーースタジアム南廊下側ーーーー
「俺がな・・・畜生・・・」
全身に傷を負い倒れる城屋さん、しかしそこに居るフルアーマー会長も同様・・・
全身のアーマーに傷を負っていました・・・
「さすが城屋殿でありますな・・・
我が輩にこの完全に勝てる状況で・・・全弾使い切らせるとは・・・
すまぬであります・・・
苅愛<かるあ>・・・愛<あい>・・・後は・・・
任せるであります・・・」
そう言って力尽きると、金城さんが光に包まれ出し、
金城さんの容姿が高身長になっていく・・・
「遂に・・・私の出番が来たか・・・
本体である私が初めから出るべきだったか・・・
誠・・・すまんな・・・後で謝るよ・・・めんどくさいけど・・・」
そういって苅愛と呼ばれる大柄な女性は三河さんの所へフルアーマーの背面部と腿裏部のバーニア全開で向かった・・・
第27話!最高に長く書いたかもしれません・・・っしかぁし!もっと長く面白いモノを書きたいですいえ!書きたいであります!
感想等もお待ちしているであります!